2011年12月23日金曜日

PCRTアドバンス2研究会を終えて・・・

お陰さまで今年最後となるPCRTアドバンス2を終えることができました。全体的にとても楽しい研究会でした。受講された先生方も楽しそうに学ばれ、特に実技では笑顔が絶えなかったように見えました。実際の臨床現場でも楽しく施術されて、誰もが気軽に受けたくなるような施術法へと進化できるように工夫できればと期待しています。

講義ではハード面の施術やソフト面の施術の組み合わせの施術として、脳神経を刺激する眼球運動や対光反射刺激、ハッカ油を使った嗅覚刺激など様々な組み合わせによる施術法をご紹介させていただきました。「刺激」と「刺激」を干渉させて施術効果を引き出すという概念を背景にした実技を通じて、さらに理解を深めていただけたことでしょう。

ベイシック1からアドバンス2まで継続して参加された先生方は、回数を重ねるごとに着実に上達されています。また、シルバー修了後も、さらにゴールド、プラチナ、マスター認定を目指し継続して参加されている先生方は、検査法がさらに上達し、アプローチの仕方の幅が広がってきているように感じました。認定維持のために年に一度だけ参加されている先生方にとっては、研究会の進化のスピードが速いので、新たな情報が増えて遅れを感じられたかもしれません。

来年度も臨床研究がさらに進化して、新たな情報が増えてくることが予測されます。ぜひ来年も継続して受講されることをお勧めします。例え同じような講義でも、2度聴講することで新たな気づきが得られるはずです。また、「心と身体の関係性」を診る施術法の研究は、とても奥深く幅の広い研究です。様々な分野で勉強を継続し、知識を深め、臨床現場での応用力を高めていく必要があります。今後も終わりなき探究が継続することでしょう。さらに勉学を深め、臨床現場で実践してほんとうの実力を身につけることで私たちの価値が創造されるのだと思います。

受講されている先生方による症例報告では、「胸がつまる」、「犬の腰痛」、「アルコール依存症からの脱却」、「突然の蕁麻疹」の4例が報告されました。それぞれの先生方の個性が引き出された興味深い症例報告をしていただきました。恐らく他の先生方も多くの症例を経験されていると察しますが、その症例を書き留めて、プレゼンテーションへとつなげてくれる先生は僅かです。これらの症例報告を通じて、先生方のモチベーションが上がり、勇気づけられる患者さんが増えてくれることを願っています。

来年も皆様と共に研究を深め、地域社会に広く貢献できることを願っております。

2011年12月1日木曜日

大きな変化を乗り切るために!

今年は、東北大震災や世界的な経済不安などで様々な変化が起こり、来年度も益々様々な変化が起こりそうな状況です。そのような想定外の様々な変化を生き抜くためには、できる限りの準備をして、前向きな危機管理をすることが大切です。多くの人は、基本的に変化することを嫌いますし、変化するときには様々なストレスを受ける傾向があります。

通常、時の流れのなかで、様々な出来事や人間関係に変化が生じた時、ある程度の想定内の事柄であればストレスを受ける度合いは低くなります。その一方で、想定外の出来事や、期待以外の人間関係の変化が生じたときにはストレスを受ける度合いは高くなります。

山あり谷ありの人生経験豊富な方は、想定外の変化に柔軟に適応しやすいかもしれません。例えば、日本では戦争体験者がだんだんと少なくなってきましたが、戦争という生死を分ける過酷な体験をされた方にとっては、それを超える極端な変化がない限りは、かなり柔軟に適応できるのではないでしょうか?

戦争は望ましいことではありませんが、戦争を知らない世代にとっては、そのような大きな変化がかなりのストレスになるかもしれません。もちろん、ストレスになるかどうかは、人それぞれの受け止め方によって異なります。何も変化がないことの方がストレスになるタイプの人もいるので、変化=ストレスと一概には言えないところもあります。

ストレスを受けにくくするためのコツとして、未来に起こりうる出来事や人間関係を想定内にしておくという方法があります。この数年の間では、自然災害や、経済不安などで様々な変化が生じる可能性が高いと云われています。それは、来年かもしれませんし、再来年かもしれませし、数十年後かもしれません。誰にも予想はできませんが、そのような大きな変化に備えることはストレスを上手にコントロールする上で必要なことかもしれません。

では、どのようにその備えをすればよいのでしょうか?万が一の変化を生き抜くために様々な方法がありますが、まずは、「想像力」を使いましょう。「想像力」は、脳を柔軟にし、メンタル面や身体面のバランスを整えるためにとても有効な手段になります。スポーツ選手の間でも、「想像力」はメンタルトレーニングとして、パフォーマンスを上げる手段の一つとして有効に使われています。

危機管理をするための「想像力」とは、簡単にいえば、「もしも、○○が起きたら、○○のように行動する」というポジティブな想像力のことです。このポジティブな想像力で大切なことは、単に、「心配」から「安心」というように感情面だけを変えるのではなく、ポジティブな感情が具体的な行動に結びついているということです。

例えば、自然災害で、ライフラインが断絶した場合、「○○に備えている水と非常食を使って1週間をしのいで、次は○○の行動をする・・・・」など、できるだけ具体的行動につなげられるほどストレスも少なく、実際の被害も最小に抑えることが可能になります。

このポジティブな想像力の一方でネガティブな想像力が得意な人がいます。極端な例は被害妄想です。そのように被害者になるための想像力に長けている人もいますので、その場合は、ネガティブな想像力からポジティブな想像力へと転換する工夫をする必要があるでしょう。

「備えあれば憂いなし」。ポジティブな「想像力」を使って、大きな変化の波を乗り越えて行きましょう。