2012年6月8日金曜日

「下座行」

先日、致致という雑誌をめくっていていると、「思い上がらず、下座に徹して生きる時、天が君を助けてくれる」という森信三先生が残された言葉に目が止まりました。以前、森信三先生の「修身教授禄」という著書の中で「下座行」ということを説明されていて感銘を受けたことを思い出しました。

森信三先生のいう「下座行」とは、『自分を人よりも一段と低い位置に身を置くことです。しかもそれが「行」と言われる以上、その地位に安んじて、わが身の修養に励むことを言うのです。そしてそれによって、自分の傲慢心が打ち砕かれるわけです。すなわち、身はその人の実力以下の地位にありながら、これに対して不平不満の色を人に示さず、まじめにその仕事に精励する態度を言うわけです。これを「下座を行ずる」というわけです。』また、森先生は、この「下座行」は「人間を鍛えていく土台」というふうにもいわれています。

若いころはともかく、年齢を重ねるにつれてこの「下座を行ずる」ということを忘れがちになります。特に指導者的な立場に身を置いていると、知らず知らずのうちに「慢心」や「傲慢」な心がでてしまいがちです。50歳を過ぎてから、この「下座行」が毎日の習慣になるように色々と考えて工夫したいと考えています。

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