2012年7月17日火曜日

「ペンが持てない」その原因は、神経学的な「誤作動」だった!

先日、右手でペンを持つことができないとのことで20代の青年が来院されました。お父様からお電話で依頼され、最初は一般的に多い「書痙」なのだろうと予測していました。しかし、来院されて問診しながら検査をしていると、通常の書痙のタイプとは異なる特殊な症状であることが分かりました。
大学病院でもすでに検査を行っており、整形外科では画像診断を受け、神経内科も受診されたとのこと。通常の指の筋力検査では正常に機能しますが、いざペンを持とうとすると握るための指や手首の筋力が弱く力がほとんど入りません。ペンで書こうとするとペンが滑り落ちる恐怖もあるとのことで右手ではほとんど書けない状態。

このような症状が3年前から継続しており、それ以来左手で書いているとのこと。しかし、最近では左手で書くのにも支障がでてきており、だんだんと悪くなってきているということで、このまま経過するとますます悪化するのではないかという深刻さが伝わってきました。

当院で治療を始めてから5回目には明らかな改善が現れ、8回目9回目の施術日には異常反応は検出されずご本人も自信が持てている様子が伺えました。受験も控えており、とても大切な時期に差し掛かっていたので3年ぶりにまともに書くことができ本当によかったと思います。

なぜ、このような症状が改善されたのでしょうか?それはまず最初に、患者さんとの信頼関係を築けたことです。次に治療法が合っていたからです。ファミリーカイロで施しているニューロパターンセラピーは、肉体の構造や機能を改善させる療法ではなく、精神療法でもありません。心と身体の関係性による誤作動を調整する治療法です。まだまだ世間では知られていませんが、第三の医療といっても過言ではないかもしれません。

心身医療は以前から医療の分野で研究され続けていますが、このニューロパターンセラピーでは、身体に影響を及ぼしているメンタル面を変えることを治療目的とするのではなく、心と身体の関係性によって生じる神経学的な誤作動を調整することを主な治療目的としています。その誤作動を調整することで、結果として肉体面の症状やメンタル面の症状が改善されるといった効果が現れます。

長年の研究によって施術がシンプル化され、患者様も受けやすくより効果を感じていただけるようになりました。様々な健康問題を抱えているお知り合いの方がおられましたらまずはご相談ください。

2012年7月16日月曜日

自然体で「感謝」できるために

・・・いつも「感謝」しないといけないですね。・・・
とある患者さんが話されていました。

私たちは「感謝」することは大切だと思いつつも、感謝することを忘れてしまいがちになります。表面的に感謝するのは簡単ですが、心の奥から本当に「感謝」するのは簡単ではないかもしれません。では、自然体で心の奥から感謝できる背景には何があるのでしょうか?

人が感謝するとき、「有難い」と言います。その意味は、字のごとく有ることが難しいという意味で、めったにないことに感謝するさまをいいます。人間という生き物は、寄り添ってくれる人やモノ、食べ物などが習慣的に当たり前になって、それに慣れてしまうと感謝できなくなるという性質を持っているようです。

例えば、炎天下の砂漠の中でのどが渇く状態が長く続いたとき、恐らくその時の一杯の水ほど感謝できるものはないでしょう。しかし、現代社会では蛇口をひねればいつも水があります。水がそばにあるのが当たり前になって、それに感謝するということにはピンとこないのではないでしょうか?

人間関係においても、いつも傍にいてくれる人が存在すること自体やその人がしてくれることが当たり前になると、相手への期待が知らず知らずに増えて感謝ではなく不満を感じたりすることが多くなるようです。つまり、心の奥から本当に「感謝」するためには、当たり前のようにあるモノや人の行為を当たり前だと思わない工夫が必要になってきます。

人間という生き物は「慣れ」という習性をもっております。それは様々な環境に適応するために必要な機能ですが、慣れ過ぎて感謝できなくなるというデメリットもあるようです。人が感謝しなくなると、慢心、傲慢、不満といった負のサイクルにはまってしまいがちになります。毎日を「感謝」するための工夫として、当たり前にあることを当たり前と思わないで、それに慣れない工夫を日常生活の中から実践することでしょう。

さて、今日はどれくらい自然体で感謝ができているでしょうか?