2012年7月16日月曜日

自然体で「感謝」できるために

・・・いつも「感謝」しないといけないですね。・・・
とある患者さんが話されていました。

私たちは「感謝」することは大切だと思いつつも、感謝することを忘れてしまいがちになります。表面的に感謝するのは簡単ですが、心の奥から本当に「感謝」するのは簡単ではないかもしれません。では、自然体で心の奥から感謝できる背景には何があるのでしょうか?

人が感謝するとき、「有難い」と言います。その意味は、字のごとく有ることが難しいという意味で、めったにないことに感謝するさまをいいます。人間という生き物は、寄り添ってくれる人やモノ、食べ物などが習慣的に当たり前になって、それに慣れてしまうと感謝できなくなるという性質を持っているようです。

例えば、炎天下の砂漠の中でのどが渇く状態が長く続いたとき、恐らくその時の一杯の水ほど感謝できるものはないでしょう。しかし、現代社会では蛇口をひねればいつも水があります。水がそばにあるのが当たり前になって、それに感謝するということにはピンとこないのではないでしょうか?

人間関係においても、いつも傍にいてくれる人が存在すること自体やその人がしてくれることが当たり前になると、相手への期待が知らず知らずに増えて感謝ではなく不満を感じたりすることが多くなるようです。つまり、心の奥から本当に「感謝」するためには、当たり前のようにあるモノや人の行為を当たり前だと思わない工夫が必要になってきます。

人間という生き物は「慣れ」という習性をもっております。それは様々な環境に適応するために必要な機能ですが、慣れ過ぎて感謝できなくなるというデメリットもあるようです。人が感謝しなくなると、慢心、傲慢、不満といった負のサイクルにはまってしまいがちになります。毎日を「感謝」するための工夫として、当たり前にあることを当たり前と思わないで、それに慣れない工夫を日常生活の中から実践することでしょう。

さて、今日はどれくらい自然体で感謝ができているでしょうか?

0 件のコメント:

コメントを投稿