2013年10月31日木曜日

北尾吉孝著 「出光佐三の日本人にかえれ」を読んで

先日、本屋さんでたまたま出光佐三さんについて書かれた本が目にとまりました。以前から出光興産を創業された出光佐三さんは立派な方だと父親から聞かされていたのですぐに購入しました。日本には心から世のため人のために尽くされた素晴らしい経営者がたくさんいますが、出光佐三さんもその一人で畏敬の念を強く抱かせてくれる人です。

この本を読んで、心から世のため人のために尽くす人は、天が守ってくれるのだと改めて考えさせられました。出光佐三さんは終戦直後の混乱期に「愚痴を止めよ、世界無比の三千年の歴史を見直せ、そして、いまから建設にかかれ」と社員を鼓舞しています。

私たちは、震災後の復興は身近に感じていますが、敗戦の絶望的な状況下では、それとは異なる異質の失望感が全国民に漂っていたのではないでしょうか。終戦時、出光は多額の借金を抱え、国内には560人の社員、海外には800人の社員がいたといいます。そして、日本に引き上げても仕事はありません。常識的には一度社員に会社を辞めてもらい、いい人だけを選んで再建策を講じようというのが普通の経営者の判断ではないでしょうか?

会社の重役からそのような提案が出された中で、「社員を解雇することはまかりならん。」として家族主義を貫かれました。あのような悲惨な戦後に「うちは一人も解雇しない」という決断はよほどの覚悟がなければできないことだと思います。

また、当時の茫然自失の状況下で、その社長の覚悟にどれだけ社員が勇気づけられたか、また、深い愛情を感じただろうということを想像すると目頭が熱くなります。「和」を重んじる日本人の誇りを感じざるをえません。

このような立派な創業者の背後に感じさせられるのは「陰徳」の力です。この本の著者である北尾吉孝さんも強調していますが、出光佐三さんご自身も徳を積まれた人です。ご両親、教師をはじめとする多くの徳を積まれた人との出会いを通じて、どんどんと運の力へと転化されていったように感じます。

出光さんは「僕ぐらい運のいい者はないだろう。」と云っています。その運とはご先祖からの余徳であるといい、もしも、いいことをしていけばその余徳は子孫に伝わっていき、悪いことすればその余徳は一代で消えるというような教えも述べています。そして、「先祖から受けた徳は子孫に受け継いでいかなければならない。」と云っています。

実際に出光さんの歴史を振り返ると運のいい人ではありますが、出光さんご自身がその運に慢心せずに陰徳を積み続けてこられたように思います。運のいい人には、運のいい人との出会いがありますが、言い換えれば、徳のある人には、徳のある人との出会いがあり、ご縁があるということだと思います。そのご縁を自分の欲のために使えば、徳がなくなりますし、世のため人のために使えは徳を積んでいくということになるのでしょう。

弊社の社訓の一つに「徳を積む会社、陰徳を積む家、陰徳を積む人を心がけよ。」とありますが、本書を読んで、改めて色々と反省させられることが沢山ありました。

「『徳』が先で、『財』は後」ということを改めて実践していきたいと感じさせてくれた貴重な本でした。




2013年10月29日火曜日

魚のアレルギー症状が14年ぶりに改善



14年ほど前から魚を触ったり、食べたりしたときに手の湿疹や喉や首のイガイガ感、症状が続いているとのこと。調理師なので魚の調理ができずに困っているとのことだった。
4年ほど前に皮膚科に通院して抗アレルギー剤を処方してもらったとのことだが、魚を食べるまでには改善されていないとのこと。

遠方からなので2つ日間続けて、2週間置きぐらい感覚でアクティベータ療法と心身条件反射療法を行った。7日の来院時には、前日にししゃもの魚を一匹食べることができたとの喜びの報告をいただいた。もともと魚が好きなので、これから魚を食べることが楽しみだとのことだった。

喜びの報告をいただいたときのインタビューが以下である。




その一か月後には、焼魚などの調理した魚ではアレルギー症状はなくなったが、生魚を食べた時に喉の奥がかゆくなるような症状があったとのことで来院された。検査をしてみると、生魚と「感情」が関係していた。

アレルギー症状も他の慢性症状と同様に「潜在的な感情」が絡んでいることが多い。施術では関係している「感情」を引き出して、消去法のように誤作動パターンを消していく。「感情」という情報は、つかみどころのない一面もあるが、症状とリンクした学習記憶が明確になれば、ほとんどのアレルギー症状が改善される。

感情のカギを開ける検査法をさらに進化させていきたい。

2013年10月17日木曜日

一年間継続していた指の震え

14歳の女子がお母様に連れられて遠方から来院。1年ほど前に、子宮頸がんワクチン接種後から関節痛、筋肉痛、めまい、歩行障害、動機、脱力、倦怠感の症状を発症。今は肩の震えと手の震え、倦怠感を改善されたいとのことで来院。手の震えは常にあるが、肩の震えは時々で2~3分続くとのこと。経過としては良くなってきているが、肩の震えは一か月前から始まったとのこと。発症後病院を受診し、週に一回を3か月、月に一回を現在まで通院中。治療では漢方薬を飲まれているとのこと。

問題のワクチンはアジュバントという物質が入った注射らしいが、その物質が入っていると思われるワクチンの画像を探して適合検査に使用した。いくつかの画像で陽性反応を示した。そのワクチンの波動情報による誤作動反応を消去させる施術を試みたが、その情報とは合わせることができなかった。

そこで感情面との関連性を検査すると、勉強、ピアノ、劇団に関連する「意欲」、家族に関連する「喜び」、学校に関連する「恐れ」の感情が関係していた。それらのワクチンに関連した感情に対する施術とハード面の施術をした結果、震えが治療直後に改善した。施術法はアクティベータメソッドを先に行い、心身条件反射療法(ニューロパターンセラピー)を施した。その治療前と後の結果が以下のビデオ映像である。

遠方なので継続して治療することができないので、一回の治療で手の震えが完治するかどうかは分からないし、肩の震えも時々出るとのことなので今後も継続治療が必要だと思われる。

The finger tremor for almost one year

The 14 year-old female complained about symptoms of finger tremor and shoulder tremor. She came to our clinic with her mother from the distant place.

About one year ago, she presented symptoms of the joint pain, the muscular pain, the dizziness, the disturbance-in-gait, etc., after she got the cervical cancer vaccination.
She went to the hospital and obtained a Chinese medicine on doctors’ prescription.  She is now still going to the hospital, but finger tremor is not clear and shoulder tremor developed one month ago.

I adjusted her Activator Methods and treated with Psychosomatic Conditioned Reflex Therapy. We took video tape pre and post treatment on her finger’s tremor symptom.

I just gave her one treatment and I think we need to have farther evaluation on her symptoms.  One week later, her mother said her finger tremor is much better after our treatment, but her shoulder tremor still remain.  We hope we can help her symptom.




2013年10月8日火曜日

足底筋膜炎

高校のバスケット部の女子生徒が足の裏の痛みを訴えて来院。10か月前より発症。激しく運動した際に痛みがあり、バスケットの試合ができなるとのこと。激しい動きでない限りは日常生活ではさほど痛みはないが、試合ができなくなるということは本人にとっては重い問題である。

すでにスポーツ外科クリニックを受診されており、「足底筋膜炎」の診断を受け、PRP療法を受ける。その後変化が見られないとのことで、お母様にすすめられて当院を受診された。

通常の足底筋膜炎であれば、足底筋の筋膜、腱膜付着部付近を押さえると圧痛がある場合が多いが、通常の所見は見られなかった。もしも、通常の炎症であれば、安静やPRP療法などで効果があるのかもしれない。しかしながら、本症例の痛みは単なる炎症ではないことが最初の検査で伺えた。

ハード面のバランスの検査では、足関節や筋膜などに陽性反応が示された。ソフト面の検査では。喜びや恐れなどの感情が誤作動刺激として関係しており、治療回数を重ねながら誤作動のパターンを消去していった。5回目の施術では試合の時には痛くならなかったとの報告をいただいた。

その後、偏頭痛も月に2回ほどあるとのことで、頭痛の検査をしてみると、天候の変化に過敏であるということも分かり、頭痛の原因治療もおこなった。また、過呼吸にもなるときがあるとのことで、過呼吸になる誤作動パターンの検査、治療を施した。

しばらく間隔を空けて、初診から10回目、約5か月後に来院されたが足の症状は完治した様子。過呼吸の症状が少しでたとのことで治療を施した。

本症例は、単なる炎症症状ではなく、潜在的な感情が関係した神経系の誤作動によるバランス異常で筋肉系に痛みを生じていた。通常の足底筋膜炎の治療も、単に安静や固定をするのではなく、バランス異常を引き起こしている原因パターンの特定と治療が必要である。

その原因パターンを改善しなければ、単に安静や炎症を抑える治療だけでは再発を繰り返すだろう。原因療法を行えば、人間の身体は自然に炎症を修復させるのである。バランスの調整が行われると、ほとんどの症例で治療直後に症状の軽減や消失がみられる。

原因療法による効果のカギは統合的な心身相関にある。