2013年11月20日水曜日

神経反射検査法(PCRT)に求められる「直観的思考」

先日、PCRT中級2の研究会が開催されました。講義の冒頭でPCRTのソフト面の検査において、特に「直観的思考」が重要であるということをご紹介させていただきました。普段、私達治療家は臨床で「直観力」を活かすということを意識していません。マニュアル的にプロトコルに従うか、様々な知識情報に基づいて理論的に治療法を組み立てて治療を行うということが多いと思います。PCRTの治療法でもマニュアル的なプロトコルをご紹介しており、プロトコルに従って理論的に治療を施せばよい結果がついてきます。

しかしながら、さらに治療技術を上げるためには「理論的思考」だけでなく、「直観的思考」が求められます。PCRTの特徴でもあるソフト面アプローチには、マニュアル的な理論ではなく「直観的思考」が特に求められます。その「直観的思考」は、大脳基底核にある「尾状核」の活動と関係しているということが分かっており、その「尾状核」の活動は繰り返し訓練することで発達するということが研究で証明されています。つまり、繰り返し訓練することで「直観的思考」は養われるということが分かったのです。

私は、10年以上も前からアクティベータ・メソッドとPCRTのセミナー活動を通じて、多くの治療家達にご指導させていただきました。その経験を振り返っても、この研究成果が腑に落ちますし、示唆に富む大切なことを教えてくれていると感じました。分かりやすい事例で言うと、下肢長検査法や筋抵抗検査法などの神経反射検査法がうまく習得できない治療家の多くが、「理論的思考」が優先された人たちです。平たく言うと理屈っぽい先生達です。

頭の良い先生方ばかりなのですが、恐らく脳の「尾状核」が使われずに「直観的思考」が発揮されないままになっていたのだと感じています。特に私たちが見ている神経反射検査法は、「意識」の部分、すなわち表層の大脳新皮質との情報交換ではなく、深層の大脳辺縁系や大脳基底核との情報交換による検査反応だと推測できます。「意識」レベルの検査ではなく、「無意識(潜在意識)」レベルの検査法なのです。

だから、深層の「無意識」レベルの脳を使って検査しなければ、反応が読み取れないということになると考えられます。「理性的な脳」ではなく、「感性的な脳」を使うという意識が大切になります。そして、その脳を活性化させるためには、繰り返しの訓練が必要になり、これは理屈では語れない部分になります。

PCRTの検査法には様々なレベルがあります。そのため検査を行う際に、どのレベルとエネルギーブロックを診るのかを術者がマインド設定して行わないと、検査法の精度に影響を及ぼします。主な検査レベルとして、第一レベルが「関節、筋肉、筋膜、皮膚など」、第二レベルが「神経系全般」、第三レベルが「経絡、チャクラ、肉体内外EB」、第四レベルが「潜在的感情、五感(環境)」です。これらのレベルと検査を行う際、「理論的思考」ではなく、「直観的思考」で神経反射検査法を行うということが重要だと考えます。

優れた治療を施すために「理論的思考」も高めなければなりませんが、さらに「直観的思考」はPCRTを使う治療者にはとても重要な要因になるということだと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿