2014年4月16日水曜日

石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)の改善!

30代後半の女性、会社員が右肩の痛みで来院。症状はファミリーカイロに来院される3日前の夜から始まったとのこと。疼痛発症の翌日に病院を受診して、レントゲン検査により、石灰沈着性腱板炎と診断される。その二日後に当院を受診。来院時の所見では右肩はほとんど動かせない状態で、パソコンも打てず、服も着れない、髪も結えない状態。肩関節の石灰化は5年ほど前にもレントゲン検査で診断されていたとのこと。

そのように以前から肩関節周辺は悪い状態で、今回の激痛を機に本質的に改善したい様子。ファミリーカイロでの初診時には肩関節を動かすことも、うつ伏せに寝ることもまともにできなかった。石灰化がある部位を軽く触診しただけで激痛が走るので、その部位を触らないように用心しながらアクティベータメソッドで脊柱のバランスを整え、PCRTで生体エネルギーバランスを整えた。

最初は感情面が複雑に絡んでおり、感情面のパターンが少なくなるにつれて症状も徐々に改善され、6回目の施術時にはほぼ日常生活では肩関節の痛みの症状は感じなくなっているとのことだった。現在ではメンテナンス的に自分では気づかない脊柱や関節部のバランス異常部位を整えている。

石灰化の原因として、様々な説があると思われる。自然療法を研究している治療家として、石灰化が生じるプロセスとしては、基本的に3つの段階があると考えている。

1. 肉体的、心理的ストレス
2. 神経系の誤作動
3. 筋肉系の機能障害

それぞれの段階は複雑であり、個々の患者さんによって様々な因果関係が絡んでくるだろう。上記の3つのプロセスを経て、関節の動きがアンバランスとなり、そのアンバランスを補う形で生体内では自然発生的に石灰化が生じると考えらえる。

この石灰沈着性腱板炎に限らず、肩関節周囲炎などの肩の痛みの原因は、この基本プロセスから生じるとことがほとんどである。このような肩関節の機能障害による施術を行う際、まずは、症状のある肩関節を構成するどの筋肉の働きに異常があるかどうかの筋抵抗検査法を用いる。

痛みなどを抱えた肩関節機能障害のある患者さんの多くは、筋抵抗検査法によって数か所陽性反応が示される。そして、施術によって陽性反応が解消されるに伴って症状も改善されるというケースがほとんどである。このように多くの臨床例から分かることは、上記の3つのプロセスが関係しており、早期に本質的に治すためには肉体面(ハード面)の調整と共に心理面(ソフト面)の調整も不可欠であろう。

現代医学の情報だけを信じている多くの人は、関節の痛みなどがあると、まずは構造的な異常を主な原因と考える傾向にあるが、事故などの外傷が原因でない限り、自然発生的に生じた機能障害は、筋肉系のバランス異常であり、それは神経系のバランス異常から生じ、さらにそれはメンタル面や様々な関係性によって生じている。

このような本質的なプロセスは、単に肩関節だけでなく腰や膝など様々な関節にも関係している。この本質的なプロセスをもっと多くの人に知っていただくことができればと願っている。


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