2015年6月23日火曜日

PCRT基礎2の案内

前回の基礎1での懇親会の席で、初めて参加されていた先生方が、「PCRTはすごいですね!」と言ってくださいました。何がすごいのかをお尋ねすると、「いくら神経学的な機能異常を突き止めたとしても、それはあくまでも「結果」であって、その機能異常を引き起こす「原因」があるので、その原因をさらに追究しようとしているところがすごいと思う。」などいろいろなコメントをいただきました。お話を聞いてみると、カイロプラクティックを始め、治療関係の勉強はかなり深くされている様子。そのような本質的な内容を理解してくださることをとても心強く感じました。

前回のPCRTの基礎1では、PCRT検査法の基本となる生体反応検査法や言語神経反射検査法、並びにハード面の主な治療法として、体幹軸や四肢軸、ならびに、脊椎部や四肢部の基本となる部位の加算振動法をご紹介しました。さらに、PCRTハード面調整法の特徴的な概念でもある抑制性イメージ調整法、ソフト面の導入編として、サイクルパターン調整法や基礎感情の導入編、ならびにエネルギー系の施術法としてカラー調整法もご紹介しました。

基礎2では加算振動法の概念を応用した抑制系分野の、体軸、四肢軸の上級編、多岐にわたる関節系の上級編をご紹介します。興奮系分野では、各部位のマッスルテストを使った様々な検査法、筋膜系の調整法。さらに、前庭器官、小脳、脳神経系の調整法。エネルギー系ではブレインマップ調整法、大脳辺縁系領域では、基礎感情の使い方の詳細、大脳皮質系では、意味記憶やエピソード記憶の調整法をご紹介する予定です。

基礎1と基礎2をしっかりとマスターすれば、様々な筋骨格系の症状において、幅広く治療効果を引き出すことができると思います。基礎2では、基礎1に引き続き、チャートの手順に沿って進めることで手法をシンプルにする工夫をしています。それに伴って治療効果が高まるのはもちろん、楽しんで治療を受けてくださる患者さんが増えてきているようです。

先日、マスター認定を修得した先生も、患者さんの数が以前より増えてきたとのことで、大変喜ばれていました。PCRTの基本を着実にマスターすることで、患者さんのニーズに幅広く答えられるという先生方がだんだんと増えてきているようです。

それでは、皆様の研究会へのご参加をお待ちしております。

2015年6月22日月曜日

AMI社主催リーダーシップカンファレンスレポート

2015年6月12日‐13日にAMI社主催のリーダーシップ研修がアリゾナ州のフェニックス市のホテルで開催された。2013年7月にAMI社主催プラットフォーム(プレゼンター)インストラクター特別研修会が開催されて以来、2年ぶりのAMI社主催の研修会。

今回はリーダシップ・カンファレンスと題して、日本を含め、イギリス、オーストラリア、ブラジルからもリーダー達が招待された。日本の代表として招待された私は、ドクター・ファーの許可を得て、国内でご協力いただいている菊地先生、国井先生、土子先生をお誘いして、本研修会に同行していただいた。

初めて招待された1997年のAMI社30周年記念カンファレンスから18年目になる。インストラクターの中では、私もだんだんと古いメンバーの一人になってきた。変わらない古いメンバーがいる一方で、新しいメンバーも入ってくる。毎回、招待を受けるたびに、古いメンバーとの再会と、新しいメンバーとの出会いも楽しみの一つになっている。今回の研修会開催の理由の一つは、ドクター・ジーグラ―という方が新しくAMI社の社長に就任したことである。

ドクター・ジーグラ―は、ノースウエスタン健康科学大学(元ノースウェスタンカイロプラクティック大学)の学長やフットレベラー社の副社長を歴任。20年以上の臨床経験を持ち、その間、サウスダコタ州、スタージス市の市長も務めている。AMI社は、グローバルな発展を目指して、ドクター・ジグラーには大いに期待を寄せているようだ。まだ、社長に就任して5か月足らずではあるが、メンバー全員に気配りしていたのは印象的だった。

初日は、診療記録の取り方やリスクマネジメントなど、保険診療を対象にしたマネジメントに関する講演が行われた。米国以外のドクターにとっては関係の薄い内容だった。二日目は、治療院やセミナーなどに役立つコミュニケーションに関する講義が、カイロ大学で教鞭をとっている二人のドクターによって行われた。私は、以前からコーチングの勉強も継続してきていたので再学習ができ、今後もさらに学習を深めていきたいと感じた。

二日目の後半には、7月ごろより新しく改定されるAMI社のサイト情報が、ITの専門家から報告され、最後に新社長のドクター・ジーグラーからAMのグローバルな広がりや今後のアクティベータの展望が語られた。ドイツでは、整形外科医が斜頸の治療にアクティベータ器を使うことで効果が得られ、AMに関心を寄せているとのこと。また、今後のAMI社は、マッサージセラピーや指圧、ナチュロパス(自然療法士)にも市場を拡大していくとのこと。

病んでいる患者のために、ドクターやセラピストが求めれば、それに応じて臨機応変に市場の流れに沿って行く戦略だ。

日本国内でも10年ほど前から、カイロプラクターのみならず、柔道整復師、鍼灸師、理学療法士など幅広く市場を拡大し、治療院や病院でを多くの患者に貢献していただいている。カイロプラクター以外の治療者を受け入れたAMセミナー開催経験は、ある意味で、日本チームの方が先を進んでいる。当初は他業種拡大に向けて、いろいろと試行錯誤したが、その判断は時代のニーズにマッチしていたということだろう。厳しい認定試験に合格し臨床現場で活躍してくれているカイロプラクターや有資格者の先生方を誇りに思う。

ここしばらくの間、AMI社での研修は、一人で参加することが多かったが、今回、協力スタッフに同行していただだき、とても有意義な二日間の研修を共有することができた。このようにドクター・ファーを初め、AMI社と長きにわたって交流ができるのはとても有難いことであり、不思議なご縁を感じる。この場をお借りして、ANJ、並びにライフコンパスアカデミーのコアメンバー、そして、それを陰で支えてくれている協力スタッフや受講されている先生方には心より感謝の意を表したい。