2016年9月8日木曜日

連載3「無意識の領域」にアクセスするとはどういうことでしょうか?

「無意識」にアクセスする「コーチング」を目指して 連載

連載3「無意識の領域」にアクセスするとはどういうことでしょうか?

通常の対話では「話の内容」に意識が向く傾向があります。また、多くの人はその話の内容によってコミュニケーションが成り立っていると判断しがちですが、実は顔の仕草や無意識的な表情、または身体的なボディーランゲージに多くの影響を受けるのです。これは、アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」として広く知られており、言葉(言葉の意味)=7%、声のトーン(大きさ、質、話し方)=38%、態度(雰囲気、表情、動作など)=55%といわれており、人は、話の内容よりも、声のトーンやボディーランゲージの影響を受けるのです。要するに、言葉の内容=「意識」の領域、声のトーンやボディーランゲージ=「無意識」の領域であり、多くの人は「無意識」に影響を受けており、「無意識」がその人の行動を司っているということです。

この「無意識」の領域は、自分の体臭が自分ではわかりにくいように、自分では認識し難いもので、コーチングや施術などのセッションを通して、本人が気づきがたい「無意識」の部分をフィードバックすることで、意識していないもう一人の無意識の自分に気づくことができます。コーチがクライアントに代わって、「無意識」の部分を言語化してフィードバックすることも大切ですが、もっと大切なのは本人自身が自ら「無意識」の自分に気づくことです。クライアント自身が「気づく」ために、コーチは「間」を大切にしながら、「待つ」というスキルも求められます。この「待つ」というスキルは簡単なようで以外に難しいものです。対話の中でコーチが先にクライアントの盲点に気づいて、ついつい答えを言ってしまいたくなる衝動に駆られてしまうときがあるのです。コーチはクライアントに寄り添いながら「じっと待つ」という「間」を大切にしながら、クライアント自らが気づくプロセスをサポートしていくのです。

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