2017年2月8日水曜日

寒さで腰痛?? 寒さで身体が固まって・・・「意味記憶」の施術の一コマ

寒さで腰痛?? 寒さで身体が固まって・・・「意味記憶」の施術の一コマ

三週間ぶりに行ったサッカーの練習後に、だんだんと腰が痛くなったとのこと。朝起きた時に痛みが強くなり来院。PCRTの検査をしてみると、「意味記憶」の反応。

「意味記憶」で反応を示すということは、いわゆる「思い込み」が腰痛の原因の一つになっているので、「今回腰痛で、思い当たる原因は何かありませんか?」「本当の原因は分からないかと思いますが、少しでも心当たりがあったら教えてください」と、質問してみた。

患者:「・・・練習中にシュートを思い切って打っちゃって・・・」

保井:「・・・打っちゃって、という・・・ちゃってとういう言葉の裏には、打つべきではないという前提が含まれているようですが・・・」

患者:「そうですね、寒さで身体が固まっていたから、固まっている時に身体を動かすと、また、腰を痛めそうで・・・」

保井:「そうすると、寒さで身体が固まっているので、その状態で思いっきり身体を動かすと腰を痛めるということを信じているのですね・・」

患者:「そうですね。」

保井:「その信念はどこからきていますか?一般論的な情報からですか?それとも誰かに教えてもらいました?」

患者:「それは一般論からですね」

保井:「では、寒さで身体が固まっているかどうか、それが本当なのかどうかは実際のところはわからないですよね。」

患者:「・・・そうですね。」

保井:「今の検査では、寒さの影響というよりも、寒さで身体が固まるという思い込み(自己暗示)が、アクセルを踏みながら、ブレーキをかけているかのように身体の働きに誤作動を生じさせた結果の可能性があります。」

保井:「その誤作動の思い込み(意味記憶)を修正する施術をおこなうと、寒さの中でも身体を不自然に制限する事なく、自然体で練習できるようになり、腰痛の予防にもなると思いますが、そのような施術を望まれますか?」

患者:「はい!」

保井:「それでは、寒さの中でも自然体で練習できるための、新しい意味づけを創ることはできますか?」

患者:「ん・・・・・?」

保井:「それでは、私からの提案ですけれども・・・人間にはもともと“ホメオスタシス”という機能があって、寒い時は身体を自動的に温めて、暑い時は汗などで身体を冷やしてくれる自動的な適応作用があります。・・・ですので、この身体の“自動的な働き”を信じて、寒くても自動的に身体を温めてくれて、筋肉もほぐれているので、思い切ってシュートを打っても大丈夫・・・という新しい意味づけはどうでしょうか?」

患者:「なるほど・・・」

保井:「それでは、腰痛に関係していた前の意味づけから、新しい意味づけに書き変える施術をしましょう」

・・・その後、患者さんから前回の腰痛はその後に改善され、寒さを気にせずにサッカーの練習ができるようになったとのご報告をいただいた。

最近、寒さに関係する「意味記憶」の施術によって改善した症例は本症例だけではなく、急に寒くなった時期に、同じような意味記憶のケースが3症例ほどあった。いずれも、一般論から生じた意味づけである。ある患者さんの話では、最近のニュースでも「今日は冷え込みが強いので、腰痛などにならないように、身体を動かす時には十分に気をつけてください・・・」などと言っているらしい。

これでは、寒い=腰痛というようなマイナスの暗示効果が生じかねない。くれぐれも、このような根拠のない一般常識を信じるよりも、寒くても自動調整できる自分の身体の適応力を信じる自己暗示をかけていただきたい。


このような症例報告の一コマを聞いてあなたはどのように感じるだろうか?

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