2017年5月2日火曜日

不易流行の治療法(PCRT)

不易流行の治療法(PCRT)

昔から「不易流行」という言葉は、企業を守っていく上で大切にされていた言葉です。ある書籍によると100年以上続く老舗企業の割合は、3.5%だそうで、企業を100年間継続していくというのは難しいようです。そのような100年存続している老舗企業の563%が、創業時から主力の事業を変更し商品・サービスに関しては70%以上が変更しています。変化している企業が存続の確率が高いわけです。

要するに「生き残り続けた企業」は、「変わり続けた企業」というわけです。これは進化論で有名なダーウィンが言い残したとされる「強い者が生き残ったわけではない。賢い者が生き残ったわけでもない。変化に対応した者が生き残ったのだ」ということにも通じるようです。では生き残った企業は何を変えたのでしょうか?商品やサービス、組織運営の仕方や戦略・戦術などでしょう。

そして、変えなかったものは何だったのでしょうか?それは企業の社是や企業理念、企業のあり方などでしょう。つまり、「何のために商売を始めたのか?」という大切なところは変えなかったということです。これは企業の規模などは関係なく、我々のような小さな治療院でもいえることです。「あなたは何のために治療院を始めたのですか?」という問いにしっかりとした答えが必要です。

PCRT研究は、「同じような病気でも治る人がいる一方で、なぜ、治らない人がいるのか」という本質を追求するというところから始まり、発足当初からの開催の趣旨は一貫しております。そして、その本質的な疑問を解決するために、現在では「心身相関と生体エネルギーブロック(EB)に焦点をあて、その関連学習記憶パターンによる誤作動記憶を調整する療法」として、研究を積み重ね続けております。

研究会の参加者の中から「毎年出席するたびに、手法が変わっている」という感想をいただくことがあります。このコメントには「方法論は変わらない」という前提(思い込み)が含まれています。確かにPCRTの方法論は研究が進むにつれて、毎年進化しています。しかしながら、本質は変わることなく、そこから派生した枝葉の方法論や伝え方が変化しているのです。

長く継続してその本質を理解していただいている先生は、臨床現場で患者さんにあわせて臨機応変に活用していただいているようです。しかしながら、単に方法論だけを学ぼうとしても、本質を踏まえた応用ができないために活用しきれないという話もお聞きしています。

臨床現場では「応用」の連続です。鍼灸の経絡の流れや神経学の神経学的経路を教科書通りに理解したからと言っても、それがそのまま臨床現場で活用できるわけではありません。その基礎知識をどのように活かすことができるかの応用力や臨床力が必要になります。

PCRTではそのような基礎力を踏まえた上での応用力を学びます。単に方法論を学ぶのではなく、自然療法の本質(不易)とそれを臨床現場で応用(流行)する力を取得していただければ、自然治癒力を引き出すことを目的とする治療者にとって、生涯の自信になると確信しております。

それでは次回の研究会でお会いできるのを楽しみにしております。



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