2019年9月26日木曜日

ICC国際コーチンング連盟認定国際コーチ養成講座のご案内


いよいよ1221日よりICC国際コーチング連盟認定国際コーチ養成講座が開催されます。様々なコーチ養成プログラムがある中で、ICCのコーチ養成ブログラムは世界的に評価されています。ICC国際コーチング連盟が2001年に創設されて以来、現在、67カ国から約13000人の国際認定コーチがこのプログラムから誕生しています。国境や文化の違いを超えた人間関係の本質に通じるプロコーチ養成プログラムであることが伺えます。世界各国で年間100以上のICCコーチ養成プログラムの講座が開催される中で、本年度日本国内で開催されるのは本講座のみになります。https://internationalcoachingcommunity.com

ICCのトレーニングは色々な種類のコーチングから様々なモデルを取り入れているので、幅広いコーチングモデルを学ぶことができます。また、ICCトレーニングの特徴として、単にコーチングのスキルではなく、人の在り方や価値観、信念などを心理的に深く掘り下げながらゴールへと進めていく手法は多くの受講者から高い評価を得ています。

単なるスキルではなく、理論的背景に裏付けられた実践トレーニングは、本や動画など座学の「知識」では得ることのできない新しい「体験」、「気づき」をもたらしてくれます。本講座を受講されることで、ご自身の深い部分に何らかの変容がもたらされ、人生やビジネス、人間関係など様々なシーンにおいて役立つことでしょう。「知識」とは「言葉で表せるもの」であり、「書物」から学べるものです。一方、「知恵」とは「言葉では表せないもの」であり、「経験」からでしか学べないといわれています。スマホで検索すれば、ありとあらゆる情報が引き出される現代において、「直観力」「洞察力」「大局観」などと呼ばれる知性がさまざまな分野で求められています。そのような知性は深みのある経験を通じて磨かれ、その経験を通じて本質的な「知恵」が蓄えられていくのではないでしょうか?

ハーバード大学による75年にわたる調査で判明した「幸せな人生」とは、富、名声などではなく、「良い人間関係」であると結論づけています。良い人間関係は仕事、家族、友人など様々な分野において必修条件です。良い人間関係を築くにはどうすれば良いのでしょうか?その答えは「知識」だけでは簡単に学べるものではないでしょう。おそらくそれは経験によって培われる「知恵」であり、もしかすると、本講座にはそのヒントが含まれているかもしれません。

ご自身の無限の可能性を信じ、さらなる高みを目指そうとされている先生方にはぜひ参加していただきたいトレーニングです。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

2019年9月23日月曜日

「How to」を超えたさらなるステップ アート=直感力=人間力

徒手療法を施す施術者が施術法を学ぶにあたって、多くの治療家は「どのようにするのか?」という手順、技法に目を向けます。次にその背景にある「なぜそうするのか」という理論や哲学、そして、その理論に科学性があるのか、あるいは技法に客観性があるのかということに注目します。

多くの施術者が同じ施術法で同じ結果を出すためには、「どのようにするか?」(How to)を統一する必要性があります。そして、「なぜそうするのか?」(Why)を同じように説明できなければなりません。現代医療は科学という客観的な検証に基づいた医療が主流ですので、客観性があると多くの患者さんが信頼を寄せてくれます。

様々なカイロプラクティックのテクニックがある中で、アクティベータ・メソッドは半世紀以上にわたって同じ手法と理論を継承し続け客観性を重視してきました。そして、それを活用している世界中の多くのカイロプラクターが、腰痛や関節痛などの筋骨格系症状に対して自信を持って施術を行っています。

効果を引き出すためには、神経関節機能障害の神経生理学的エラーを感知できる下肢長検査の熟練が必要不可欠です。また、調整する際の適切なコンタクトと調整法のタイミングの技法も“コツ”があり、それは教科書だけでは学べない内容が多く、その“コツ”をセミナーで習得する必要があります。

効果を引き出すためには、上記に述べた「How to」が必須条件になりますが、機械の修理とは異なって、心を持った人間を対象にしているので、同じような腰痛患者でも人によって微妙に異なります。言葉の掛け方、検査の仕方、説明の仕方など、患者一人一人に合わせて接し方を変えなければなりません。それは、言葉では表しにくいアートの領域であり、経験から導き出される「直感力」や「人間力」が必要になります。

そのような臨床における施術者としてのアートの領域は経験を積んでいく必要性があります。単に「どのように」(How to)だけを習得すればそれで終わりではなく、「なぜそうなるのか」(Why)や臨床で大切な「直感力や人間力」を深める必要性が求められるでしょう。

私はそこに治療者としての奥深い醍醐味があると考えています。毎日の臨床において、本当に一人一人の患者さんの立場になって、その方の未来を考えて真摯に向き合っているのか?患者さんのニーズに幅広く応えることができる治療者になるための努力を怠っていないのか?当たり前のことではありますが、日々問いかけるように心がけています。

2019年9月12日木曜日

2019年度PCRT中級2を終えて

今回は台風が東京を通過するという最中、無事に中級2のセミナーを終えることができました。基礎1から中級2までのシルバー認定受験資格が得られる最後のプログラムでした。本年度、最初から全てのプログラムを受講していただいた先生方が着実に成長している過程が明らかに感じ取れました。イップスの症例報告をしていただいた先生も今年から初めて参加していただきましたが、PCRTのコンセプトや手法が明確に示された分かりやすい内容の症例報告でした。

PCRTの特徴である「身体をエネルギー体として診る」「物質や情報をエネルギーとしてとらえる」、並びに慢性症状を単に「機能異常」だけでなく、「誤作動記憶」として捉えるところ、また、原因を単一ではなく、「関係性」によってもたらされた複合因子であるという点についての理解が、机上の空論ではなく、実践的に理解していただいたのではないかと思います。そして、多くの慢性症状が身体内だけの機能異常を調整する「閉鎖系」の視点だけでなく、身体機能と肉体外や無意識の心理社会的要因との関係性も含めた誤作動記憶の機能異常を調整する「複雑系」の視点が必要であることも実感していただけたのではないかと思います。

今回のPCRT中級2までのプログラムでエネルギー的な視点での「蟻の目」、「鷹の目」、そして時系列的に流れを読む「魚の目」のスキルを上げることが、有機論的な視点を持った施術者にとって重要であるということを学んでいただいたのではないかと思います。次回11月10日11日に福岡で開催予定の上級編では、シルバー認定以上レベルの内容をご紹介させていただきます。心身相関に関連するイップス、遠隔治療、ダミーや模型などを使った代理検査や調整法などをご紹介させていただきます。

2019年9月11日水曜日

施術に“魔法”や“マジック”はない?

代替医療の治療者が施術をして驚くような結果がでると、施術を受けている人やそれを見ている人は“魔法”や“マジック”のように感じることがあります。また、施術者自身が「“魔法”の〇〇法」というように、自分の施術や手法を宣伝する目的でそのような言葉を使って注目を集めようとしたりします。自然治癒力を引き出す施術法に魔法やマジックが本当にあるのでしょうか?

私は長年代替医療の世界にどっぷり浸かってきた人間です。「なぜ、治るのか、治らないのか」を探求し続けてきました。代替医療の専門教育を長年受けてきました。理論や理屈も大事にしてきましたが、何よりも臨床現場における結果に興味を注いできました。代替医療の中でも本場の米国で発祥したカイロプラクティックには大きな影響を受けています。学生時代から様々なカイロプラクティックのセミナーを受けました。若い頃に遭遇した米国のカイロプラクター(治療者)の施術を目の当たりにして、最初は“魔法”というよりも半信半疑で見ていたことを思い出します。

そして、研修を重ねるにつれて、臨床現場で自分でも同じような結果が得られると、そこから「なぜ、そのような結果」が得られるのかという「本質への探求」が始まりました。捻挫で足を引きずる、あるいは腰痛のために車椅子で来院されるような重度の症状を抱えた患者が、普通に歩いて帰ることができるなどの結果がある一方で、結果が伴わない患者さんに遭遇することもあります。「その違いは何か?」という本質的な因果関係への探求は現在でも大きなテーマです。

魔法のようにも思える施術法の本質は何か?そもそも、なぜ魔法のように感じるのか?それは多くの人々の考え方、受け止め方が現代医学の「科学信仰」に基づいているからです。代替医療の多くは特に目には見えない「生体エネルギー」を対象にして施術を行っているので、そのような施術で効果が現れれば、「あら不思議」、「魔法みたい・・」となるわけです。折れた骨をつなぎ合わせる、飛び出た軟骨を取り除く、あるいは詰まった血管の通りを良くするなど、目で確認できる施術は何の不思議もありません。当たり前の治療になります。

代替医療の中で、自然治癒力を引き出すことを目的に施術を行っている治療者は、多かれ少なかれ目には見えない生体エネルギーを基本に施術を行っているはずです。もしも、そうでなければ、それは現代医療の考え方に基づいて目に見えるモノを対象に施術している可能性があります。現代医学の医師と同じ目線で症状を捉えているということになるかもしれません。もしかすると、現代医学に基づいた考え方だからこそ安心感を感じ、あるいは当たり前の考え方として感じる人も少なくはないかもしれません。言い換えると、現代医学とは異なる考え方で症状の因果関係を説明されると“怪しい”ということになり、たとえ施術で症状が改善してもそれは“不思議”となるのかもしれません。

多くの人たちにとって現代医学の考え方は“当たり前”になっています。そして、その考え方から外れた考えで施術効果が現れると“魔法”や“マジック”のようだとなるわけです。もしも、目には見えない生体エネルギーによって、私たちの身体の働きが調整されているのだということが当たり前の考え方になれば、代替医療の施術は至極当たり前の療法になるのですが、科学が主流の現代医療の世界において、目には見えないモノを信じるということはまだまだ難しい課題のようです。

2019年9月3日火曜日

期外収縮(脈が飛ぶ)の原因を知りたい・・・

「期外収縮の原因を知りたい・・・恐らく精神的なことだと思うのだけれども・・・」以前から腰痛や関節などの症状で当院を利用していただいている患者さんのご要望だった。患者さんは当院の治療のコンセプトをよく理解していただいていたので、時折起こる期外収縮の原因が無意識のメンタル面に関係しているということは薄々感じていた様子だった。

病院でも期外収縮の検査をしており、特に器質的な異常は見られなかったとのこと。でも、時折、期外収縮が起こることがあり、脈が飛んで不整脈を感じるという。来院時には期外収縮は生じていないので期外収縮が生じていた際の記憶を指標に検査を進めた。

謙虚な方であるが、能力も人間性も高く、責任のある立場で長年お仕事をされてきたように感じる。関係していたキーワードは「自尊心」、その方への質問として、「お仕事に関して密かに誇りや自信に思えることで、周りからも高く評価されている理由があるとしたら何でしょうか?」と質問した。

色々と考えながら、4つほどの項目が引き出されました。そして、それらの項目毎に調整をさせていただいた。思いついた項目の内容は、施術者には開示せずに患者さんだけがそれを認識された。そして、「恐らくご自身が誇りに思えることであるがゆえに、それに関連する事柄が周りに生じると、脳が過敏になっている可能性があります・・・・」と説明させていただいた。

調整後、「何となくつかめたと思います。多分、(原因は)そうだろうという気がします。」と、納得された様子だった。患者さん自身も「器質的な問題」ではなく「機能的な問題」であると認識されて相談していただいた様子。身体の機能、働きに影響を及ぼしている無意識的な心の動きが分かると調整が可能になる。

病気の予防には現代医学に基づく定期的な健康診断も大切だが、身体の機能に異常を生じさせている原因を特定して調整する原因療法は、本来必要とされる医療ではないかと思う。このように無意識的に条件付けされて、心臓の働きに誤作動が生じることがあるということを明確に検査し、その誤作動を調整できるという施術文化がもっと社会に当たり前に知られることを願う。


2019年9月1日日曜日

パフォーマンスを上げるための「心の持ち方」

本日、ナショナルチームに入っている選手が試合前に来院された。ナショナルチームに入って2年目、最近ではランキングも下がってきており、現在継続している練習と試合とのバランスなど、このままのやり方でいいのか少し迷いがあるとのこと。もしかすると、そのようなことがパフォーマンスにも影響を及ぼしているのではないかとのことで・・・

「身体に聞いてみた」

すると、以下の項目で「誤作動記憶」の反応が示された。
ここでいう「誤作動記憶」とは「心と身体」、「意識と無意識」の不一致からなる脳に誤作動を生じさせる記憶(パターン)のことである

l  所属チームとナショナルチームの練習の違い
l  海外遠征での環境の変化
l  休日の過ごし方や過酷なスケジュールなどOFFONの調整

上記の誤作動記憶の調整とともに、それぞれの項目で誤作動を打ち消す自分に合った肯定的な「心の持ち方」も身体の反応を検査しながら探索した。

【所属チームとナショナルチームの練習の違いについての心の持ち方】
ナショナルチームの練習メニューに関して違和感があるが、その中でも主体的に自分にプラスになる練習を工夫する

【海外遠征での環境の変化の捉え方】
東南アジア遠征での蒸し暑さや設備の古さなど劣悪な環境だが、未来の自分を鍛えてくれる練習・訓練だと思って臨む

【休日の過ごし方】
一般論的に「次の試合に備えて休む」というように「頭」で考えて無理に休むのではなく、「身体」で感じて必要な時は休み、必要でなければ適度に練習をする

【過酷なスケジュールの臨み方】
2日連続で試合がある時は心身ともに負担が掛かるが、自分を鍛えてくれる訓練、練習だと思って臨む

ナショナルチームの一員として、海外遠征などその場の環境に適応できる自分になれるように自分に合った心の持ち方が必要になるだろう。一流選手になるとメンタル面と身体との微妙なバランスがとても大切になる。そんな局面で「身体に聞く」検査は有効で、コーチング手法を織り交ぜた質問で、選手は自分に合った答えを自分で見つけていく。


今回はパフォーマンスに関係していたメンタル面のサポートが十分にできた感触があったので、恐らく本来の実力が発揮されてパフォーマンスが向上するのではないかと期待して陰ながら応援している。