2016年4月7日木曜日

症例報告:投球イップスの改善(大学生)

【はじめに】
大学1年、男性の右投げピッチャーが投球イップスの症状を訴え来院。投球イップスに加え、キャッチボールでもイップスの症状を感じることがあるとのこと。高校一年生の時から発症。悪い時には投げることができなくなるが、高校一年生の時よりは良くなっているらしい。他治療院で電気治療やマッサージ治療を受けている。
4年ほど前から発症したイップスが、短期間でスムーズに改善した理想的な症例であるので報告する。

【初回検査・治療】

〔初回目安検査〕
  • ハード面の誤作動検査(機能的検査)
  1. 両肩関節挙上、頸椎左右回旋にて陽性反応を認める。
  2. 脊柱関節の神経関節機能障害の検査(アクティベータ・メソッドによる検査)では右骨盤部、L2、T8部に陽性反応。
  • ソフト面の検査(心身相関に関係する誤作動記憶によるエラー)
  1. マウンドで投げるイメージで誤作動反応、軽く投げるイメージで誤作動反応、遠投では陰性反応。
〔PCRTEB特定検査〕
  • 症状イメージ:マウンド投球
→「恐怖」→野球分野→バッターに当てる恐れ→他者からの批判や自責→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応
  • 症状イメージ:マウンド投球
→「恐怖」→野球分野→試合でフォアボール→他者からの批判→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応
  • 症状イメージ:マウンド投球
→「執着心」→野球分野→どうしたらちゃんと投げられるか→フォームを意識→誤作動反応・・・ここで、施術者は新たな意識改革の必要性があると感じ、「フォームはゴール
(結果)の後からついてくる」という内容の説明を行う。

投球イップスを抱えている多くの投手は、イップスを改善させるためのフォームの改良ばかりに意識を注ぐため悪循環から抜けだせないことが多い。むしろ、「どのような球を投げたいのか」の「結果」が肝心で、どのように投げたいのかのなどの「投げ方の技術論やプロセス」は重要ではない、むしろ、「結果」を意識せず、投げ方の「技術論」ばかりを意識してしまうと、身体のコントロールする神経系や筋肉系がうまく作動しなくなり、様々な誤作動が学習記憶されてしまう。究極的いえば、理想の送球ができれば、フォームなどはいろいろあってもよいということになる。スポーツ科学で、よく研究者がフォームのことをあれこれと理論的に解説することが多い。フォームの重要性を強調しているが、いい球を投げた結果、そのフォームが出来上がったのであって、いいフォームの結果、いい球が投げられた訳ではないことが多いのではなかろうか?そのような解説を聞くと、フォームがとても重要かのように錯覚してしまう。フォームの改良で良くなったという話も聞くが、どのような球を投げたいのかのゴール(結果)が最初にあって、それに伴ってフォーム(身体)がついてくるというのが自然だろう。つまり、どのような球を投げたいかという理想の結果が鮮明にイメージできれば、身体はそのように投げられるように自然に(無意識に)フォームを作ってくれる。「フォームはゴール(結果)の後からついてくる」。という考え方が大切になる。
  1. 上記の説明を終えて、理想の投球結果、すなわちどんな球を投げたいかを質問→「伸びあがる球」→PCRT検査→陰性反応
  2. フォームを意識した投球→PCRT検査→陽性反応(誤作動あり)
  3. 再度、伸びあがる球を投げた結果のイメージ→PCRT検査→陰性反応(誤作動なし)
  4. 患者にもマッスルテストで陽性反応と陰性反応の違いを体感してもらう。
  5. PCRTパターン呼吸振動法にて陽性反応から陰性反応へと施術→陽性反応の陰性化
  6. 施術終了
【2回目:2日後】

前回の施術後、練習でかなり改善されたとのこと。

〔PCRTEB特定検査〕
  • 前回の陽性反応はすべて陰性化。
マウンドから投球するだけでの誤作動記憶は調整されたので、実際の試合などの状況を想定してPCRT検査を行う。
  • 症状イメージ:実際の試合想定でのマウンド投球
→試合中、ランナーが一塁に出て、セットポジションからの投球→陽性反応→「恐れ」→過去の経験→点を取られて自責→PCRT呼吸振動→陰性反応
  • 症状イメージ:エピソード記憶
→近くのキャッチボールで暴投しちゃいけないという自分の姿のエピソード記憶→陽性反応→自信をもって投げている姿→陰性反応→陽性反応と陰性反応のエピソードイメージにカラーイメージを加えてパターン呼吸振動法→陽性反応の陰性化
施術終了

【3回目:4日後】

前回に引き続き調子がいいとのこと。

〔PCRTEB特定検査〕
  • 症状イメージ:試合想定での投球
→前回のランナー一塁でセットポジションからの投球→陰性反応
→左バッターに対する苦手意識→陽性→警戒心→デットボール→中学生のときのデットボールの記憶→陽性反応→PCRT呼吸振動法
  • 症状イメージ:近くのキャッチボール→陰性反応
  • 施術終了
【4回目:6日後】

前回に引き続き調子がよく、大学のリーグ戦も始まり、試合でもよかったとのこと。
  • 症状イメージ:キャッチボール
→近くのキャッチボールは良くなり、遠投も問題はないが、その中間ぐらいの20メートルぐらいの距離でのキャッチボールでイップスを感じるとのこと→陽性反応→虚栄心→理想の自分で評価されたい→PCRT呼吸振動法
施術終了

【5回目:8日後】

前回に引き続き調子がよく、イップスに関してはほとんど気にならなくなっているとのこと。
  • メンテナンス的に脊柱を中心に誤作動記憶を調整する。
  • 施術終了
イップスに関係する誤作動記憶の陽性反応が陰性化しており、本人も安心している様子なので、次回は2週間後に来院していただく予定。その間に練習や試合で何か気づいたことがあれば再検査を行う予定。

2016年4月5日火曜日

PCRT症例報告【チック症状の改善】(ジストニア)

【はじめに】

3歳9か月の男の子とその母親が、チックと吃音障害(どもり)を改善したいとのことで来院。母親によると、3歳4か月の時からチックの症状が顕著になりはじめたとのこと。目をパチパチしたり、不安で緊張が強くなると右手でグーパー、グーパーしたりする。毎日、夕方にテレビを見ているときに胸をブルブル震わせるのを無意識に繰り返す。母親が忙しくてかまってもらえないと不安になる様子。日々、観察しているとだんだんとガクガク身体を震わせる感じに変わり、心配で小児科を受診し、その映像場面を医師に見せると、てんかん発作ではなく、チックのようなものだろうといわれたとのこと。小児科医のアドバイスで夕方のテレビは見せていない。ひどくはないが、吃音(どもり)も少し出ている。4月から幼稚園の入園で不安もあり、体験入園でも目をパチパチさせていたらしい。

原因として考えられる家族の関係があったらしい。チックの症状を発症する以前、上の兄(9歳)のアトピー症状がひどくなり、強迫性障害も合わせて発症。アトピー症状改善のために、しみる温泉水をかけるときに大声をだすなど、兄が精神的に不安定状態だった。母親も兄のことが不安で兄にかかりっきりだったとのこと。また、兄の温泉治療で弟を実家に預けて寂しい思いをさせることが多かったらしい。本来はとても明るい子供だったのに、チックの症状が出始めたと同時期位に性格も暗く、不安げになり、赤ちゃん返りのように母のおっぱいを吸うようになった。なるべく不安にさせないようにして、兄の症状も改善し、フラワーエッセンスをとるようにして、以前よりは改善したとのこと。

母親の思慮深いサポートもあり、代理検査などを通して段階的に改善された症例を報告する。

【初回施術】

〔目安検査〕
エネルギー系:第4チャクラ、第6チャクラ

〔EB特定検査〕

第4チャクラ
→信念→「慈悲心」(お母さん)→A君に対して~してあげたい→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応
→信念→「羞恥心」→恥ずかしと思っていることPCRT呼吸振動による施術→陰性反応

第6チャクラ
→信念→「慈悲心」→A君がお兄ちゃんに対して心配していること→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応
→信念→「同情心」→A君がお兄ちゃんに対して・・・→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応

施術終了

【2回目:4日後】

〔目安検査〕
エネルギー系:第4チャクラ、第6チャクラ

〔EB特定検査〕
第4チャクラ
→信念→「復讐心」(お母さん)→一年前の過去の友人に対して→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応

第6チャクラ
陰性反応

施術終了

【3回目:3日後】

〔目安検査〕
エネルギー系:第4チャクラ、第6チャクラ
症状イメージ

〔EB特定検査〕

第4チャクラ
→感情→「恐怖」→お兄ちゃん→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応
症状イメージ
→目のチック症状→信念→「復讐心」→お兄ちゃん→→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応

施術終了

【4回目:5日後】

〔目安検査〕

肉体内外EB:第6チャクラ、第4チャクラのEB消失
症状イメージ→目の症状

〔EB特定検査〕

症状イメージ→目の症状、口の症状
→信念→「復讐心」→お兄ちゃんとけんかをすると負ける、物の貸し借りで我慢していること→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応
テレビを見ているときの症状
→信念→「復讐心」→以前、保育園に預けられたこと→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応

施術終了

【5回目:5日後】

〔目安検査〕
肉体内外EB:第6チャクラ
症状イメージ→目の症状、口の症状

〔EB特定検査〕

症状イメージ→目の症状
→信念→「自省心」→保育園で人が怒られるのを見て自分のことのように当てはめて反省する→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応
→慈悲心→「慈悲心」→お兄ちゃんがお母さんに怒られるのを可愛そうに思う→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応

施術終了


【6回目:4日後】

〔目安検査〕
肉体内外EB:第6チャクラ
症状イメージ→目の症状→陰性症状、口の症状→陰性症状
症状イメージ→視力調整

〔EB特定検査〕

第6チャクラ
→「信念」→「同情心」→昨日のお兄ちゃんに関するトラブル→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応

症状イメージ→視力調整(遠近刺激)
→感情→「意欲」→何に関しても一生腱命に集中する→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応

施術終了

チックの症状も軽減し、それに伴ってお子さんの表情が以前のように明るくなって良かったとの報告をいただく

【7回目:10日後】

〔目安検査〕
肉体内外EB:頸椎後部

〔EB特定検査〕

肉体内外EB:頸椎後部
→警戒心(母親)→子供達に対して厳しくする加減
→エピソード記憶→不安そうに息子さんを見ている自分→陽性反応→安心して息子さんを見ている自分→陰性反応→パターン呼吸振動法にカラー情報を加えて、陽性反応(赤)か陰性反応(緑)のパターン変換にて調整→陽性反応の陰性化

施術終了

【8回目:7日後】

お母さん曰く、全体的にチックの症状は改善されているが、口をモグモグしているときがあり、それがチック症状なのか、単なるクセなのか気になるとのこと

〔目安検査〕
症状イメージ:代理検査

〔EB特定検査〕
症状イメージ:代理検査
→恐れ→お兄ちゃんの声→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応
エピソード記憶
→口をモグモグしている自分の姿(鏡を使用)→陽性反応→普通の自分の姿(鏡を使用)→陰性反応→パターン呼吸振動法にて陽性反応パターンから陰性反応パターンに変化して調整→陽性反応の陰性化

施術終了

【9回目:8日後】

〔目安検査〕
症状イメージ:代理検査
→口のクセ
→眠たい時→陰性反応
→怒られるとき→陰性反応
→お母さんが息子さんの症状を気にしている自分を客観視→陰性反応

施術終了

全般的にチック症状が改善され、お母さん自身も安心している様子なので治癒として様子を見ることにする。

【考察】
本症例で、順調に改善方向へと向かった背景に、PCRTに対する母親の理解と関わり方が影響を及ぼしているように思う。子供の治療と並行して、母親にも治療を受けていただき、AMとPCRT併用による治療効果を体験していただいた。施術者側の印象として、施術者、施術法に関して深く信頼を寄せていただけていることが感じられた。
チック症状を改善させるために、肉体面だけのアプローチでは改善が見込めないということは、一般的にも知られるようになっているのではなかろうか?西洋医学では精神面に作用を及ぼす薬物療法も行われているようだ。PCRTでは、心身相関に関係する誤作動記憶に直接アプローチするため、何が原因に関係し、関係していないかが検査で分かる。PCRTはこのような心因性が関係する症状に関しては、本質的、かつ合理的な治療法といえるだろう。







2016年3月31日木曜日

2型糖尿病で数値の改善


【経緯】

病院でⅡ型糖尿病との診断を受け、投薬治療を受けており、今回、インシュリン注射を受けたほうがいいと勧められたとのこと。どうしてもインシュリン注射の治療を受けたくないのでということで来院。患者は以前、腰痛とフワフワ感を訴えて当院を受診、膵臓の反応点で、毎回誤作動反応を示していたので、腰痛などの症状と合わせて膵臓のホルモン系の機能障害の治療も行っていた。当院に通院されながら、病院での投薬も受け、病院での検査結果もある程度落ち着いたので当院での治療を中止。9か月後、病院での投薬は継続していたが、血糖値、並びにヘモグロビンA1cの数値がインスリン注射の治療を受けなければならない数値に上昇しているとのことだった。

【初回】

〔PCRT目安検査〕
  • 臓器反応点:膵臓と脳下垂体(前頭部)にて陽性反応

〔PCRT・EB特定検査〕 *EB=エネルギーブロック
  • 膵臓臓器反応点→陽性反応→「復讐心」→趣味で自己満足している自分自身に対して→PCRT呼吸振動法→陰性反応
  • 膵臓臓器反応点→陽性反応→「自省心」→自分で自分のことを反省→PCRT呼吸振動法→陰性反応

施術終了

【2回目:3日後】

〔PCRT目安検査〕
  • 臓器反応点:膵臓と脳下垂体(前頭部)にて陽性反応

〔PCRT EB特定検査〕 
  • 膵臓臓器反応点→陽性反応→「慈悲心」→自分自身に対して姉として可愛そう→PCRT呼吸振動法→陰性反応
  • 膵臓臓器反応点→陽性反応→「信仰心」→姉としてこうあるべき→その信念を持ち続けて得られるものは→「存在感・重要感」→PCRT呼吸振動法→陰性反応
以前にも同じ反応が繰り返されていることを考慮して、もしも、同じ「~べき」で繰り返されているのであれば、思考停止状態になっているで、病気を作りだすバターンも変化しないことが多い。もしも、病気を本質的に改善したいのであれば、心の奥から柔軟性を引き出したほうがいいかもしれないといった内容をアドバイス。信念を変えることで何か失うものはあるのかどうかの質問も加える。

施術終了

【3回目:5日後】

〔PCRT目安検査〕
  • 臓器反応点:前回陽性反応を示していた膵臓と脳下垂体(前頭部)は陰性反応

〔PCRT・EB特定検査〕
  • 筋肉・関節系:頸椎下部のEB→「恐れ」→未来→最も恐れていること→PCRT呼吸振動法→陰性反応
  • エネルギー系:胸椎上部後方の肉外EB→「意欲」→患者認識→PCRT呼吸振動法→陰性反応
  • エネルギー系:胸椎上部後方の肉外EB→「恐怖」→患者認識→PCRT呼吸振動法→陰性反応

施術終了

【4回目:6日後】

〔PCRT目安検査〕
  • 臓器反応点:引き続き前回陽性反応を示していた膵臓と脳下垂体(前頭部)は陰性反応

患者からの報告:血糖自己測定検査でも数値がよくなっているとのこと。

〔PCRT・EB特定検査〕
  • 筋肉・関節系:胸椎上部のEB→「喜び」→患者認識→PCRT呼吸振動法→陰性反応
施術終了

【5回目:8日後】

〔PCRT目安検査〕
  • 臓器反応点:引き続き前回陽性反応を示していた膵臓と脳下垂体(前頭部)は陰性反応
患者からの報告:病院での検査でも、血糖値が下がり、インシュリンの分泌も正常の値を示しているとのこと。ヘモグロビンA1cの値も1~2か月で正常値になっていくでしょうとのこと。

〔PCRT・EB特定検査〕
  • 筋肉・関節系:胸椎中部のEB→「恐れ」→姉として他の兄弟に対する心配→PCRT呼吸振動法→陰性反応

施術終了

臓器反応点の膵臓と脳下垂体での陰性反応が継続しているため、2週間後の施術を提案する。

【考察】

糖尿病の原因として、一般的にいわれるのは栄養バランスや運動不足といった生活習慣が注目されやすい。しかし、最近では、糖尿病とストレスの関係性について語る医師も増えてきているようだ。長年、心身相関を臨床現場で研究している治療者にとって、慢性症状に心の関係性を考慮するのは当たり前のことだと思うが、心と身体を切り離して病気や症状をとらえる医療者が多いのが現実である。糖尿病に限らず、慢性病の多くはメンタル系、すなわち無意識レベルで学習された誤作動記憶が関係していることがほとんどである。その誤作動記憶は、奥に隠れている「~べき」や「~ねばならない」という深い信念が関係していることが多い。本症例の患者も、ご自分が無意識的に信じていた信念が、健康に影響を及ぼしているという認識が深まったため、別の思考の選択肢が生まれたようだ。それがターニングポイントとなり、誤作動記憶が上書きされ、健全な変化へと促されたのだろう。

2016年3月29日火曜日

投球イップスの改善(高校生)

【経緯】
高校3年生の男性、右投げピッチャーが投球イップスの症状を訴え来院。高校一年生の時からイップスの症状があり、イップスの症状に加え、投球フォームも改善したいとのこと。高校1年生の時からピッチングが思いっきりできない。特にあまり親しくない人とのキャッチボールでいい球を投げようとするときに悪化する傾向があるとのこと。親しい人とのキャッチボールでは症状が軽減する。ベースボールスクールにも通っており、以前よりは良くなっているらしい。

【初回】

〔初回目安検査〕
  • ハード面の誤作動検査(機能的検査)では、前頭部、両側頭部にてエネルギーブロック(EB)の陽性反応を認める。脊柱関節の神経関節機能障害の検査(アクティベータ・メソッドによる検査)では左骨盤部、T8部に陽性反応。
  • ソフト面の誤作動検査(心身相関に関係する誤作動記憶によるエラー)では、マウンドで投げるイメージで誤作動反応。
〔PCRT検査〕
  • マウンド投球→「虚栄心」→ストレートでの球の切れ、伸び、勢いの他者評価→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応
  • マウンド投球→「恐怖」→大学への進学予定でそこの野球部でイップスが治っているかどうか→PCRT呼吸振動による施術→陰性反応
  • マウンド投球→「信仰心」→野球分野→フォームを改善すべき→陽性反応・・・ここで、施術者はフォームに関する新たな意識改革の必要性があると感じ以下の説明を行う。
投球イップスを抱えている多くの投手は、イップスを改善させるためのフォームの改良ばかりに意識を注ぐため悪循環から抜けだせないことが多い。むしろ、「どのような球を投げたいのか」の「結果」が肝心で、どのように投げたいのかのなどの「投げ方の技術論やプロセス」は重要ではない、むしろ、「結果」を意識せず、投げ方の「技術論」ばかりを意識してしまうと、身体をコントロールする神経系や筋肉系がうまく作動しなくなり、様々な誤作動が学習記憶されてしまう。究極にいえば、理想の送球ができれば、フォームなどはいろいろあってもよいということになる。スポーツ科学で、よく研究者がフォームのことをあれこれと理論的に解説することが多い。フォームの重要性を強調しているが、いい球を投げた結果、そのフォームが出来上がったのであって、いいフォームの結果、いい球が投げられた訳ではないことが多いのではなかろうか?そのような解説を聞くと、フォームがとても重要かのように錯覚してしまう。フォームの改良で良くなったという話も聞くが、どのような球を投げたいのかのゴール(結果)が最初にあって、それに伴ってフォーム(身体)がついてくるというのが自然だろう。つまり、どのような球を投げたいかという理想の結果が鮮明にイメージできれば、身体はそのように投げられるように自然に(無意識に)フォームを作ってくれる。「フォームはゴール(結果)の後からついてくる」。とうい考え方が大切になる。
  • 上記の説明を終えて、理想の投球結果、すなわちどんな球を投げたいかを質問→「伸びのある球を投げる」→PCRT検査→陰性反応
  • フォームを意識した投球→PCRT検査→陽性反応(誤作動あり)
  • 再度、伸びあがる球を投げた結果のイメージ→PCRT検査→陰性反応(誤作動なし)
  • 患者にもマッスルテストで陽性反応と陰性反応の違いを体感してもらう。
  • PCRTパターン呼吸振動法にて陽性反応から陰性反応へと施術→陽性反応の陰性化
  • 施術終了

【2回目:26日後】

前回の施術後、かなり改善されたが、キャッチボールの際に安定しない時があるとのこと。ピッチングでも満足のいく投球ができない時がある。

〔PCRT検査と施術〕
  • 前回の陽性反応はすべて陰性化。
  • キャッチボールで安定しない時の記憶→陽性反応→「慈悲心」→過去の野球人生→中学の時仲の良い上手だった友達が高校の野球部を辞めたこと→PCRT呼吸振動法→陰性反応
  • ピッチングで満足のいかない投球の記憶→陽性反応→「羞恥心」→中学では野球選手として認められていたが、高校では認められなくなったこと→PCRT呼吸振動法→陰性反応
  • フォームを意識しての送球→陽性反応VS投げた結果を意識して送球→陰性反応→陽性反応と陰性反応でPCRTパターン呼吸振動法→フォームを意識しての送球→陰性反応
  • 施術終了

【3回目:20日後】

イップスの症状は全然大丈夫とのことで完治。バッティングの際に痛めた腰痛で治療を受ける。

【考察】

3年間ほど、イップスの症状を抱えていたにも関わらず、比較的早期に改善された症例だと感じる。いろいろと悩んだ末にたどりたどりついた治療院だった様子。施術者、ならびに治療法のコンセプトに対する信頼関係が前提条件として揃っていた結果である。フォームを意識過ぎると、身体のシステムに不調和が生じやすいという情報は、今まで聞いたことのないアドバイスだっただろう。恐らく、フォーム改良の努力は、改善をかなり遅らせていたかもしれない。そのことは当院の治療の結果を振り返っても明らかである。高校を卒業し、大学への進学も決まったとのこと。大学でも大いに野球をエンジョイしてもらいたいと願う。

2016年3月27日日曜日

FCC移転のお知らせ

この度、ファミリーカイロプラクティックセンターが入居している第一簀の子ビルは、オーナーの都合により、全テナント退去となりました。そのため、当院は5月より天神に移転することになりました。長年、慣れ親しんだ場所を離れることで、何かとご迷惑をおかけすることになりますがよろしくお願いいたします。移転先は、昭和道理沿いの天神サンビルです。一階にサブウェイがあります。天神3丁目バス停の目の前で、地下街の出口は西1番になります。電話番号の変更はございませんのでそのままご利用ください。

福岡市中央区大手門1丁目で開業させていただき21年になります。振り返りますと、この地で得た経験やご縁はかけがえない人生の財産になったと思います。ほんとうに多くの人に支えていただいた21年でした。米国から帰国後、開業の地を探すために、生まれ育った北九州市から探し始め、それから福岡市へと足を運びました。歩き回りながら何軒かの不動産を尋ね、いくつかの物件を見せてもらいました。最初は、北九州市で開業するか、福岡市で開業するかいろいろと悩みましたが、街並みを歩きながら私には福岡が合っていると感覚的に感じました。

現在のビルオフィスも自分の足で見つけました。昭和通りを歩いている途中でたまたま空き室のサインが目に入り、そのサインに記載されていた電話番号から不動産会社にたどり着き、そこから賃貸契約を結ばせていただきました。最初は当ビルの4階の15坪ぐらいのオフィスからスタートして、5年位で部屋が狭くなり、たまたま空いた5階の20坪ぐらいのオフィスに移転しました。

開業当初は、一人でチラシをポスティングをしたりして治療院を紹介しながら開拓していきました。最初の1~2年は、他の仕事でも探さなければ、このままでは開業の継続は難しいという不安をいつも抱えていました。来院して下さった患者さんの支援もあり幸運にも少しずつ患者さんが増え始め、一人での営業は手が回らなくなり、パートで働いていただける人を看板の広告で募集したところ、たまたま通りかかった人が来てくれるようなりました。私にとっては最初のスタッフでした。

それから患者さんが増えるに伴って、一緒に働いてくれるスタッフも増え、多い時には4~5人のスタッフが働いてくれた時期もありました。開業から21年の間に多くのスタッフに働いていただきました。数か月で辞めたスタッフもいましたが、長く支えてくださったスタッフには心から感謝しています。ほんとうにその人たちの支えがなければ、今のような発展はなかったと年を重ねるごとに感じさせられます。

この21年を振り返ると、ほんとうに『ついている』というか、『運がいい』としか言いようがないことがたくさんありました。私を支えてくださったスタッフとのご縁はもちろん、来院してくださる患者さん達にも恵まれ、多くの患者さんに支援していただいて今日があります。そのような皆様の支援に恥じることないように、今後もさらなる発展を目指して、多くの患者さんや社会に貢献できればと願っています。

今後ともよろしくお願いいたします。

2016年3月2日水曜日

花粉症の改善報告がたくさん!

花粉症のシーズンですが始まっているようですが、「今年は全然大丈夫!」という報告を何人かの患者さんからいただきました。毎年この時期になるとマスクが欠かせないという患者さんも2年ほど前に治療させていただきましたが、今年もマスクすることなく過ごしているとのこと。中には、「アレルギーの治療をしてもらって以来、すっかり良くなっていたのですが、また、少しぶり返しているようで・・・」という患者さんもおられましたが、全般的にアレルギー治療効果の喜びの報告をたくさん聞かせていただいています。

アレルギー治療で大切なポイントは「情報」=「エネルギー」としてとらえるということです。また、アレルギー症状を創り出す脳の記憶=プログラム化としてとらえることも大切です。アレルギー症状を引き起こす脳のプログラム化は、単一の情報の場合もあれば、複合した情報の場合もあります。いずれにせよ複数のプログラム化が複雑に関係しており、施術では絡まった糸を解きほぐすように整理して、アレルギー情報に慣れさせるように、無意識レベルの脳を再学習させていきます。

アレルギー症状の程度によって、完治までの治療回数は様々です。比較的治療回数を要するのは意識と無意識の不一致の度合いが高い場合です。しかしながら、患者さんが主体的に無意識の自分を理解しようと努める限り治療効果が徐々に表れてきます。花粉症対策には、マスクをしたり、対症的な薬を使ったりで、毎年症状に悩まされるのが当たり前かのように、根本的には治らないと諦めている患者さんが多いのではないでしょうか?

PCRTで治療効果を引き出すためには、単にハウツー的な手法ではなかなか効果が引き出せないかもしれません。PCRTの概念をしっかり理解して、単に反射系の施術だけでなく、大脳辺縁系や大脳皮質系へのアプローチが必要です。PCRTによるアレルギー治療の効果をもっと分かりやすく伝え、さらに多くの患者さんに喜んでいただければと願っています。

2016年3月1日火曜日

摂食障害の改善

【経緯】
最初は首や背中の痛みの改善目的で来院されていた患者さんから「言いにくいことだけど相談がありまして・・・」と、長年、「摂食障害」で悩まれているとのことで相談を受けた。摂食障害にも色々あるが、相談を受けた患者さんは、満腹感を感じるまで食べて、嘔吐を繰り返すというタイプとのこと。以前は太っていたが、そのパターンを繰り返すことで理想の体型を保てていたという。

一回目の施術
〈PCRT検査〉
お腹いっぱい食べないと気が済まないというイメージ=陽性反応
太ってしまう恐怖=陽性反応
関連キーワード=「慈悲心」(自分に対する)⇒存在感⇒自分がどんな風であっても認めてあげたい=陽性反応

二回目の施術(5日後)
〈患者のコメント〉
施術後、気持ちが楽になった気がします。
〈PCRT検査〉
お腹をいっぱいにする恐怖=陽性反応
関連キーワード=「慈悲心」(自分に対する)⇒存在感⇒太っていても自分の存在を認めてあげる

三回目の施術(4日後)
〈患者のコメント〉
お腹いっぱいにして吐く習慣はなくなったけど、その代わりに下半身のむくみや下腹部の張りが気になります。
〈PCRT検査〉
飲み物全般+執着心=吐きやすくするために飲むことに意識が向いていた。忠誠心=趣味=ダイエット=太らないようにすべき

四回目の施術(3日後)
〈患者のコメント〉
吐く習慣がなくなったので当然なんでしょうけど体重が3キロぐらい増えて、お腹の張りやむくみが気になります。
〈PCRT検査〉
慈悲心=苦しんでいる自分に対して 成長(価値観)=乗り越えようとしている自分に対して満足度が低い 復讐心=今までダイエットのためにお腹いっぱいまで食べ、嘔吐していた自分

五回目の施術(3日後)
〈患者のコメント〉
前回の施術の後、以前のように体重に対してはあまり気にならなくなり、今のままの自分でいいという意識がでてきました。今は、お腹を満たしたいというよりも、口を満たしたいという習慣が気になっています。
〈PCRT検査〉
口さみしくなるとき=陽性反応
⇒警戒心⇒つながり・愛情⇒お母さんとのつながり⇒痩せた時自慢の娘といわれた⇒お母さんに認められたい(承認)

六回目の施術(4日目)
〈患者コメント〉
吐いたりする行為はなくなったが、数年前から夜中に起きて甘いものを食べる習慣があります。その行為も異常だと思っていませんでしたが、最近、嘔吐する摂食障害がよくなって、それも異常な習慣だと感じるようになりました。
〈PCRT検査〉
夜中に甘いモノが欲しくなる記憶=陽性反応
意欲⇒つながり・愛情⇒ご主人⇒聴覚⇒ご主人からの言葉の満足度が低いための欲求

【考察】
摂食障害にも様々なパターンがあるが、満腹感を得られるまで食べ嘔吐を繰り返すというパターンは比較的多いかもしれない。今回ご紹介させていただいた患者さんの摂食障害は15年以上も続いたとのこと。深層心理的に深い内容が絡んでいたにも関わらず、このPCRTの検査で施術を進めていくと比較的早期に改善がみられる。早い人では1回から2回の施術で異常な過食の欲求がなくなり、だんだんとスマートな体型、というよりも本人らしい理想の体型になっていく患者さんもいる。恐らく通常の心理療法やカウンセリング療法であれば、ここまで深い誤作動記憶にたどり着くには相当な時間がかかるだろう。PCRTは摂食障害など、深層心理に関係する無意識の誤作動記憶の施術には効果的ではあるが、本人が本当に心から治したいという気持ち(コミットメント)の度合いが強くなければ効果が得られないというネックはある。しかしながら、摂食障害に限らずメンタルヘルスに関係する障害で、本人のコミットメントの程度が高ければ高いほど、PCRTによる施術効果は高いと感じている。