2020年11月5日木曜日

心を込めて治療する

毎日の臨床の現場で自分がどれだけ患者さんと正面から向き合って「心を込めて」治療をしているだろうか・・・・先ほど致知の雑誌をめくっていたら、「気持ちを込める」「心を込める」「という言葉が目についた。このことに関して自分の臨床を振り返ると反省することが多々ある。

 

随分前のことではあるが、ある患者さんから「先生、今日は“念”が入っていますね・・・」と何気なくコメントをいただいたことがあった。

 

そのことは私に大きな気づきを与えていただいたので、私のブログにも投稿した。https://yasuiyukinobu.blogspot.com/search?q=

 

毎日の臨床で心を込めているつもりになってはいるが、客観的に振り返ると、セミナーの準備に追われていたり、自分の治療技法ばかりに目を向けたりして患者さんの心に寄り添っていないこともある。すなわち心を込めて向き合っていなかったかもしれないと反省する。

 

では、「心を込めて治療する」とはどういうことなのか?と考えると、簡単には言葉で表すことはできないが、常に心を込めるということは大切だと思う。

 

開業して駆け出しの頃は、時間を忘れて結果を出すことにこだわっていた時期があった。患者さんも増えて、予約制である以上は、他の患者様にご迷惑にならない様に時間内に施術を終えなくてはならない。

 

そこで、10年ほど前から時間制という「ルール」を明確にして、患者さんに理解を得て、時間内に施術を追える様にしている。メンタル系に関係する患者さんには二枠の予約時間を取っていただくようにしている。

 

患者さんの中には時間など関係なく症状が取れるまでとことん時間をかけて施術をするべきだと考えている方もおられるだろう。患者さんである自分が苦しんでいるのだからとことん時間をかけるのが治療者のあるべき姿だと期待している方もいるだろう。

 

そうかもしれないが、開業している治療者は無償で治療を行っているわけではない、有償というルールの中で治療を施している。そのことを理解していただいた上で、「心を込めて治療する」という有料のサービスが成り立つ。

 

時折、思う様な結果が出てこない患者さんには、天に導いてもらうために祈りを捧げることもある。短時間ではあるが、それは施術以外のところで遠隔的に心を込めるということである。時間を掛けることが「心を込めている」と感じる方もいるかもしれないが、一瞬でも純粋な気持ちで心を込めることは大切だと思う。

 

「心を込める」ということは、治療や対人関係に限らず、全てにおいて大切なテーマだと思う。日常生活の中から常に実践できる様に心がけたい。