2020年4月30日木曜日

LCA人間学勉強会の報告 2020年4月26日 14時〜15時まで(1時間)

皆様、こんにちは、LCA代表の保井です。先日、LCAスタッフと人間学に興味のある先生方を交えて、人間学の勉強会をZOOMで開催しました。ファシリテータは保井が努めました。勉強会の教材には、人間学誌「致知」の総リード(冒頭文)の「人を創る」というテーマの1ページを使いました。参加者にはあらかじめ課題を読んでいただき、感じたことをフィードバックしてもらいました。教材を読んで勉強会前に感じたこと、勉強会の後に感じたことをそれぞれフィードバックしていただきましたので、一部ご紹介させていただきます。

人間学誌「致知」の総リード(冒頭文)を「人を創る」を読んで感じたことを箇条書きにしてください。(勉強会前のフィードバック)


     孟子の言葉「天下国家を思うならもっとも身近な我が身を修めよ」とあるように何かを始める時にはまずは自分の人間力を磨くための努力をすることの重要さを再認識しました。そして人間力を磨くためには日常のほんの小さなことからも磨く事ができるものだと感じる事ができました。
     「他責の人でなく、自責の人であれ」と「人生全てが当たりくじ」という言葉に同じことを思いました。コロナによる影響です。世の中が不景気になり将来の心配をしていたのですがむしろこの出来事がチャンスであると心から思う必要があると気づかされました。どんなことでも、最終的には自分の心次第なんだと思います。
     肯定的な意図が見え隠れする患者さんで、こちらに依存してくる人がいると、以前は患者さんのせいにしていましたが、人間学の勉強を進めると、だんだん私自身の問題なのかな〜と感じるようになりました。
     治療院経営において成功していく為の集客方法や治療テクニック、会話技術などの戦術に関する情報は世の中に大量にある。それらを身につけて実践していく事も大事だが、それ以前にその戦術を使いこなす自分自身の人間力、あり方、器が最も大事である。それがなければいくら小手先のやり方を身につけたところで末永く繁栄してゆくことはできない。
     この人生において人間力を身につけて大きな人間になっていこうという目標を持ち、そこを目指そうと揺るがない決心をする必要がある。 生きていくと辛い事、悔しい事、嫌な事はたくさんあるが人のせいにしないで、目の前の結果は全部が自己責任だと引き受けて全力で生きて行くことが大事である。心を磨き人間力を身につけていくことが大事。



 今回のセミナーで心に残ったフレーズを箇条書きにしてください。(勉強会後のフィードバック)
     自分のやっている事を自分自身が納得できているか!
     ドロドロした人間関係の中で自分を磨く。不愉快、ジェラシーを感じる時に、自分の中のどこからそれがきているのか他責ではなく自責で考える。
     居心地の悪いところに身を置くことで自分を磨く。居心地の悪さを感じながら行動していく。
     3秒で行動する。やらない思考が浮かんでくる前に動く。
     知識をつけるよりも自責の念を常に持って実践していく。
     自分の行動に、自分が納得できるか?自分を振り返ることができるか? /心の流れを見れているか?
     日常の小さなことから学べる。人間力は、苦悩の中から学ぶ。目の前で起きていることは、どういう意味があるのか?
     人間力を身につけることが大事。人との関係性の中で人間力は磨かれる。
     心が動いたときそれを客観視する必要がある。心が動いたときに自分の理論で相手を攻撃してはいけない。そこから学ぶことが大事。
     居心地が悪く苦手だと思う環境こそ自分を成長させ磨いてくれる場所。居心地が良く自分が優位に立てる場所ばかりに留まってはいけない。
     自分自身が育たないとまわりは育たない。
     治療技術だけにひかれて集まった患者さんは治ったらすぐに離れていく。人間力に惹かれると長い付き合いとなる。
     おごり高ぶらず謙虚に常に学び続ける。他者への感謝、優しさを忘れてはいけない。
     人の批判をするのではなく自分ができる事に意識を向ける。すべては自己責任である。
     この様な勉強会に参加するにあたり、自分の考えを話す事が恥ずかしい気持ちや、自分の至らない考えがばれてしまうという怖さなどもありましたが、とても良い学びになりました。参加させて頂きまして本当にありがとうございました。

 今回の学びを実生活でどのように活かしたいですか?箇条書きにしてください。
     心が乱れている時は、他責になっている。心の流れ・動きを意識する。日常生活の中で、自分の心を磨く。
     どんな患者さんでも、自分に意味がある。
     自分の行動に、自分が納得できるのかを意識できるようにする。他人ではなく自分の内側に注目する。
     楽な方向、心地よいと思う方向に進もうとする自分を律して即行動を心がける。
     自分を磨くことにコミットする。自己責任の気持ちを常に忘れずに生活する。
     常に神様が見ているという意識を忘れない。
     ただ流されて生きるのではなく、今後の人生で人間力のある人物に成長していくという事を決意し、今日からそれを意識して生活する。その上で治療師として経営者として具体的な目に見える結果を出し続け、世の中に貢献しながら繁栄していきたい。

私自身は20年ほど前に人間学の勉強の必要性を感じて、それ以来、コツコツとことあるごとに勉強してきましたが、いつになっても反省することばかりです。人間学関連の本や雑誌を読んだり、勉強会に参加したりしてきましたが、やはり大切なのは日常生活の中から培われる経験、体験で、そこからでしか本物の人間力は養われないのだと考えています。本勉強会では、ご自分の経験や体験を通じて、自己を振り返り、それをメンバーと共有することでさらに人間力を磨いていく場になっていると思います。興味のある方は、次の機会にぜひご参加ください。



2020年4月24日金曜日

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で思うこと

連日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の問題で、今までにない未知の経験に直面しています。長らく患者さんの健康のサポートをさせていただいている私にとって、今回のウイルスは通常の風邪やインフルエンザなどとはちょっと性質が異なる様で複雑な心境です。自然治癒力を高めることを主にしている治療家にとって、感染症は適応外の症状です。抵抗力、免疫力を高める手助けはできても、ウイルスを撲滅するような治療はできません。

今回のウイルスで厄介なのは、重症化して早期に亡くなってしまう人がいるということです。病院でも最善を尽くされていると思うのですが、助けることができないのです。亡くなる方やその家族が気の毒なのはもちろんですが、全力を尽くして力及ばなかった医療従事者の気持ちを察すると心が痛みます。この感染症に効く薬は、そのうちに開発されるとは思いますが、なぜ、このようなウイルスが突然現れるのかわかりませんし、今回の新型コロナウイルスは突然変異を繰り返しているともいわれています。

私は治療家として機械論と有機論を対比して、主に筋骨格系に関する治療哲学を語ってきました。今回の恐ろしい新型コロナウイルスに関しは、治療の対象外ではありますが、機械論と有機論の観点で捉えると、ウイルスとの闘い(機械論)と共生(有機論)の視点が生まれます。今回の感染症は私にとっては今までにない未知の感染症ですが、人類の歴史を振り返れば、人類は様々なウイルスと闘い、共生してきた事実があります。

感染力の強いウイルスに対しては、「避ける」、「闘う」という機械論的な捉え方も必要ですが、その一方で、「共存」「共生」するという有機論的な捉え方も必要だと私は考えています。数週間前にはなりますが、たまたま観ていたテレビ番組で、感染症の専門家の方が、新型コロナ感染症に関するインタビューを受けていました。その方は、感染防止策は推奨しつつも、「最終的にはコロナウイルス との共生・共存を目指すべきだ・・・」「致死率を下げながらコロナと共存するしかない・・・」という趣旨のことを語っていました。

その時、私は「あっ、同じことを考えている・・・」と思わず呟きました。このような時期に、「ウイルスと共生する・・・」とは心の中で思っていても言いづらい状況です。限られた患者さんにコロナのことを質問されたときだけ、私の意見として、「ウイルスと闘うことも必要だと思いますが、ウイルスと仲良くすることも必要だと思いますよ・・・」などと細々としか話していませんでした。だからこの専門家の意見は共感できる専門家がいるという意味で心強く感じました。

後で、この教授のことをネットで検索すると、感染症と人類史の専門家であることが分かりました。この教授は「過去20年でSARSMERS、新型コロナウイルスと3種の新型ウイルスが発生していることを挙げ、これは人類が無秩序に生態系に進出したことで野生動物のウイルスが人間に感染するようになったことやグローバル化が大きな理由だ」と述べています。

さらに、同じ様に考えている人は他にいないのかと検索してみると、感染症の専門家の医師が、『「ヒトとウイルス」共生と闘いの物語』というタイトルで論文を書いていました。その論文の中で、『「きれい好き」が感染症を増加させる』という一つの原因論を述べていました。事例としてA型肝炎を挙げ、子供の頃にかかると無症状か非常に軽症に終わるとのことで、現在70歳以上の人たちは、当時の衛生状態が悪い状況で、小児期に知らず知らずのうちにA型肝炎に感染して免疫を持つようになったのだろう』と述べています。現在のように衛生状態が良くなると、抗体をもたなくなり、ヒトの感受性がどんどん高くなってきて感染症が増加する原因の一つと考えられるといいます。

また、「ウイルスにせよ細菌にせよ、ヒトと共に生きているのだから、人間の生活様式が変化すれば、それに従って変化するはずで、今はそれが顕著に起きている状況だ・・」と述べています。論文の最後に、「ヒト自身も大量の微生物を持っているはずですし、やはりウイルスにしろ、細菌にしろ、ずっとヒトと一緒に生きてきたものであって、人間の行動の変化によって、共に変化してきました。結局は、どのように感染症とつきあっていくのか、そのつきあい方を間違いない様にすべきだと考えます。」と述べています。

スウェーデンは多くのヨーロッパの国と異なって外出禁止措置は取らず、レストランなどの営業も続けるなど独自の路線でウイルス対策をとっているとのことです。そのためか、スウェーデンの保健当局が首都ストックホルムでは市民が新型コロナウイルスに対する集団免疫を来月には獲得する可能性があるという見解を示したとメディアが伝えているようです。ウイルスとの共存ともみられる有機的な方向性が見えてきます。

さらに、イギリスの新聞「テレグラフ」はスウェーデンの保健当局の疫学者、アンダース・テグネル博士が「ストックホルムには免疫を持った人が多く現れ始めている」と発言したと伝えました。さらに、来月にも集団免疫を獲得するだろうという見通しを示したということです。人と人との接触を極端に制限するロックダウンのような措置が長期的にみて本当に効果があるのかどうかは定かではありませんが、日本に住んでいる以上は、政府の方針通りにできるだけ不要不急の外出は控え、人との接触は避けるべきなのだと思います。

今回のウイルスは、分からないことが多々ありますが、命を脅かす感染症なので、自分や他者を守るためにマスクの着用や手洗いは必要ですが、同時に抵抗力や免疫力を高めることも必要です。部屋に篭りすぎて閉鎖的になると、体や心の秩序が乱れて不健康になりやすく免疫力も低下しやすくなる恐れがあります。心や身体をできるだけ解放させて免疫力を上げましょう。天気の良い日には日光の光を浴びて、適度な運動、散歩することなどを心がけましょう。

この様な時期だからこそ、明るい未来に向けてできることがあると思います。闇雲に恐れるのではなくできるだけウイルスの性質を理解して恐れ、行動を柔軟に変化させてこの難局を乗り越えていきましょう。




2020年4月3日金曜日

遠隔治療のご案内

新型コロナウイルス感染に伴い、先行きが不透明な状況が続いています。今までにない未知の経験をしています。当院でも先月末よりスタッフのマスクの着用と院内の消毒を徹底する様にしています。通院してくださっている患者様も不安を抱えている様子で、先日は、長年当院をご利用いただいている方から遠隔治療を希望され、電話を通じてご家族の治療を行いました。「遠隔治療」、「電話で治療」などと聞くと、怪しげに感じるかもしれません。当院で行っている遠隔治療は、限られた患者様にしかお勧めはしていませんが、院内で行っているPCRT(心身条件反射療法)に含まれている手法で、10年以上前から希望される患者様に治療させていただいています。PCRTのセミナーでは上級者の治療家に限りこの遠隔治療の手法をご紹介させていただいております。

遠隔治療は、当院での施術経験がある患者様に限らせていただいており、お互いに信頼関係があることが大前提です。この治療は特に脳の大脳辺縁系レベル(無意識の心理的要因)が関係して、身体症状やメンタル症状の問題が生じている方や遠方の方、外出が困難な患者様に喜んでいただいておいます。中には治療院での施術よりも遠隔治療を好まれる患者様もおられます。関節痛やコリなどの筋肉、関節系などの症状、頭痛や胃痛など心身相関が関係する症状の多くは治療後すぐに改善されます。また、メンタル的な問題に関しても同様です。

どのように遠隔治療を行うのかというと、基本的な検査手順などは通常の手法と変わりませんが、直接身体に触れることや体感的な感覚に触れることには制限があります。電話による繋がりでお互いに意識を合わせて、症状を共有し、その症状に関係する生体エネルギーブロック(EB)を特定。そして、そのEBに関係する無意識の心理的要因のキーワードを特定します。さらに、そのキーワードに関係する詳細を絞り込んで、そのキーワードに関係する無意識の事柄を質問させていただき、生体エネルギーの誤作動に関係する無意識的な心理的要因を特定します。

私は、電話越しに患者様との対話を重ねながら、フィンガーテスト(生体反応検査法)を行い、患者様が意識している内容で陽性反応(誤作動反応)を示すかどうかを検査します。もしも、陽性反応が確認されたら、患者様には「今の内容で陽性反応があります。」とお伝えして、その内容を認識してもらい、胸部へのタッピング振動を行いながら深呼吸をしてもらいます。そのとき、同時に私は患者様の代理として使っている人形や模型に同様の施術を施します。一つの症状に対しては複数の誤作動記憶(心理的要因)が関係しているので、EBの陽性反応がなくなるまでこの手法を繰り返します。

症状の種類にもよりますが、ほとんどの患者様はこの手法で症状が軽減、あるいは消失し、治療後にすぐに効果を感じられる方が多い傾向はありますが、数時間、数日後に改善される方もおられるようです。通常医療を強く信じている人にとっては、眉唾物に聞こえるかもしれませんが、症状を引き起こしている原因が生体の電気信号、すなわちエネルギー的信号の誤作動、無意識の心理的電気信号によるという視点に立てば、何ら不思議なことではありません。

当院の患者様で、遠隔治療を希望される方はご連絡いただければと思います。