2014年7月25日金曜日

強い腰痛、膝痛からの改善!

【初回所見】
56歳女性が腰痛と膝関節痛を訴えて来院。腰痛は30年位前から発症。現在では日常的に腰痛があり、毎日コルセットを使用しており、重いものが持てない状態。膝関節痛は、右膝が15年位前から、左膝は1年前から発症。現在では階段を昇る、正座をすることに支障があるとのこと。現在、整形外科医院にも通院しておりリハビリ中だが特に変化がみられないとのこと。病院では湿布、リハビリでは温熱、電気療法、運動療法の指導を受けている。病院では脊柱管狭窄症の診断を受けている。

【初回施術】
初回の筋抵抗検査では主に左股関節部と腰部の筋抵抗弱化が診られた。膝の屈伸や腰部回旋などの運動時疼痛が示された。AM(アクティベータ・メソッド)では骨盤部、脊柱部、左股関節部、両膝関節部に神経関節機能障害の陽性反応が示され、それぞれ調整を行った。最初は椅子から立ち上がるのもつらい状態だったが、施術後には全体的な動きも改善された。初回はAM(アクティベータ・メソッド)のみの施術を行った。

【2回~3回目の施術】
経過は良好にてAM施術の継続ならびにPCRT(心身条件反射療法)での姿勢パターン調整や経絡調整法などを補助的に併用する。

【4回目の施術】
AM施術を継続し、補助的にPCRTでは歩く動作イメージ、経絡調整法などを施す。さらに体軸バランスを強化する目的で、片足立ちによるリハビリ運動を指導する。

【5回目の施術】
初回の施術から調子は良かったが、長時間同じ姿勢を続けた後に立ち上がる際に腰が伸ばせずに痛みがあったとのこと。AMの施術後にPCRTにて原因パターンを調べてみると、座って一生懸命作業しているときの「喜び」や「連帯感」の感情が誤作動に関係していた。お聞きしてみると過去の写真を整理していて、思い出や家族とのつながりを感じたらしい。

【6回目の施術】
腰痛や膝関節痛はほとんど感じなくなり経過は良好とのこと。メンテナンス的に全体を検査していると頸肩部に緊張反応が示されていた。AMで施術を終えた後にPCRTで検査をしてみると寝ている姿勢で緊張反応を示す。枕をいろいろ変えてみても合わないらしい。通常、寝ている状態ではリラックス状態にあるはずだが、脳の誤作動によって緊張状態に学習記憶されていた。問診しながらPCRTで検査を進めていると、「いつも寝ていてこのまま目が覚めない状態になるのではないか・・・」という不安にかられているという。よくお聞きしてみると、最初に訴えていた腰痛や膝関節痛以外にもぜんそくや尿管結石の既往歴があり、自分の身体(健康)に自信が持てない状態とのことだった。その学習記憶による誤作動もPCRTにて調整を行った。

【7回目の施術】
経過は良好にてAMとPCRTの併用にてメンテナンス的に施術を終え、ご自身でリハビリ運動を継続しながら、様子を見ていただくことにした。

【考察】
当院を信頼して下さっている患者さんからのご紹介で、最初は半信半疑だったようだ。初診時はとてもつらそうな表情だったのが、だんだんと症状が改善されるにつれて本来の笑顔も取り戻された様子。不安だった自分の身体に自信が持てただろう。今回の症例は主にAMで施術を行い、補助的にPCRTを併用した症例だった。特に最初のAMの施術による即効的な効果が信頼のきっかけになったと思う。


2014年7月24日木曜日

掌蹠膿疱症の改善!

ご家族でファミリーカイロを利用していただいている小学6年生になる女の子がお母さまに連れられて来院。今回は数か月前から手の皮がむけてガサガサしている掌蹠膿疱症の症状。病院でも治療を受けているけれども治りが悪いとのこと。掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、手掌・足底に無菌性の膿疱が反復して出現する皮膚病。基本的に慢性難治性の疾患とされている。

【初回の施術】
PCRTで関連領域を検査すると、アレルギー領域が示される。検査をしてみると『湿度』、『お風呂で使う石鹸』、そして、何か触れるものという反応が示されるが何か分からない。お母さまにお聞きすると、クラシックバレエの稽古でいつも触るバーではないかという指摘してくれた。検査をしてみると、アレルギー反応が示される。さらに複合してその時にかいている汗も反応が示された。そして最後に学校で使う手さげカバンもアレルギー反応が示された。

【2回目の施術】
症状は初回の症状を10としたら7割程度に改善。前回の検査で陽性反応が示された『湿度』、『お風呂で使う石鹸』は陰性反応。バレエの稽古の際のバーは再度反応を示すので、次にバーに関係する関連感情を検査して診ると『意欲』で陽性反応。手さげカバンも再診で陽性反応が示され、次に手さげカバンに関係する関連感情を検査して診ると『喜び』で陽性反応。それぞれ呼吸振動法で調整。お母さまの提案で車のシートも影響しているのではということで検査して診ると陽性反応を示す。そして、最後に自分の手と手を合わせて検査をしてみると陽性反応が示されたので同様に施術を行った。これは、自分の皮膚と皮膚とがアレルギー反応を示していると考えられ、それを適合させた。

【3日目の施術】
症状は初回の程度を10として3程度に改善。順調に改善している様子で、前回示されたバレエのバー、手さげカバン、車のシートも陰性反応が占めされた。しかしながら、自分の手と手を合わせる検査では陽性反応が示されたので、さらに関連感情を検査して診ると、『喜び』の感情が示され、合わせて施術を行った。

次の施術の予約を入れていたが、ご都合がつかなくなったとのことでキャンセルされた。その後の経過はお聞きしていないが恐らく良い方向へと向かっているだろう。まだ隠れた要因が存在していて、ぶり返してしまうこともあるかもしれないが、治療の効果としては明らかに表れていた。本症例は基本的にAMで脊柱を調整後、PCRTで「五感」と「感情」のEB(エネルギーブロック)を消去して改善した症例だった。

2014年7月21日月曜日

疲労骨折からの改善!

【来院時の現症】

14歳女の子、中距離の陸上選手。2か月ほど前より右の踵が痛くなり、来院された時には部活の練習ができない状態で、痛みは毎日感じているとのこと。ファミリーカイロを来院する6日前に整形外科医院を受診。レントゲン検査で踵骨の疲労骨折の診断。投薬、貼り薬、電気低周波治療を受け、3回ほど通院されたとのこと。足のアーチを支える足底板装具も装着されていた。普通に足を着いても痛みがある状態だったで、最初から爪先立ちなどの負荷を掛ける検査は行わなかった。

【初診時施術】

最初の筋抵抗検査では、特に足のアーチを構成する筋肉、右下肢全体の筋群の弱化反応が診られた。アクティベータ・メソッド(AM)で検査を進めていくと、特に足関節周辺部、ならびに腓骨周辺の神経関節機能障害の反応が示された。PCRT(心身条件反射療法)の施術では走る際のイメージや爪先立ちのイメージ、陸上関係の心配事などの誤作動反応が示されたので、合わせて施術を行った。

施術後は両足である程度爪先立ちができるまで改善。付き添って施術を見ていただいたお母さまにも、ある程度の信頼を得られたようで、当院での継続治療を希望された。「継続通院されるのであれば、今日からでも足底板は付けないほうが治りが早いので、足底板は外されたほうがいいですよ」とご指導させていただいた。

【2回目の施術】

片足立ちで軽く屈伸運動をしてもらうと、左右ともにふら付いて不安定な状態。平衡感覚の異常を疑い、三半規管の検査をしてみると複数の眼球方向で反応を示す。幼いころから乗り物には酔いやすいとのこと。三半規管のバランス調整も行い、三半規管に関連する神経学的機能の向上を目的にリハビリ運動の指導を行う。

【3回~6回目の施術】

だんだんと症状が軽減していき、通常の日常生活では痛みをあまり感じなくなってきた。五日目の施術後に試しにジョギングをしてみると5分後ぐらいで痛みが生じたので中断したとのこと。

【7回目~13回目の施術】

陸上の練習も自分のペースで少しづつ始めながら、13回目の来院日には、ジョギングをこない、全力の7割程度で走ってみたけれども痛みがでなかったとのこと、検査でも骨盤と脊椎以外、患部の足の反応は示されなかった。当院で施術を初めて40日後、12日後には中体連が控えていた。

【14回目の来院】

通常の練習を行っても痛みを生じなかったとのこと。片足立ちでジャンプを繰り返してもらうと、痛みはないが、何かスムーズさに欠ける。尋ねてみると、「右足は、何かジャンプの仕方が分からない感じ・・・」という。「ジャンプの際はどこに意識を向けていますか?」と尋ねてみると、足に向けているという。そのパターンを検査してみると、緊張パターンの反応を示した。

そこで、足ではなく身体が宙に浮いている感じを意識してジャンプしてみてはどうですか」とアドバイスし、その感覚で検査をしてみると、緊張パターンが示されない。緊張パターンも施術で切り替えて、実際にジャンプをしてもらうと、今度は、左右同じようにジャンプができるようになった。

今度は、実際のレースの際の意識はどこに向けているかを尋ねてみると、足の運び方など、足に意識を向けているとのことで、その意識での走りも「緊張パターン」を示していた。そこで、「何かに引っ張られたり、何かに押されたりして身体が浮いているような感覚で先を意識して走ったりするイメージに変えてみてはどうですか」と、意識を体の部分に向けるのではなくその先にあるものに向けるようにしてはどうですかと提案し、自分なりの感覚でイメージをしてもらった。

すると、先ほどの「緊張パターン」は示されなかったので、そのイメージで走る練習を実際にしてはどうですかとアドバイスさせていただいた。

【15回目の施術】

部活でのジョギングには支障がなかったが、足底部に少し違和感があったとのこと。検査をしてみると、右足の縦のアーチを創る関節部と足底筋の機能異常が診られた。アクティベータ器にて調整後、肉体外のエネルギーブロック(PCRT検査による)が診られたので感情面による誤作動を調整した。週末には中体連が控えており、部活が終わる「喜び」と部活が終わった後に勉強を頑張る「期待」という前向きな感情が絡んでいた。大会を前にして、順位やタイムのことも大事なのかもしれないが、それよりも中体連最後の大会を前にして、何か将来に向けたすがすがしさを感じさせてくれた。

【考察】
一般医療では、疲労骨折の治療となると、少なくとも2か月から4か月は安静が必要とされる。恐らく当院で施術を行わなければ、足底板でしばらく固定して、数か月間安静を保っていただろう。長期的にはそれでも治るのかもしれないが、希望されていた最後の中体連には参加できないのは明らかだった。今年の中体連が娘にとって最後になるので、悔いのないように参加させてあげたい!」という親御さんからの勧めで当院へ来院していただいた。施術する側としては、調整すれば早期に回復させることができるという自信はあるものの、ほんとうに大会までに間に合わせることができるのかとプレッシャーがなかったわけではない。
詳しい施術内容までは述べていないが、ここまで順調に改善した背景にはいろいろな壁がいくつかあった。大きな壁の一つとして、「疲労骨折がそんなに早く治るのか」という一般常識の壁だった。病院でレントゲン診断を受け、足底板で固定してもらい、長期の安静を指示されたわけなので、骨折しているのに固定もせず、できるだけ早期に動かすように指示されるということは「常識破り」になる。その一般医療による常識として植えつけられた思考パターンからコーチング的に探索して、新しい自分の治癒力を信じられる信念体系へと変化させる必要があった。そのようないくつかの一般医療常識に絡んだ信念体系の壁を乗り越えることによって、本来持ち備えている患者自身の治癒力が最大限に発揮できた成果だと思う。
AM、PCRT、コーチングというようにそれぞれの良さを患者さんのニーズに応じて併用した症例であった。

2014年7月18日金曜日

「信頼」から生まれる自然治癒力

身体の健康を管理するために、身体の「構造」が正常であるかを知ることも大切ですが、慢性症状の多くは、身体の「働き」が正常であるかを知ることがとても重要です。

急性疾患の多くは、身体に生じる「構造」の変化です。事故や怪我などで骨折や捻挫をした場合、壊れた身体部位の構造修復が必要です。また、事故や怪我がなくても突然に頭や心臓の血管が破裂する、詰まるなどの構造異常も早急に構造修復が行わなければなりません。そのような急性疾患に対する「構造異常」の修復は現代医学が得意とする分野です。

その一方で「慢性疾患」に対する医療はどうでしょうか?平均寿命は延びても「慢性疾患」の数は増える傾向にあるようです。診断技術の進歩によって病気の診断をしやすくなったということもあるでしょうが、現代医学には身体の構造には異常がみられない慢性疾患に対しては、急性疾患を修復するほどの成果はあまりないようです。

それはなぜでしょうか?慢性疾患の多くは、「構造異常」の問題ではなく、「機能異常」の問題だからです。「機能異常」というのは身体の「働き」の問題で、その「働き」の異常は、画像診断では異常が分からない目には見えない問題です。また、その「働き」とは単に電気系統のような確実性があるエネルギーシステムの問題ではなく、「心と身体の関係性」に関与する複雑で、不確実性の高い生体エネルギーシステムの問題です。

当院やライフコンパスアカデミーではこの目には見えない生体エネルギーシステムのバランス調整に挑戦し続けています。目には見えないバランスですので身体を検査器具として使います。ポーズを取る、生体エネルギーに関係する異常部位を触る、あるいはイメージするなどで身体に「刺激」を加えて、その「刺激」による身体の微細な反応を読み取ります。もしも、からだの「働き」に誤作動があれば陽性反応として示されます。

この検査法は目では確認できないために、身体の反応に委ねられます。また、この身体を使った検査法は患者さんと施術者との「信頼関係」があって初めて成り立つ検査法ですので、信頼関係の程度によって検査結果の精度に影響を与え、それに伴って治療効果にも影響を及ぼすことになります。

自然治癒力を引き出す施術法はこの「信頼関係」があってなせる業です。目に見えない治癒力や生体エネルギーを対象とする医療には特にこの信頼関係がとても重要になります。さらに、患者さんと施術者との信頼関係以上に大切なのは、患者さん自身が「自分の自然治癒力を信頼」しているかどうかです。私たち施術者は患者さんが本来持っている自然治癒力を引き出すことが最大の目的ですが、信じてもいないことを無理に信じさせることは困難です。

自然治癒力は健康のための最大の力であり、ほとんどの人に平等に与えられています。私たちは様々な関係因子を整理して、治癒力を最大限に引き出すお手伝いをしています。もしも、検査法や施術法に何か理解できないことなどがありましたらお気軽にお尋ねください。皆様のお役に立てるように努力し続けてまいります。

2014年7月11日金曜日

顎関節症の改善!

高校2年生(16歳)女性、3年程前より顎の調子が悪く、ひどくなったのは半年ぐらい前で、口が開けにくくなり、お母さんに検索してもらった別のカイロプラクティック治療院で施術を受ける。7回ほど通院して口を開けることができるようになったが、食事をするときやあくびをする時に、左顎関節部に痛みを伴うとこのこと。その症状には変化がなく、家が近いこともあって当院を受診。

【初回施術】

アクティベータメソッドにより、骨盤、背骨の神経関節機能障害を調整、さらに顎関節の検査を行うと、「噛み合わせる。」「下顎を左にずらす。」「顎をひっこめる。」という動作で陽性反応が示された。さらにPCRTの検査をしてみると、特定のお友達とおしゃべりをする際にも陽性反応が示された。

施術が終わり、「前の治療とは違っていたかもしれませんが、どうでしたか?」と質問すると。

「感動しました!」

という答えが返ってきた。

既にカイロプラクティックの施術を受けているので、期待に沿っているだろうかと質問させていただいたが、治療を受けていただくことで信頼が得られた様子。また、最初にご紹介していただいたお母さまからも、「同じカイロプラクティックでも違いがあるのか」というご相談をいただき、「カイロプラクティックには様々な施術法がありますので、一度施術を受けていただいて継続されるかどうかを判断されてはどうですか」とお答えさせていただいたので、その点では期待に沿っていた様子で安心した。

【2回目~5回目の施術】

2回目~5回目の施術では、施術後はしばらくいい状態が続くが、食べていると症状がだんだんと戻ってくるとのこと。アクティベータ療法による神経関節機能障害の施術に加えて、PCRTの施術を併用した。PCRTでは顎関節のバランスを悪くさせる緊張のパターンが徐々に開放された。4回目の施術では、ダイエットのことを気にされているというパターンが浮き彫りにされ、そのことは症状が出始めた経緯とも一致していた様子だった。

【6回目の施術】

「今度は食事しても痛くなかったです!!」

6回目の施術では、食事をしても痛みがなかったとのことで喜ばれていた。他の感情も複雑に絡んでいた様子ではあるが、やはり、ダイエットに絡んだ感情が大元になったのでないかと感じる。脳では、「食べたいけど、食べたら太る・・・」などの矛盾した感情が絡んで誤作動を生じさせていたのだろう。つまり、心因的な要因が絡んで顎関節を構成する筋肉のバランスが乱れていたのだろう。

【考察】
一時的な顎関節症は、神経、筋骨格系だけのアプローチで改善されることが多いが、一か月以上が経過した慢性的な症状に関しては、メンタル面と絡めて本質的な治療を行わなければ改善されないことが多い。心と身体は関係しあっているということは当たり前のことではあるが、その関係性を診ることがまだまだ現代医学では当たり前のことになってはいないかもしれない。今後もさらに心と身体の関係性を診ていく研究が求められるだろう。
顎関節症は筋バランス、神経バランスを整えるActivator MethodsとPCRTとの併用がとても効果的である。