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2018年12月28日金曜日

8年ほど前からのサバアレルギー

ゴルフのアプローチイップスの症状で来院していただいていた患者さんが、以前からサバのアレルギーがあるとのことで相談を受ける。2年前にはサバを食べた後に、唇や喉が腫れて、呼吸が苦しくなり、アナフィラキシー症状で病院の治療を受けたという。サバは大好きだが、それ以来食べていないという。アプローチイップスの症状はほぼ改善されていたので、サバアレルギーの治療を行う。PCRTのプロトコルに沿って検査を進めると、確かにサバで陽性反応が示される。さらに「組み合わせ」を検査すると陽性反応、サバアレルギーの背後に信念に関連する誤作動記憶の反応が示された。

その後、11日後に来院された。サバの検査では陰性反応を示されたので、「サバを少し触れたりして身体に何か反応が感じられるか様子を見てみてもいいかもしれませんね。」と、アドバイスさせていただいた。その後、約1ヶ月後に来院された。サバを二切れほど食べてみたがなんともなかったらしい。PCRTのサバの検査でも陰性反応が示された。サバアレルギーの症状は大丈夫なようだが、念には念を入れて、「大丈夫だとは思いますが、徐々に量を増やして試された方がいいかもしれません・・・」と油断されないようにアドバイスさせていただいた。

恐らくサバのアレルギーはほぼ改善されたと思う。サバに限らず食物アレルギーの背後にはメンタル系の誤作動記憶がリンクしていることが多い。その「記憶」を引き出してサバの情報と組み合わせていくことで多くのアレルギー症状は改善される。本症例の患者さんは、拙著の「体の不調は脳がつくり、脳が治す」の本を読んでいただいたことも関係しているのか、イップスの治療からスムーズに治療が進んで、アレルギーの治療も比較的早期に改善したようだ。やはり、西洋医学とは異なるこのような療法を患者さんがいかに理解していただけているかどうかは治療効果にも影響を及ぼしていると常々思う。

2018年9月3日月曜日

お母さんの無意識が関係する子供の食物アレルギー

6年ほど前に、食物アレルギーの症状で来院して下さった患者さんが再来院。以前、来院していただいたときは、一歳半の幼児だった。当時、来院された際には、食物アレルギーが多くて、病院からの指導も受けて幅広い食物制限を行なっていた。その結果、約8ヶ月前から体重が増えていないとのことだった。来院時には、通常の幼児に比べると明らかに痩せ細っているのが見てわかった。当院を受療する前にはいくつかの病院を転々とされていたが、解決策もなくお母様は八方塞がりの状態でとても悩まれていた。そんな最悪の状態で当院に来院され、10回ほど通院されてから体重も1キロ増えてきて喜んでいただいた。まだ、いくつかの食物アレルギーの治療は必要だったが、経済的な理由で中止されていた。

それから、その患者さんも元気な7歳の男の子に成長した。今回はご主人の転勤に伴って海外で生活をすることになり、それまでには、何でも食べられるようにアレルギーを改善したいとの希望で再度、アレルギー治療で来院。以前ほどではないが、まだ、複数の食品に対してアレルギー症状がでるとのことで、アレルギー治療を施しながら、陽性反応が消失した後に、実際にその食品を触ったり、ほんの少しだけ舐めたり、口にしたりして、実際のアレルギー症状を確認してもらいながら治療を継続した。

4回の通院治療で、以前から制限していた牛乳、乳製品、卵、鶏肉、パンなどが普通に食べられるようになった。興味深かったのは鶏肉のアレルギー治療だった。アレルギー検査チャートでは陽性反応が示されていなかったのに、実際に食べて試してみたら、顔が赤くなってアレルギー症状がでたという。再検査でもチャートで検査しても反応が示されない。これはアレルゲン以外の何かが関係していると直感的に思い、症状が再現されたイメージから検査をすすめた。すると、「警戒心」というキーワードが示される。それもお母様の過去の記憶が影響を及ぼしていたことが判明。3歳以下の子供は、お母様の影響を受けやすいことは臨床的によくあることだが、7歳の子供でも、過去の記憶で、しかもお母様の記憶が影響を及ぼしているというのはとても興味深かった。

お母様によると、過去、鶏肉をうっかり食べてアレルギー症状がでていたので、お母さん自身も意識的にも無意識的にも鶏肉に対して警戒していたと思うとのこと。お子さんと手をつないでもらい、鶏肉に対する警戒心を認識してもらい調整を行なった。その後、鶏肉を試してもらったが、アレルギー症状は出なかったという。因果関係に関しては珍しいが、この症例から考察すると、3歳以上の患者でも身近にいるお母さんの過去の記憶の影響も考慮して検査を行なわなければならないと思った。やはり、術者のマインド設定はいかにニュートラルにするかの訓練が大切だと改めて思った。

2018年8月9日木曜日

2018年度PCRT中級2のご案内

2018年度PCRT中級2のご案内

9月9日-10日に開催されるPCRT中級2では、主にアレルギー治療に関しての手法を学びます。スイスのアレルギー研究所が発表したデータによると、アレルギー患者は1950年代では非常に少なかったけれども、先進国では年を追うごとに増加し、2000年の時点では、何と3人に1人が何らかのアレルギー症状を抱えているといいます。現代医学では科学的な根拠に基づいて治療やアドバイスをしていると考えられますが、アレルゲンを避けるという「予防策」は効果があるのでしょうか?巷では花粉を避けるためのマスクやメガネなどの広告やアレルギー食材の表示をたくさん目にします。

しかし、最新の科学研究は、アレルギー食品などを避けることは、実はアレルギー予防に全く役に立たないことを突き止めました。つまり、アレルゲンを避ける「予防策」は、明確な科学的根拠が存在しないのです。これは、アレルギー医療の最新研究の現場を世界的に取材したNHK取材班が述べていることです。さらにアレルギー食品を避けることが、かえってアレルギーを発症する子供を増やしてしまっているという恐ろしい可能性すら指摘され始めているのです。現代医療はアレルギー症状を根本的に治すことが不可能だと考えていたため、予防策や症状を抑える対症療法で対応してきたのです。

しかしながら、22年前に日本人科学者がある特殊な免疫細胞の存在を突き止めたことに起因して、近年のアレルギー研究が飛躍的に進歩しました。現代医療においては、アレルギー医療の常識が根底から覆るようなパラダイムシフトがあったということです。簡単に言うと、「アレルゲンを身体から避ける」から「アレルゲンを身体に慣れさせる」という考え方に180度転換したということです。

現代医療ではその革新的な考え方から、2014年に「花粉症の舌下療法」という治療法が開発され、新聞、雑誌などで話題になり、根本的な治療法として期待されるようになりました。それは花粉成分が少量入った液体を舌の裏側に垂らして吸収させる治療法です。アレルギーの原因物質であるアレルゲンを敢えて体内に取り込むことで身体を慣らして完治させようという試みです。また、花粉の成分を入れたお米を食べることで花粉症を根本的に治す研究も進められています。

PCRT(心身条件反射療法)研究会では、20年ほど前からアレルギー治療の臨床研究が進められており、欧米で進められている様々なアレルギーの代替療法も参考にしながらその本質的な治療法を追求してきました。そして、現在のPCRTにおけるアレルギー治療は、明確なプロトコルに基づいて、効果的なアレルギー治療ができるように発展してきました。基本的には「アレルゲンを身体に慣れさせる」というコンセプトに基づいていますが、アプローチの仕方は、現代医学とは異なります。アレルゲンを「情報」=「エネルギー」として捉え、脳の可塑性を活用して、アレルギー症状を生じさせる誤作動の記憶を調整していきます。

アレルゲン情報をエネルギー的に身体に慣れさせることは難しいことではありませんが、様々な一般情報から由来するいわゆる根拠のない「思い込み」は、施術の妨げになることもあります。しかし、PCRTではそれが「思い込み」が関係しているのか、単に反射系に関係する「アレルゲン」の条件付けなのかを検査します。さらには、「アレルゲン」にプラスアルファーされた、大脳辺縁系に関係する複合した誤作動記憶なのかを明確にして施術を行うことができます。

PCRTの本質をしっかりとマスターすれば、アレルギー症状の患者さんをしっかりとサポートできる自信が身につきます。アレルギー症状は改善されないものだと諦めている患者さんは少なくはないと思います。そのような患者さんに貢献できるように治療の幅を広げてはどうでしょうか。様々な慢性症状と同様に、アレルギー症状の改善も、身体をエネルギー体として捉え、誤作動記憶という概念で治療をすることで、効果が出せることを確信されると思います。次回のPCRT中級2では主にアレルギー治療について学び、信念や意味記憶などの概念を深めていきます。皆様と共にさらに学びを深めていけることを楽しみにしております。

2017年6月27日火曜日

様々な症状の改善(自律神経失調症とアレルギー症状)


【経過】

半年ほど前より様々な症状を抱えている女性。病院でも循環器、皮膚科を受診していたとのこと。有名な代替医療の先生にも見てもらったという。当初は、不整脈や肩こりを訴えていたが、施術を継続していくうちに、それ以外にも頭痛やめまい、アレルギー症状など様々な症状を五年ほど前から抱えていたらしい。20回ほどの施術でだんだんと症状が少なくなり、最近では不整脈の症状は落ち着いてきている様子。その他の自律神経系に関連した症状も落ち着いてきた様子。

いつもは様々な症状を訴えられて、他の重い症状が優先されて手荒れの治療までには及ばなかったが、他の症状が落ち着いて今回は手荒れを治したいとのこと。数年前から手荒れやアトピー性皮膚炎の症状も病院や他の代替療法で治療してきたが完治されないままだだったらしい。もかゆみが我慢できない時にはステロイドも使っているとのこと。できれば使わないで治したいという。独身の時は花屋さんに勤めていたが、当時は水を使っても問題はなかった。結婚してから手荒れがひどくなり、一度、手の皮が全部めくれたことがあったとのこと。それ以来、炊事をする際にはいつもゴム手袋をされているという。

【目安検査】

炊事で水を使う→陽性反応
ゴム手袋→陽性反応
洗剤→陽性反応
シャンプーやリンス→陽性反応
皮膚と皮膚(自分の皮膚に対してアレルギー)→陽性反応

【検査・調整】

問診の中から、「料理はしたくないし、さわりなくない」とのコメントがあったので、そこから炊事に関してのPRT検査→陽性反応。料理がしたくないという感情レベルを尋ねると10段階で10レベル。その感情レベルを引き出してPCRTのエネルギー調整を施す。感情レベルを尋ねると10レベルから1レベルへと減少。PRT検査でも1レベル。さらに、問診から薬品やシャンプー、リンス、刺激がある洗剤などは苦手で、体に害を与えそうで触るのが怖いとのこと。これは、以前通っていた代替療法で、化学物質は体に良くないということをいわれ、ご本人もそのことを信じ込んでいるという。これはPCRTでは「意味記憶」という反応にあたり、いわゆる「思い込み」によって、身体が様々な物質に過敏になり過ぎてしまい、様々な症状が生じている状態である。

そこで、そのような化学物質が良くないという思い込みの程度はどれくらいですか尋ねると10レベルという。そこでその思い込みの程度を下げるための施術を施す。その施術を行う際には、ご本人が納得できる新しい「意味づけ」が必要になるので、「人間の適応力の幅の広さ」についてわかりやすく解説させてもらった。

当院での施術効果も実感されており、信頼していただいているからか、ご本人はその説明に納得された様子。そして、PCRTの意味記憶の調整を行う。その後、先ほどの思い込みレベルを尋ねると、ほぼ、0に近いとのこと、PRT検査でも1レベル。自分自身の身体の適応力も信じられそうだというコメントもいただいた。

【術後評価】

6日目の来院では、手荒れの症状がかなりいいという。前回の目安検査も全て陰性反応。その日は、背中や肩こりの症状の施術を行う。

【考察】

長年抱えていた手荒れの症状が一回の施術でかなり改善され喜んでいただいた。何らかの原因で症状がぶり返すことがあるかもしれないが、患者さんは、「長年の手荒れの症状が治る」ということに自信が持てた様子。炊事の際には毎回ゴム手袋を使用していたとのことだったが、その必要も無くなったという。本症例が改善に至る大切なポイントは、洗剤などの化学的物質にも身体が適応できるようになり、過敏反応を生じさせない体質に変われるという新たな信念が持てたことだろう。

確かに身体に害を与える化学物質もある。しかし、「化学物質」=「害」であるかのように一般化してしまうと、様々な化学物質に過剰反応してしまうような体質になりかねない。「悪いものを排除する、避ける」といういわゆる「細菌説」に基づく思想を頑なに信じている人は少なくはない。万人に悪影響を与える細菌やウイルス、あるいは化学物質は避けなければならないが、避けなくても健康に悪影響を与えない、むしろ健康に好影響を与える菌や化学物質もあるだろう。

今回のような一般で市販されているような洗剤などは、多くの人が使っており、それによる健康被害はごく少数だと思われる。もしも、健康被害が拡大していれば、恐らく販売中止になっているはず。そのような現実を鑑みると、一部の偏った情報を信じるのか、あるいは人間の身体の適応力を信じるのかという選択肢がでてくる。細菌やウイルスが進化して、従来の薬が効かなくなるような耐性菌や耐性ウイルスに変身するように、人間も様々な環境の変化や化学物質にも適応できるように進化し続けている。


人間には、様々な化学物質、あるいは進化し続ける細菌やウイルスなどの環境の変化に適応できる能力を持ち備えているということを信じてほしい。悪いものを排除するという現代医学的思想も大切だが、様々な環境やモノに「調和」、もしくは「適応」できるという考え方はもっと大切だろう。

2016年8月31日水曜日

アレルギー症状(喘息)の改善

経緯
7歳の男の子が喘息の症状を訴えて母親と共に来院。病院でも治療を受けており、発作の際には吸引ステロイド薬も使用しているらしい。先々で喘息の検査入院を予定しているとのことだった。1年と3か月前に鼻水や咳などのアレルギー症状で当院を利用していただいたことがあり、2回ほど通院していただき、その後は症状が改善していたとのこと。遠方から帰省した際の来院なので、今回も限られた時間での通院だった。

1回目の施術
エネルギーブロックの検査では、免疫系と頭部全体の反応点に陽性反応が示された。病院ではダニなどのアレルゲンの数値が高かったとのことだったが、前回、当院でダニなどのアレルゲンに対する治療をした効果が継続しているためなのか、当院の検査では陽性反応が示されなかった。誤作動記憶の原因を検査してみると、大脳辺縁系→信念が示され、「自省心」や「忠誠心」などのキーワードで反応が示された。お母さまに心当たりを質問させてもらいながら、本人にも認識してもらい施術を行った。

2回目の施術
9日後の2回目のエネルギーブロックの検査では、1回目と同様に免疫系と頭部全体の反応点に陽性反応が示された。2回目でも、大脳辺縁系→信念で示されたが、一回目と異なる「慈悲心」や「警戒心」などのキーワードが示された。

3回目の施術
4日後の3回目のエネルギーブロックの検査では、前回と前々回に陽性反応が示された免疫系と頭部全体の反応点に示されていた陽性反応が消失しており、お母さまによると喘息の症状も大分落ち着いているとのことだった。呼吸器系以外に小麦粉のアレルギー症状が気になるとのことだったので、アレルゲン情報の検査をしてみると、小麦粉で陽性反応が示された。加えてそのアレルゲン情報との組み合わせで、信念に関係するキーワードも示されたので、アレルゲンと大脳辺縁系との組み合わせで施術を行った。

考察
アレルギー症状が改善する際、単に物質的なアレルゲンや環境的なアレルゲンだけでなく、その背後の誤作動記憶に関連する大脳辺縁系の潜在感情や信念などの検査が鍵となる。無意識に関係する大脳辺縁系へのアプローチは本質的に症状を改善する上でとても重要である。今回紹介させていただいたのは7歳の男の子である。7歳の男の子にしては、むずかしい質問かもしれないと思案したが、お母さまのサポートもあり、しっかりと内容を認識しているという印象を与えてくれた。付き添っていただいたお母さまも当院でのアレルギーの治療経験があり、一回だけの治療で改善した経験やPCRTの治療コンセプトや検査目的をしっかりと理解していただいている様子だった。通常の医療とは異なる考え方で施術を行う場合、できるだけ患者さんの立場で分かりやすく説明し、納得されたうえで施術をすすめることが、早期の改善につながるということを改めて感じさせられた症例だった。
これはいつも感じることであるが、病院で行われているアレルゲンの検査結果は、客観性があることは明らかである。しかしながら、当院での検査結果や患者さんが訴える症状と一致していないことも少なくはない。病院でのアレルギー検査結果は参考にさせていただいているが、基本的には身体を使った生体反応検査法を基準に施術を進めていくことを基本としており、信頼関係に基づいて治療が継続される限りほとんどの症例でいい結果がでている。恐らくアレルギー症状にはメンタル面などいろいろな要因が関係していることが考えられるが、今後の研究課題でもある。

2016年3月2日水曜日

花粉症の改善報告がたくさん!

花粉症のシーズンですが始まっているようですが、「今年は全然大丈夫!」という報告を何人かの患者さんからいただきました。毎年この時期になるとマスクが欠かせないという患者さんも2年ほど前に治療させていただきましたが、今年もマスクすることなく過ごしているとのこと。中には、「アレルギーの治療をしてもらって以来、すっかり良くなっていたのですが、また、少しぶり返しているようで・・・」という患者さんもおられましたが、全般的にアレルギー治療効果の喜びの報告をたくさん聞かせていただいています。

アレルギー治療で大切なポイントは「情報」=「エネルギー」としてとらえるということです。また、アレルギー症状を創り出す脳の記憶=プログラム化としてとらえることも大切です。アレルギー症状を引き起こす脳のプログラム化は、単一の情報の場合もあれば、複合した情報の場合もあります。いずれにせよ複数のプログラム化が複雑に関係しており、施術では絡まった糸を解きほぐすように整理して、アレルギー情報に慣れさせるように、無意識レベルの脳を再学習させていきます。

アレルギー症状の程度によって、完治までの治療回数は様々です。比較的治療回数を要するのは意識と無意識の不一致の度合いが高い場合です。しかしながら、患者さんが主体的に無意識の自分を理解しようと努める限り治療効果が徐々に表れてきます。花粉症対策には、マスクをしたり、対症的な薬を使ったりで、毎年症状に悩まされるのが当たり前かのように、根本的には治らないと諦めている患者さんが多いのではないでしょうか?

PCRTで治療効果を引き出すためには、単にハウツー的な手法ではなかなか効果が引き出せないかもしれません。PCRTの概念をしっかり理解して、単に反射系の施術だけでなく、大脳辺縁系や大脳皮質系へのアプローチが必要です。PCRTによるアレルギー治療の効果をもっと分かりやすく伝え、さらに多くの患者さんに喜んでいただければと願っています。

2015年10月14日水曜日

アレルギー症状の改善

【はじめに】
食物アレルギーや花粉症など症状を抱えている患者さんが来院。アレルギーが原因で、頭痛、不眠、胃腸障害などを生じる。食物アレルギーは20年ほど前からあったが、特に4年前ぐらいからひどくなり、食べるものにはかなり制限がでているとのこと。ほとんど限られたものしか食べられない様子で日常生活に様々な支障を期待しているようだった。病院でのアレルギー検査でも様々は反応がでていたとのこと。信頼関係のある当院の患者さんを通じてご紹介していただいた。

【初診時】
アレルギー検査は、患者さんの希望とPCRTプロトコルに照らし合わせながら、食物に関係する検査から始めた。PCRTの検査にて、卵、乳製品、サバ、アジ、イワシ、カニ、エビなどに加えて、人間関係に関係する複数の信念が関係していたことが判明した。PCRTの施術にて陽性反応を陰性化させる。

【二回目】
約一か月後、患者さんの希望により、遠方からの来院でもあることから2枠をご予約いただき通常施術よりも時間を掛けて施術を行う。今回は、以前から摂取している健康食品の検査も合わせて行う。6種類ほどの健康食品の中で、3種類は陽性反応を示し、PCRTの施術にて2種類は陰性化したが、一種類は陰性化されなかった。
前回行ったサバ、アジ、イワシ、カニ、エビは陰性化。アレルギー症状が長期化している患者さんの多くで、大脳皮質系の誤作動記憶、すなわち意味記憶やエピソード記憶が関係している場合が多い。本症例の患者さんも、経験に基づくいくつかの意味記憶が関係していたので、信念に関係する施術と合わせて行う。

【3回目】
約一か月後に来院。2枠での施術。前回と同様に、以前から摂取している健康食品を検査。一種類の健康食品以外は、すべて陰性反応を示す。化粧品も検査し、陽性反応を切り替える。果物全体、小麦、ピーナッツ、卵、青魚なども意味記憶の誤作動で反応が示されたので、潜在感情や信念と合わせて調整を行う。

【4回目】
約一か月後に来院。2枠での施術。前回と同様に、以前から摂取している健康食品や化粧品を検査。一種類の健康食品だけが数回施術を試みても合わないので、必要なければ控えたほうがよいとのアドバイスを行う。以前は食べられなかった卵も食べられるようになり、今まで制限してきた食品もかなり食べられるようになったと喜ばれていた。香辛料なども食べられるようになりたいとのことで、香辛料を検査。カレー粉と唐辛子に陽性反応。このように長期にわたってアレルギー症状を抱えていると、アレルギー体質が当たり前の自分になってしまうことが多い。これは「エピソード記憶」として脳に定着しており、適切な治療をしなければ、治ること自体に脳が抵抗を示すことになる。

【考察】
まだ、治療途中ではあるが、アレルギー治療を施すごとに、症状を引き起こす誤作動記憶の反応が消去され、患者さん自身も本来の食生活を取り戻している。患者さんの年齢は60代、20年ほど前にアレルギー症状を発症。それ以前はそのような症状には悩まされなかったことから考えて、後天的にアレルギーを生じさせるように学習記憶した結果によってアレルギー体質になったことが推測できる。言い換えると、再学習すれば、元の体質に戻すことが可能であるとうこと。そのようなアレルギー症状に関する捉え方やPCRTによるアレルギー治療のポイントを説明させていただいた。本来は「治る力」を備えていることと、治療法に関する理解を得られたことが、良好な結果を生み出してくれたと感じる。

アレルギー症状を改善するためには、様々なアレルゲンを身体に合わせていくことが必要である。単一のアレルゲン情報だけで症状が改善される場合もあるが、そのアレルギー情報と一緒に条件付けされた背後にある潜在感情、信念、意味記憶やエピソード記憶に関連する治療と組み合わせて治療をすることが大切である。PCRTではそのような誤作動記憶を特定して本質的な施術を行い、様々なアレルギー症状の改善に努めている。

2014年7月24日木曜日

掌蹠膿疱症の改善!

ご家族でファミリーカイロを利用していただいている小学6年生になる女の子がお母さまに連れられて来院。今回は数か月前から手の皮がむけてガサガサしている掌蹠膿疱症の症状。病院でも治療を受けているけれども治りが悪いとのこと。掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、手掌・足底に無菌性の膿疱が反復して出現する皮膚病。基本的に慢性難治性の疾患とされている。

【初回の施術】
PCRTで関連領域を検査すると、アレルギー領域が示される。検査をしてみると『湿度』、『お風呂で使う石鹸』、そして、何か触れるものという反応が示されるが何か分からない。お母さまにお聞きすると、クラシックバレエの稽古でいつも触るバーではないかという指摘してくれた。検査をしてみると、アレルギー反応が示される。さらに複合してその時にかいている汗も反応が示された。そして最後に学校で使う手さげカバンもアレルギー反応が示された。

【2回目の施術】
症状は初回の症状を10としたら7割程度に改善。前回の検査で陽性反応が示された『湿度』、『お風呂で使う石鹸』は陰性反応。バレエの稽古の際のバーは再度反応を示すので、次にバーに関係する関連感情を検査して診ると『意欲』で陽性反応。手さげカバンも再診で陽性反応が示され、次に手さげカバンに関係する関連感情を検査して診ると『喜び』で陽性反応。それぞれ呼吸振動法で調整。お母さまの提案で車のシートも影響しているのではということで検査して診ると陽性反応を示す。そして、最後に自分の手と手を合わせて検査をしてみると陽性反応が示されたので同様に施術を行った。これは、自分の皮膚と皮膚とがアレルギー反応を示していると考えられ、それを適合させた。

【3日目の施術】
症状は初回の程度を10として3程度に改善。順調に改善している様子で、前回示されたバレエのバー、手さげカバン、車のシートも陰性反応が占めされた。しかしながら、自分の手と手を合わせる検査では陽性反応が示されたので、さらに関連感情を検査して診ると、『喜び』の感情が示され、合わせて施術を行った。

次の施術の予約を入れていたが、ご都合がつかなくなったとのことでキャンセルされた。その後の経過はお聞きしていないが恐らく良い方向へと向かっているだろう。まだ隠れた要因が存在していて、ぶり返してしまうこともあるかもしれないが、治療の効果としては明らかに表れていた。本症例は基本的にAMで脊柱を調整後、PCRTで「五感」と「感情」のEB(エネルギーブロック)を消去して改善した症例だった。

2014年4月2日水曜日

体に合わせる「アレルギー治療」

先日、「アレルゲン免疫療法」という特にスギ花粉症に対する治療法がテレビでも紹介されていました。アレルゲン免疫療法は、減感作療法とも呼ばれ、アレルギーの原因である「アレルゲン」を少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療法です。以前は、皮下注射による減感作療法が行われていましたが、注射による痛みや長期間に渡る定期的な通院などの面で患者の負担が大きく、重篤な副作用が問題となっていました。そこで最近ではスギ花粉舌下液を舌下に投与する方法が開発され、自宅での服用も可能であるということです。治療は長期間(3~5年)かかるとされ、すべての患者さんに効果が期待できるわけではないということです。

このアレルゲン免疫療法の「体をアレルゲンに慣らしていく」という治療目的は、ファミリーカイロで行われているPCRT(心身条件反射療法)のアレルギー治療と類似していますが、治療法やアレルゲンに対する考え方は異なります。PCRTではアレルゲンを量子力学的に「物質=エネルギー=情報」という概念でとらえています。アレルゲンがもっているエネルギー的波動情報を、アレルギー症状をもつ患者さんの生体エネルギーに合わせる目的で治療を行います。アレルゲン免疫療法のように実際のアレルゲンエキスを人体に使ったりはしません。

PCRTのアレルギー治療は、恐らく病院で行われているアレルゲン免疫療法よりも早期に改善され、副作用などはありません。「体をアレルゲンに慣らしていく」という治療目的は同じなのですが、人体を検査器具として使うため検査も簡便です。また、臨床経験から、関係するアレルゲンだけで合わせる治療をするよりも、アレルゲンに関連した「感情」を組み合わせて治療を施すことで、早く治療効果が引き出せることが分かっています。

目鼻、呼吸器、皮膚などのアレルギーで悩まされている方は増えてきているようですが、根本的に治すためには、対症療法ではなく、「体をアレルゲンに慣らしていく」ということが基本になります。本来人間の体は、様々な環境や物質、微細なアレルゲンに「慣れる力」、すなわち「適応力」を持ち備えています。逆にいうと、アレルゲンを避けようとすればするほど、「過敏度」は高まり「慣れる力」は低下するということになります。

ファミリーカイロでは、その「慣れる力」を最大限に引き出す臨床研究を長年継続しております。アレルギー症状の程度や期間によって、症状が改善するまでの期間は様々ですが、反応を示す原因パターンを消去することで段階的に改善していきます。アレルギー症状でお困りの方はお気軽にご相談下さい。

先日、拙著「体の不調は脳がつくり、脳が治す」が出版されました。PCRTのアレルギー治療に関する内容にも触れています。ご興味がありましたら書店、インターネットでお買い求めいただければ幸いです。ファミリーカイロでも販売しております。

2013年11月30日土曜日

アレルギー性鼻炎の改善 (感情を絡めた治療)

小学3年生の女の子がお母様に連れられて来院。お母様によると昨年の秋ごろから鼻炎がひどくなり耳鼻科を受診して投薬も受けたが悪化してきているとのこと。そして、最近では夜に鼻が詰まって息苦しくなり眠りにつくのに時間がかかっていること。また、前よりは改善しているが、アトピー性皮膚炎の症状も、生まれてからずっと足の方にあるらしい。

初回の鼻炎の検査では、「寒さ」という体感覚に、「恐れ」、「避けたい」、「喜び」などの感情が絡んでいた。恐れの感情は、夜の暗いところや物音などに関係していた。喜びの感情は学校での楽しい時のことだった。足のかゆみは「乾燥」や「季節の変わり目」の変化に過敏になっていた。

19日後、2回目の来院時のお母様の話によると、治療したその日から夜の鼻づまりが改善されすぐに眠れるようになったとのことで喜びのご報告をいただいた。再度検査をしてみると「喜び」という前回と同じキーワードに陽性反応が示された。今回は2回目なので具体的な質問をしてみた。喜びはお友達と鬼ごっこをしているときに、追いかけて捕まえた時の喜びで施術を行った。

「恐れ」の感情も前回と同じように夜に関しての恐れだった。質問してみると怖い夢の話がでてきた。その夢の内容を聞いてみると、お父さんが誰かに連れて行かれて、お店で扇風機を買わされている・・・???と、そこでお母さんに起こされて夢が終わったとのこと。恐らく潜在意識はその先を空想して恐れている可能性があるので、その先を質問すると、最終的にお父さんがどこか知らないところに連れて行かれて帰って来なくなるという空想が、もっとも恐れていることのようだった。その恐れの空想で施術を行った。

子供の鼻炎では夜が怖いという潜在感情が絡んでいることが多いように感じる。泣くときには涙と共に鼻水も一緒にでてくるが、恐らく潜在意識のレベルでは夜が怖くて泣くときのスイッチが入り、鼻水がでるような誤作動を起こしているのだろう。また、喜んで感動すると涙もでるが鼻水もでる。喜びのときの「嬉し涙」というのがあるように、「嬉し鼻水」になっているのかもしれない。

いずれにしろ、感情を絡めた治療はパワフルである!!

2013年10月29日火曜日

魚のアレルギー症状が14年ぶりに改善



14年ほど前から魚を触ったり、食べたりしたときに手の湿疹や喉や首のイガイガ感、症状が続いているとのこと。調理師なので魚の調理ができずに困っているとのことだった。
4年ほど前に皮膚科に通院して抗アレルギー剤を処方してもらったとのことだが、魚を食べるまでには改善されていないとのこと。

遠方からなので2つ日間続けて、2週間置きぐらい感覚でアクティベータ療法と心身条件反射療法を行った。7日の来院時には、前日にししゃもの魚を一匹食べることができたとの喜びの報告をいただいた。もともと魚が好きなので、これから魚を食べることが楽しみだとのことだった。

喜びの報告をいただいたときのインタビューが以下である。




その一か月後には、焼魚などの調理した魚ではアレルギー症状はなくなったが、生魚を食べた時に喉の奥がかゆくなるような症状があったとのことで来院された。検査をしてみると、生魚と「感情」が関係していた。

アレルギー症状も他の慢性症状と同様に「潜在的な感情」が絡んでいることが多い。施術では関係している「感情」を引き出して、消去法のように誤作動パターンを消していく。「感情」という情報は、つかみどころのない一面もあるが、症状とリンクした学習記憶が明確になれば、ほとんどのアレルギー症状が改善される。

感情のカギを開ける検査法をさらに進化させていきたい。

2013年5月1日水曜日

アレルギー性鼻炎

3歳の男の子が、アレルギー性鼻炎の症状を訴えて来院された。お母様によると1年前より症状が始まり、だんだんとひどくなっているらしく、睡眠時には鼻が詰まって苦しそうだという。耳鼻科へも4回ほど通院されて飲み薬と点鼻薬を処方されたが改善されなかったという 。

最初は、集中的に通院していただき、誤作動反応の消失による症状改善に伴って間隔を少しずつあけながら継続していただいた。途中でぜんそく発作や風邪を引くこともあったが以前よりも治りが早くなっているとのこと。

鼻づまりの症状は10回以上の治療を継続した位から徐々に改善へと向かい、睡眠中の息苦しさも改善されていった。排気ガスや花粉などのアレルゲンに加えて、様々な感情も自律神経系の誤作動につながっていた。

以下のインタビューは改善された後だったが、その約一か月後に幼稚園に入園されてから症状がぶり返したとのことだった。感情面が多くからんでいので、入園という大きな変化でのぶり返しは心配していたが、一度改善されているので、自然治癒力の誤作動は修正しやすくなっているだろう。すぐに原因パターンを消去すれば治りも早くなると思う。

2013年4月30日火曜日

症状のぶり返しには原因がある。

腰痛やアレルギー症状などで、いったん改善したのにぶり返すことがある。慢性腰痛や肩こりなどの筋骨格系の症状などは、特に治療直後に改善される方が多い一方で、次の来院日に症状がぶり返したといわれる患者さんも少なくはない。治療直後に症状が改善されて、症状をぶり返す人と、ぶり返さない人との違いは何だろうか?

治療直後には改善していたにも関わらず、治療が足りなかった、治療に何かが欠けていたと考える患者さんもいるかもしれない。元に戻ったのだから単純に治療効果がなかったと考える患者さんもいるだろう。治療回数を重ねるごとに段々と改善していたのに、ある時、元のような症状がぶり返したときに、悪化したと感じる患者さんもいるかもしれない。

治療直後に痛みの軽減、消失、筋緊張の緩和、バランス異常が改善するということは、施術によって自然治癒力が正常に働くようになったということである。それが元の状態にぶり返すということは、自然治癒力をブロックさせるパターンの学習記憶状態に戻ったということでもある。心身条件反射療法(ニューロパターンセラピー)ではそのように考えて、そのパターンを追跡して本質的な症状の改善を目指す。

ではどのようにそのぶり返しのパターンを追跡すればよいだろうか?まずは、患者さんの治療後の経過を詳しく問診する。症状をぶり返す期間のパターンも様々で、治療院を出てからすぐにぶり返す患者さんもいれば、数か月から数年でぶり返す人もいるだろう。もしも、24時間以内にぶり返したら、基本的な生活のパターンに分けて、そのパターンをイメージしてもらいどのパターンで「緊張パターン」が生じているかを検査する。

例えば、自宅に居る時のイメージで「緊張パターン」を示す場合、職場にいる時のイメージで「緊張パターン」を示す場合など、特定の場面で「緊張パターン」がぶり返されることが多い。場面のイメージで身体が「緊張パターン」を示すということは、脳が誤作動を学習記憶しているということでもあるので、その誤作動が生じないようにそのパターンのイメージで施術を行う。そうすると、その場面で症状がぶり返さないようになる。

このように症状をぶり返したパターンが分かることで、本質的な症状改善の治療ができ、その治療によって、身体がその環境に適応できる体質へと変化して、適応力が高まり、ぶり返しにくくなるといえる。しかしながら、人間は常に環境の変化にさらされており、その変化に伴って、メンタル面も常に変化している。別の原因パターンで同じ症状を繰り返す場合もあるだろうし、もしかすると、それ以来その症状に悩むことはなくなるかもしれない。

以下は一度改善されて、再度ぶり返されて改善した症例のインタビューをご紹介する。

腰痛症のぶり返し例

 
 
花粉症のぶり返し例
 
 
 
 


2013年3月28日木曜日

「治癒力」や「適応力」を最大限に発揮!

毎年、この時期には花粉が話題となりますが、最近ではそれに加えてPM2.5や黄砂などの問題がニュースで毎日のように話題になっていますね。外に出るとマスクをしている人が何か当たり前の光景ように感じてくるようになってきました。ファミリーカイロでも鼻炎や目のかゆみなどのアレルギー症状の検査をしてみると、大気汚染物質や黄砂などによって身体が過敏に反応している人が増えてきていることが分かります。

通常の医学モデルの世界では『有害なモノは避ける』という基本的な考え方があります。「そんなの当然でしょ」という人も多いでしょう。農薬などは害虫を殺すためのものですから明らかに人体に有害なので避けなくてはなりません。しかしながら、今話題になっているPM2.5(微小粒子状物質)などの動物実験による論文報告では、大気中の微小粒子が発がん性に「関与することが示唆される」としているその一方で、濃度や組成が場所により大きく異なることから発がん影響の判定は困難であると結論付けているようです。

今話題のPM2.5で問題なのは「毒性学的影響」よりも、「アレルギー学的影響」でしょう。アレルギー症状は、外からのアレルゲン自体にすべての人が過敏な反応を示すわけではありません。そこには「個人差」、「体質」というものがあります。その過敏度が高ければアレルギー症状に悩まされます。現代医学モデルのアレルギー治療も基本は『有害なモノは避ける』ということが根底にあり、アレルギー症状がある場合はその引き金となるアレルゲンを避けるということが基本的な指導になります。

ファミリーカイロでは身体の過敏症状を引き起こす大気汚染物質のアレルギー情報と身体とを適合させるアレルギー治療を施しています。分かりやすくいうと、身体が感知するアレルゲン情報を身体に慣れさせて、大気汚染物質などのアレルゲンに接しても身体が過剰に反応し過ぎないようにお手伝いする施術になります。治療を継続しながら身体がそのアレルゲンに反応を示さなくなると、鼻炎や目のかゆみなどの症状が改善されてきます。

最近では現代医学でもファミリーカイロの考え方と類似した「アレルゲン免疫療法」や「減感作療法」というアレルゲンを少しずつ身体に投与しながら慣れさせていく療法も注目されてきているようです。人間の身体は「適応力」、「順応力」という、様々な環境に適応しながら生き延びていく力を本来持ち備えています。その力を最大限に引き出して健康維持に役立てましょう。そして、マスクや予防薬を信じるよりも自分の「適応力」をもっと信じられるようになってほしいと考えています。

PM2.5情報、花粉情報、あるいはウイルス情報などの恐怖をあおるような情報に振り回され過ぎて、そのことで生活の質が落ち、健康被害を受けているような感じがするのは私だけでしょうか?このような情報を得ることは自分の健康を守る上で大切なことですが、もっと大事なことは人間の「治癒力」や「適応力」を最大限に発揮させることです。自分の身体を信じて活き活きと安心した心豊かな生活を実現してみませんか?

2012年8月31日金曜日

食事制限による成長不良

先月、1歳半の男の子が来院。最初はお母様よりお子様のアレルギーのことで相談を受ける。生後数か月後から湿疹の症状があらわれ、最初の病院ではステロイド治療などを受けて一時症状が改善される。その後、症状が悪化して他の病院で治療を受ける。そこでは主に除去療法が中心で6か月ほど入院されたとのこと。

生後、10か月より体重が増えていないとのことで、このまま体重が増えなければどうなるのだろうと深刻に悩まれていた様子。食事制限をかなり厳しく行われているとのことで、食べているものが随分と限られている印象を受けた。

乳幼児の場合、お母さんの健康状態も影響を及ぼすので、一緒に施術を受けて頂いた。食事を中心にしたアレルゲンとそれに絡んだ感情面を特定しながら、食事全体が身体のバランスに影響を及ぼさないように施術を行った。

施術を開始して、徐々に改善傾向へと向かい、今まで制限していた食品が食べられるようになり、体重も1キロほど増えて、お母さんも安心された様子。まだ卵やその他の食品にアレルギー反応は示されるが、施術前に比べると、メンタル的にも安定感が出た様子。

様々な医療情報が錯綜する中で、何を信じていいのか分からなくなってしまったのだろう。西洋医学では科学情報が基本になり、科学というモノを基本にするあまり、様々な情報が錯綜してしまう。
科学的情報は大切な情報ではあるが、それが医療のすべてではなくほんの一部分にすぎないという認識が大切だろう。科学的医療が全てであるかのごとく盲信してしまうのは危険である。

科学はとても進歩しているのは事実であるかも知れないが、かといって生命体の病気、健康のことが全て解明されているわけではない。人間の生命体にはまだまだ解明されていないことがたくさんある。

自分の健康を自分で守るためには、医療技術を信じるよりも、まずは自分の身体の治癒力を信じることが大切である。その上で、自分の体調に応じて自分にベストな医療を選択することが必要だろう。

人間は本来、時間の経過とともに治るという力、すなわち自然治癒力というものを持ち備えているということを忘れないでほしい。我々自然療法家は、その治癒力の扉を開き、本来の生命力を発揮させるお手伝いをさせていただいている。

健康を損なったとき、この自然治癒力を発揮させる有機生命論的医療を選ぶのか、機械構造論的医療を選ぶのか、その時々の症状によるだろう。どちらがいいとか悪いとかの問題ではなく、もちろんどちらが優れているか否かの問題でもない。

けがをした時に機械構造論的医療はとても効果を発揮してくれる。しかしながら、原因が分からず知らず知らずに自然に病気になった場合などは、有機生命論的医療を選択して自然治癒を引き出して治していくのが賢明かもしれない。

今回の症例では、身体に合わないものを除去して、症状を押さえてしまう機械構造論的医療では結果的には改善にはつながらなかった。有機生命論的に合わないものを身体に調和させて自然治癒力を引き出すことで症状が改善された。

このような自然治癒力の効果をもっと多くの人に知っていただき、気軽に利用していただける環境を目指して、医療に貢献できればと願う。