2021年8月24日火曜日
歯科の噛み合わせ基準による意味づけ問題
2021年8月19日木曜日
器質性疾患と機能性疾患についての因果関係
器質性疾患と機能性疾患についての因果関係について解説します。器質性疾患とは身体の臓器そのものに炎症や腫瘍などの構造異常があり、その結果として症状がでてくる病態をいいます。病院で検査を行えば症状に直接的につながっている構造的な異常がみつかることがあります。だだし、椎間版ヘルニアなど構造異常が検査で見つかっても、それが直接的に症状につながらないこともあるので注意しなくてはなりません。
その一方で機能性疾患とは、自覚症状に関係する臓器などの構造的異常がないにもかかわらず、自覚症状がある病態をいいます。車で例えると、車の骨組み部品に損傷があって
それが原因で問題が生じている場合を器質性疾患、その一方で車の電気系統やコンピュータ制御に問題がある場合は、電気信号の問題なので機能性疾患になります。機能性疾患の多くが脳や自律神経系の信号の誤作動によって、筋肉系や臓器系が本来の機能を発揮できないときに生じます。
機能性疾患は脳や神経系、気の流れなどの目には見えない信号の問題なので、画像診断などを判断基準にする病院では少し苦手な疾患になるかと思います。
これらの器質性疾患と機能性疾患を治すために大切なことは、その原因を知ることです。様々な問題を引き起こす症状には、原因があります。原因があっての結果であるという考え方は大切です。
病気や症状を引き起こす原因を大きく分けると、外因と内因があります。外因とは、事故や怪我などで異常な外力が身体に加わった場合、身体に合わない物を食べたり、感染症などのいわゆる毒が体内に入ったりした場合などは器質性疾患を生じさせます。
一方、内因とは心理的作用と免疫力や外界との適応力です。心理的作用といっても単純に心の病や精神的な問題があるというわけではありません。心の信号は常に動いています。特に身体の機能、働きに影響を及ぼすのは無意識の心の信号です。例えば、恐怖などの緊張があると足が震えるというのは多くの方が知っていると思います。この現象は心の信号が神経系、さらには筋肉系に作用して無意識的に足の震えを引き起こすわけです。意識的に、大丈夫大丈夫と思っても、無意識は正直なので心の奥で恐れを感じて足が震える訳です。このように無意識の心の信号は脳、神経系や気の流れなどの信号に影響を与えて、身体の働きに異常をきたします。
また、人間には本来、免疫系という機能が備えられており、病原体・ウイルス・細菌などの異物が体に入り込んだ時にそれを見つけだして、体から取り除くという働きをしてくれます。この免疫系の働きも神経系や内分泌系と同様に弱ってくると病気や症状を引き起こしやすくなります。
この外因と内因はどちらか一方というよりも、オーバーラップして原因となり、外因によっては器質性疾患を生じやすく、器質性疾患が生じると、同時に機能性疾患も生じます。
内因によっては機能性疾患を生じやすく、それが長引くと器質性疾患を生じさせます。器質性疾患と機能性疾患も病気や症状があるときにはオーバーラップした症状を生じさせるのがほとんどです。
以上が器質性疾患と機能性疾患に関する、原因と結果の関係性に関する解説でした。
2021年8月16日月曜日
3〜4年前からのパニック障害の改善
20代後半、求職中の男性が、自律神経系、頭痛、顎の痛み、不安感などパニック障害に関連する症状を訴えて来院。症状は3〜4年前から始まったとのこと。当時、営業職でお客様や上司との関係で色々なストレスを感じていたと言われていた。大学まで野球を行なっており、現在では、お父様が監督をされている地元のクラブチームの野球の指導でコーチをされている。少年野球から大学まで本格的に野球をされていたようで、真面目で誠実な方だという印象がありました。
ご本人も思い当たる原因は仕事上のストレスからだといい、何か悪いことを聞いたり、ニュースなどを見たりしたときに不安になるとのこと。初回の検査では、PCRTの脳バランス検査で使う、前頭前野、大脳辺縁系、脳幹脊髄系の検査ポイントで陽性反応。肩、首周辺並びに顎関節周辺の機能検査で陽性反応が示された。光刺激や音の刺激でも陽性反応。脳神経を刺激する他の検査法でも陽性反応が示されることが予測されましたが、目安検査として患者さんがある程度体感できたので他の検査法は省きました。
アクティベータ療法とPCRTの両方を合わせたハード面調整法を終えた後、ソフト面の調整を行った。患者さんによると、思い当たるお客様関係のストレスがあるとのことで、そのトラウマから検査を進めていった。PCRTの認知調整法で示されるいくつかのキーワードから質問を行い、誤作動記憶になっているエラーを調整した。
それ以降約1週間おきに通院していただき、メンタル系の調整が含まれていることから二枠の予約をとっていただき調整を継続。4回目の来院には、肩、首、顎関節周辺の機能異常部位の検査反応が示されなくなり身体的な症状は改善した。その後、以前からあった閉所恐怖症や悪いニュースを聞いて不安感を感じるなどのパニック症状のメンタル系の調整へと進んだ。PCRTの検査では、エレベーター、新幹線、飛行機など逃げられないような狭い空間のイメージで全て陽性反応が示された。
7回目以降の施術からかなり改善してきたので一枠の予約で通院していただき、10回目の来院時には、「だいぶん落ち着いてきた」とのことで、過去のトラウマに関係する誤作動記憶の反応はほとんど出なくなっていた。3週間ぶりに二枠で予約をいただいた際には、野球のクラブチームの現在進行形のストレスが睡眠や不安感に関係していた。コーチとして板挟み的なストレスが関係しており、そのモヤモヤした感覚を調整することで、施術後にはスッキリした感覚があった様子だった。
その後、また何かあったらご連絡いただけるとのことだったが、2ヶ月ほど経過して、ご予約の連絡がないので、安定しているのではないかと願っている。