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2018年3月17日土曜日

生体反応検査法の極意  その3(患者との「波長」を合わせる)

生体反応検査法の極意  その3(患者との「波長」を合わせる)

生体反応検査法は生体エネルギーを読み取る検査法なので、様々な患者に応じて「波長」を合わせなくてはなりません。「波長を合わせる」とはどのようなことでしょうか?通常のコミュニケーションにおいても相手の話し方のリズムやタイミング、声のトーン、あるいは、相手の姿勢に合わせると、相手は心地よく心を開き話しやすくなります。また、単に表面的なことだけでなく、内面的に相手の立場に立った心の姿勢で話を聞くと、相手はそのことを悟り、さらに打ち解けやすくなります。

通常、西洋医学の思想を基準にした治療法では、「検査する側」と「検査される側」あるいは、「治療する側」と「治療される側」との信頼関係に基づく心の交流や気持ちの交流がバラバラであっても検査や治療技術さえ高ければ何ら問題はないという考え方が多いかもしれません。例えば、骨折や虫歯の治療などでは治療者と患者との「波長」が合う、合わないということが治療効果に影響を及ぼすというよりも、むしろ、治療者の技量や経験に委ねられます。その一方で、患者の身体を使った生体反応検査法を基軸にして患者自身の自然治癒力を引き出す自然療法において、「検査する側」と「検査される側」、あるいは「治療する側」と「治療される側」の心の交流や気持ちの交流は必須条件になります。

PCRTのような自然療法の本質を深めた治療家の多くは、症状の本質的原因に関係する人間の反射機能や脳の認知に注目します。治療者は患者と共に生体反応検査を進めていき、患者に検査結果の理解を深めてもらいながら治療効果を患者と共に共有していきます。東洋医学的にいうと気を通わせながら検査と治療をすすめていくということになります。そのような患者と共に創り出す治療法とは対照的に西洋医学の思想に基づいた現代医療に慣れ親しんだ治療家や患者さんは、治療者に「お任せする」という感覚が多く、治療者と一体となって治療を進めていくという感覚は少なくなります。患者と一体となって本質的な治療法を進めていくと、だんだんとなぜ治るのか治らないのかが明確になって、患者自身が本来持っている治る力を信じられるようになります。

また、治療者が単に治療テクニックだけでなく自然療法の本質を深く理解し始めると、その本質を患者に伝えて理解してもらう方が治りが早いということが分かってきます。そうなると患者に理解してもらうためにその本質の説明をしたくなるのですが、西洋医学の思想を強く信じている患者にとっては、生体反応検査法の原理原則や自然療法の本質を説明されればされるほど、不信感が増してくるかもしれません。西洋医学で行われる画像診断や数値で示される血液検査などは信頼しても、身体を使った「生体反応検査法」は理解できない、信用できない、胡散臭いという方が少なくはありません。その場合、治療者と患者との「波長」が合わなくなって、検査結果も不安定になり治療効果も引き出せないということになりがちです。


前述のように信頼関係に基づく患者との波長合わせは、正確な生体反応検査法や治療効果を引き出すためには必須条件になります。治療者は患者が求めているニーズを見極めて、西洋医学的な考え方に類似した理論に基づく治療法を選択して進めていくのか、もしくは、自然療法の本質を理解してもらい一歩踏み込んだ本質的な治療法で進めていくのか、患者の理解度や求めているニーズに合わせて進めていく必要があるでしょう。自然療法の本質の一つとして、生体エネルギーを対象に調整を行なっているという事実があります。生体エネルギーは「気」、あるいは「波長」という言葉で表現されます。人との関係性においても理屈抜きで「気」や「波長」が合わないと感じることがありますが、治療者は選ばれる立場であり、受け入れる立場ですので、幅広く人を受け入れる度量(波長)を広げる訓練や人間修行は、生体反応検査法の資質を高めるためにも必要になるのではないかと思います。

2018年2月26日月曜日

生体反応検査法の極意  その1

心身条件反射療法(PCRT)の生体反応検査法では、生体エネルギーブロック(EB)部位や機能的な異常部位などの誤作動記憶がある場合、「レッグテスト」、「マッスルテスト」、「フィンガーテスト」の3つの検査法がすべて陽性反応を示すという前提条件があります。誤作動記憶の異常反応は神経生理学的なエラーとしてこれらの検査法が窓口となって示されるとうい考え方に基づいています。これらの検査法がある程度マスターできていれば、一つのEB検査でレッグテストの陽性反応を示した場合、マッスルテストでも陽性反応が示されます。もしも、このようなダブルチェックで一方のみで反応が示される場合は検査エラーを疑います。生体反応検査法は神経生理学的な生体の反射作用を利用した検査法なので、筋肉系、神経系が関係する検査法では、誤作動記憶があれば、生体の反射作用を使った全ての検査法で陽性反応を示すという前提は理に叶うと思います。

PCRT研究会ではこれらの生体反応検査法を多くの治療家に教授してきました。形だけを真似ることは簡単ですが、実際に生じている神経生理学的な誤作動を読み取る技術をマスターするためには、言葉では説明し難い「コツ」、さらに言えば「極意」があります。その「極意」をマスターするためには試行錯誤しながら数多くの患者を診て、様々な反応パターンを学習して自分自身で掴み取る必要があるでしょう。しかしながら、ただ数をこなせばマスターできるという訳ではありません。目には見えない様々な生体エネルギー反応の情報を感じるとる訓練を積み重ねて、生体情報をキャッチできる感度を高める必要があります。レッグテストだけを臨床現場で活用されている方もいらっしゃると思いますが、マッスルテストやフィンガーテストをマスターすることで、様々な情報をキャッチする感度が高まり、誤作動記憶の陽性反応を引き出しやすくなるのではないかと私は考えています。恐らくレッグテストの感度も増して、レッグテストだけで検査していた時よりも陽性反応をより多く引き出しやすくなるでしょう。

これらの生体反応検査法の極意をマスターするためには第一段階として、「検査のためのマインド設定」を理解することです。まずは機械論的な考え方から脱却する必要が求められるでしょう。有機的な人間を対象に、その内なる生命体に存在する目には見えない自然治癒力を相手にする治療家にとって、機械論的な考え方では辻褄が合わなくなることが多くなります。機械論的な考え方とは、レッグテストで言えば、長さを機械的に読み取ろうとすること。マッスルテストで言えば力比べをして力量を判断しようとすることです。人間は機械仕掛けのロボットではないので、単純に長さを測る、あるいは力の強さを測るという訳にはいきません。レッグテストでは、骨の長さではなく関節の緩み具合や関節周辺筋肉のトーンの相対的な変化を微妙に読み取っています。刺激による誤作動反応が生じれば、神経生理学的作用を通じて、筋肉のトーンが微妙に変化を示すので、検査者はそれを感じて、足関節部の変化や筋抵抗力の変化として陽性反応を引き出しています。

PCRT研究会を継続している方の多くが生体反応検査法をマスターしていますが、数年継続しているにも関わらず、反応を読み取れていない方もたまに見かけます。早くマスターできる人もいれば、時間がかかる人もいます。マスターできている場合は、他者が見ても明らかに反応が示されているのが視覚的に分かります。その一方で、本人は陽性反応を感じているようでも他者から見てわかりにくい陽性反応の示し方をしている場合は、マスターしているとは言い難いところがあるようです。また、陽性反応が明確に示される方は、その検査技法の技量に伴って治療結果もついてきているようです。私たち治療家は、西洋医学的な知識があるからといって治療効果が高まるわけではありません。西洋医学では対象としない生体エネルギーに関する知識と技術が求められます。西洋医学の知識も大切ですが、自然治癒力を相手にする治療家は、まずは生体エネルギーを対象に治療を行なっているという理解を深めることが必要でしょう。