2011年11月3日木曜日

「期待」と「満足」のコントロール

多くの人は、さまざまな事柄に対して期待や希望を抱く。もしも、自分が思い描いている期待通りの情報やモノが手に入らない場合、失望感が生じる。その一方で、大きな期待を抱いて、その通りの情報やモノであれば、あまり喜びが得られないだろう。また、期待以下であれば、満足度は低下するだろう。

期待の持ちようは人それぞれだが、このように情報を提供する場合、期待の持たせ方次第で、実際にその情報やモノを得た時の満足度は大きく変わる。そのような意味で、期待度のコントロールは、満足度の調整に連動する。

私たちは主催しているセミナーの広告として、「今度のセミナーはすごくいいですよ。」と、自分たちが感じたままに正直に伝えているのだが、その伝え方次第で、相手に期待を過剰に抱かせ過ぎると、満足度の低下にもつながりかねない。

人それぞれに脳のフィルターは異なるので、こちら側がすごいと感動したことが、相手が同様に感動するとは限らない。そのような意味も含めて、むしろ期待はほどほどに抱いていただく程度のほうが満足を保つことができるのかもしれない。

前回、PCRTの研究会で持続圧の手法をご紹介する際、今までにないコンセプトと検査法だっただけに、伝える側としては、とてもワクワクした。しかし、実際に伝えてみると、最初はその検査法の価値に気づく受講者は少なかったように感じた。

初めて紹介したということもあって、「情報を伝える側」と「受け取る側」のギャップが見えていなかった問題もあっただろう。伝える側としては、わかりやすいように伝え方を準備したつもりでも、「そうか、ここのポイントをもっとわかりやすく伝える必要があるのか・・・」などと、伝えて初めて分かることも多々あった。

最近、眼球ポジションを使った手法を応用している。これは、めまいの検査法、施術法に類似しており、以前にも研究していた手法ではあるが、ブレインマップのコンセプトと合わせて、よりシンプル化して使いやすいように工夫した。これは、頑固なセルフイメージの施術にも応用できるので、ハード面の施術としては持続圧振動法と同様に効果が高い。

それ故に、今度の研究会でも「すごいですよ」と言いたいところだが、あまり、期待度が高いと、満足度に影響を及ぼすので、「PCRTを継続して受講され、試行錯誤を繰り返している先生にとっては、とても役立つ手法になりますよ」とだけお伝えしたい。

でも、伝える側にとっては、本当は「すごいですよ」と言いたい。すでにこのブログを読んでくれている方にとっては、今回のような期待度のコントロールは意味をなさないかもしれないが、人間の心理というものは、実に奥深くて面白い。

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