後頭部神経痛の遠隔治療の“ひとコマ”
以前通院されていた患者さんが、遠方なので遠隔治療を希望。一週間ほど前から後頭部に痛みが生じたとのこと。後頭部痛は三分間置きぐらいに断続的にあるらしい。病院も受診されて、後頭部神経痛の診断を受ける。原因は何かと医師にたずねたところ、何かのストレスでしょうね・・・といわれたという。
遠隔治療:
電話を通じて、患者さんに痛みの部位を想像してもらい、PCRTの検査で、痛みに関係する無意識レベルの「誤作動記憶」を検査。
大脳辺縁系→感情→喜びというキーワードが陽性反応として示された。
「喜び」の感情に関係する何か思い当たることはありますか?と尋ねると、「そんなに嬉しくないのだけれども、周りの人から色々と期待されて、誘ってもらえることかな?・・・でも、仕事も忙しいし・・・誘われて嬉しいけどそんな時間もないし・・・」
そこで、「そのような自己矛盾に関係するような喜びが自分の心の中にあることを認識できますか」と提案すると、理解できるということなので、それを認識してながら自己療法をしてもらった。
患者さんの最初の症状のイメージに戻ってもらい、再検査を行うと、再度、陽性反応が示された。
次は、大脳辺縁系→信念→羞恥心というキーワードで陽性反応が示された。
「何かこのキーワードで何か思い当たることはありますか?」と尋ねたところ
「・・・もしかすると、今度、本を出版したのでそのことに関してかもしれない・・・」
会話中にフィンガーテストを行うと反応を示すので「いまの会話で反応が示されるので、そのことで自分自身を恥じるとか、恥ずかしいという思うことにつながりますか?」と尋ねたところ、
「・・・うん、何となくつながるような気がする・・・」
保井:「そのような感覚が心のどこかにあるということは、自分を恥じるという前提に、〇〇はよくないとか、〇〇であるべきという信念(思い込み)があることが多いのですが、何か思い当たることはありますか?」
「・・・あ〜もしかして、本を売って儲けるのはよくないという気持ちがどこかにあるかもしれない・・・いや、あるある・・・といいつつもお金に執着している自分もいるというのも分かっているんですよね・・・」
保井:「それでは、そのような無意識の心の構造を理解した上で、そのことが体に影響を及ぼさないように自己療法を行ってみましょうか」
患者さんは、私と一緒に電話の向こうで自己療法を行う。羞恥心のキーワード、症状のイメージとフィードバックして陽性反応を検査すると、全て陰性へと転じた。
本症例の患者さんは、以前から当院で行うPCRTの治療に理解が深く、様々な症状も改善されている経験がある。今回も患者さん自身がPCRTの遠隔検査で示されたキーワードに対して、積極的に自分の無意識を探索されているので、
今回の症状もすぐに改善されるだろうと思う。