2018年11月24日土曜日

首の痛みが教えてくれた「結婚の目的」

30代の女性が首の痛みを訴えて来院。最初の頚部痛の施術で肉体のみのハード面の施術を行ったが、深いところの緊張が改善されていない様子。そこでメンタル系のソフト面の施術を行う。検査では「意欲」に関係していたので、将来の意欲に関係することを意識してもらい調整。施術後に痛みは軽減したが、11日後に首の痛みが継続しているとのことで再来院。その日も将来の意欲で調整したが、同じ意欲のパターンなので、恐らく内容が不明瞭であると推測。詳しい内容をお聴きした方が調整も効果的になると思い、「話せる内容であれば内容を教えていただければ」と尋ねる。

前々回の副鼻腔炎の施術の際にも深い内容のことを伺っていたので、恐らくそのことに関連したことだろうと、内容をお聞きした。「もしも、意欲的になっているとすれば、仕事と家庭を両立させるとのことかな・・」という。そこから、生体反応検査を行いながら、質問させていただき、深いレベルの無意識を探索。

*コーチングのやり取りが厳密ではないが以下のように進めた。

何のために仕事と家庭を両立させるのですか?
「幸せのため・・・」
あなたにとって仕事と家庭の両立で得られる幸せとはなんですか?
「・・・良きパートナーと巡り会えて・・・子供を産んで幸せな家庭を築く・・・」
そもそも、結婚の目的は何ですか?何のために結婚をするのですか?
良きパートナーと巡り会えて、子供が生まれると幸せになれそうですか?
「いや・・・お互いに成長しながら家庭を築いていくこと・・・」

生体反応検査法ではさらに深い意欲の目的はないようなので、そのことを認識してもらい調整。その後、調整前にあった首の回旋時痛は消失した。また、将来への意欲に関係する目的が整理された様子で、喜んでいただいた。恐らく、ご本人は将来について深く考えていたのだろう。なぜなら過去に色々経験をされていたので、今度はそのようなことが繰り返されないようにと真剣に自分の将来について考えていたのが伝わってきた。恐らく、「何のために結婚するのですか」などと、誰からも質問されたことはないだろうし、一般的に「幸せになるため」としか答えようがないだろう。そこで、いきなり「あなたにとって幸せとはなんですか?」と尋ねられると、返答に困るのが普通だろう。

結婚して、子供を産んで、家庭を築いて、幸せになれるかもしれないし、なれないかもしれない。それはその人それぞれの価値観であるということは言うまでもない。ただ、あえていうならば、幸せとは「創り出すもの」で、単に「与えられるモノ」ではないだろう。むしろ、「与えることで得られるモノ」かもしれない。多くの人にとっての幸せは、良きパートナーを得ることや子供を授かることかもしれない。確かにそうかもしれないが、そこから何かを与え続け、創造していかなければ幸せは得られないだろう。「幸せ」は何かを得るということよりも何かに向かって前進し続けていく過程で遭遇するものではなかろうか?

今回ご紹介させていただいた患者さんも、恐らくそのようなことをどこかで考えており、施術の質問を通して気づかれ、モヤモヤした心の葛藤が整理されたようだ。そして、それに伴って首の痛みを生じさせた無意識の緊張がほぐれて症状改善につながったようだ。

首の痛みが人生にとって大切なことを教えてくれた一症例である。

0 件のコメント:

コメントを投稿