先日、新万能細胞といわれるSTAP細胞発見のニュースがあった。この革命的なニュースで特に興味深かったのは、研究過程での偶然の発見であるということである。研究者の小保方さんは、「細胞に強いストレスがかかると、どうにか生き延びようという仕組みが働くのではないか」と考え、思いつくストレスをどんどん細胞に試したという。STAP細胞が打ち破った常識は「動物細胞でも外的刺激で初期化した」「あまりに簡単すぎる技術で実現」など数多い。
これほど常識破りだったため、昨年春、世界的に権威ある英科学誌ネイチャーに投稿した際は、過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄していると酷評され、掲載を却下されたらしい。だが、「STAP細胞は必ず人の役に立つ技術だ」との信念を貫いて膨大なデータを集め、今回は掲載にこぎつけた。「何度もやめようと思ったけれど、あと1日だけ頑張ろうと続けてきて、いつの間にか今日に至った」と話されたという。
近代科学の常識にとらわれない発想が今回の発見につながったのだろう。この素晴らしい研究成果とPCRT療法の臨床現場での成果を重ねあわせるのはいささかおこがましいが、現代科学の常識にとらわれない発想と、様々なストレス刺激を試して治療法を生み出してきたというところはとても興味深い。PCRT療法では、「ストレス=刺激=振動=情報=エネルギー」という捉え方をするという意味においては、身体への刺激、脳への刺激、五感を通じた様々な組合せ刺激によって、神経細胞ネットワークへの変化を促し治療効果が引き出されているという点においては共通点があるように感じた。
このPCRT療法も「刺激」と「反応」という生体反応の無条件反射と条件反射作用の様々な組み合わせを試すことで治療体系が確立されてきた。「治る人と治らない人の違いは何か?」それは、様々な「刺激」に対する脳の「処理」がどのようになされるかで、病気や症状につながる「反応」がでるかでないかが決定される。「刺激」→「処理」→「反応」がもたらす作用の過程の脳の処理をPCRTでは脳の『学習記憶』といい、別の言葉でいえば、それは「適応力」になるだろう。
私たちは様々な環境の変化に適応して生き延びていく「適応力」と「自然治癒力」とが密接に関係しあいながら、私たちの健康は保たれている。基本的に私たちは様々な刺激情報の中で生活を営んでおり、その刺激に対してどのように身体が反応を示すかで、同じような環境の中で生活していても、不調になる人とならない人がいるのである。言い換えると人間がどれだけ環境からの刺激に対して幅広く適応できるかで健康にも不健康にもるといえるだろう。
普段、私たちは変化に適応するということは、ほとんど意識していないが、流れゆく時間の経過とともに周りの環境は常に変化し、様々な情報刺激にさらされ、脳や身体が自動的に反応を示している。この「刺激」に対して、どのように「反応」を示すか。それはどのように脳で「処理」されるか、どのように脳でプログラム化されるかということでもある。そして、そのプログラムはいつでも再学習することが可能である。そのサポートをするのが心身条件反射療法(ニューロパターンセラピー)【PCRT療法】になる。
画像はhttp://www.tera-house.ac.jp/tec/blog/index.php?blogid=11より引用させていただきました。
0 件のコメント:
コメントを投稿