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2018年3月14日水曜日

2018年度PCRT研究会の基礎1を終えて

2018年度PCRT研究会の基礎1を終えて

私は、先日の研究会で密かに喜びが膨らんでいます。ここ数年の研究会でPCRTの本質を深く理解していただき、実際の臨床現場においても結果を出している先生方が増えてきているのを実感することができました。また、今年から、新しく開発した生体反応検査法の教授法を今回の基礎1の研究会で試したところ、多くの先生方が短期的に習得しやすくなっていることを実感できました。


今年で14年目となるPCRTの基礎1の研究会は、昨年度からすでに大きな転換期を迎えていることを感じていました。今回の洗練された基礎1の研究会でそのことを確信することができました。本研究会で目指しているのは実際の臨床現場で患者さんに貢献できる治療家の育成です。実際に結果が出せる本物の治療技術を提供していると自負しています。ここ数年間、LCAのスタッフと共にプログラムの内容を試行錯誤してきましたが、ようやく教育システムとしてのプログラムの花を咲かせることがでてきました。これからも他のLCAのプログラムと共にコツコツと花を増やし、問題を抱えている多くの患者さんに貢献したいと願っております。

2018年2月27日火曜日

生体反応検査法の極意  その2

陽性反応がうまく引き出せない方に、陽性反応が示されるように指導した後、陽性反応を明らかに示して検査することができます。その際、その明らかな陽性反応結果を見て「自分で陽性反応を創っているような気がする」というコメントをいただくことがあります。つまり、勝手な思い込みで陽性反応を創っているのではないかという意味で、そこにはそんな明らかな反応が示されるはずはないという信念が見え隠れしているのが分かります。そのような検査結果を疑うような制限する信念があると、「明らかに示される陽性反応」=「自分で勝手に創り出している」=「客観性に欠ける」=「検査の信頼性がない」ということにつながり、その制限する信念の影響はいつまでたっても生体反応が読み取れないという可能性が生じます。このような受講者の多くは、科学至上主義的な機械論思想が背後に隠れており、主観を完全に省いた客観性を重んじていることが考えられます。

主観性と客観性に関わることに関しての説明は難しい部分ではありますが、この生体反応検査法は、現代科学のように純粋な客観的評価をしているわけではありません。あえて言えば、「検査者が主観的に感じ取ったものを純粋にそのまま客観的に表す」というような表現ができるでしょうか。その客観性を高めるためには、検査を行う前から判断や評価などの思い込みは排除しなくてはなりません。検査者が熟練すると検査をする前から直感的にどのような反応が示されるのか感じることもありますが、できるだけ心の状態をニュートラルにしてあらゆる思い込みを排除することが求められます。ニュートラル状態を保って検査を行う訓練も必要ですが、生体反応検査法の客観性が高まるほど、検査の精度も高まり、治療効果もそれに伴います。

検査のマインド設定を理解した後は、「患者の陽性反応と陰性反応のパターンを読み取る訓練」です。レッグテストやマッスルテストの生体反応検査法を長年指導して分かったことの一つですが、陽性反応が引き出せない人は、陽性反応がどのような結果になるのかがわからないから反応が引き出せないとう現象があるように思います。レッグテストの実技指導で、「そこの誤作動反応は、これくらい明らかな陽性反応が示されると思いますよ・・・」と示して、そのあと代わって実技をしてもらうと、その通りの明らかな陽性反応を示すことができる方と、首を傾げてお手本通りに明らかな陽性反応が示されない方に分かれます。そこで、誤作動刺激を加えることなく、陽性反応と陰性反応のレッグテストの結果がでるようにマインド設定を加えて示してもらったところ、陽性反応を引き出しやすくなりました。つまり、調整反応が示されると、〇〇のような結果になりますよという前提学習がなかったために、微妙な神経生理学的な誤作動が引き出せないという状態が生じていたということになります。

生体反応検査法をマスターするための第二段階として、陽性反応と陰性反応の結果(現象)を把握するということになります。レッグテストでは誤作動刺激を加えずに、「ニュートラルな状態と誤作動反応の状態は、この患者ではどのように反応するのか?」というマインド設定で、陽性反応と陰性反応の結果を明らかにします。マッスルテストにおいても同様に、誤作動刺激を加えずに、患者は何も力を加えずリラックス状態で、検査者は関節のロック状態(陰性反応)とアンロック状態(陽性反応)の状態を把握します。この際、患者が力を加えていないのに、ロック状態は作り出せないのではないかと思われがちですが、抵抗を加える力の角度を関節の連結軸に向けることによってそれは可能です。もしも、患者が力を加えない状態での関節のロック状態(陰性反応)とアンロック状態(陽性反応)の状態を把握できれば後は簡単です。誤作動刺激が加わった状態で検査をすると、微妙な変化をキャッチしてアンロック状態を引き出すことができます。

この辺りの説明は文章だけでは伝わりにくいところもありますで、次回のPCRT研究会で実技指導を交えながら詳しくご説明させていただきます。


2018年2月26日月曜日

生体反応検査法の極意  その1

心身条件反射療法(PCRT)の生体反応検査法では、生体エネルギーブロック(EB)部位や機能的な異常部位などの誤作動記憶がある場合、「レッグテスト」、「マッスルテスト」、「フィンガーテスト」の3つの検査法がすべて陽性反応を示すという前提条件があります。誤作動記憶の異常反応は神経生理学的なエラーとしてこれらの検査法が窓口となって示されるとうい考え方に基づいています。これらの検査法がある程度マスターできていれば、一つのEB検査でレッグテストの陽性反応を示した場合、マッスルテストでも陽性反応が示されます。もしも、このようなダブルチェックで一方のみで反応が示される場合は検査エラーを疑います。生体反応検査法は神経生理学的な生体の反射作用を利用した検査法なので、筋肉系、神経系が関係する検査法では、誤作動記憶があれば、生体の反射作用を使った全ての検査法で陽性反応を示すという前提は理に叶うと思います。

PCRT研究会ではこれらの生体反応検査法を多くの治療家に教授してきました。形だけを真似ることは簡単ですが、実際に生じている神経生理学的な誤作動を読み取る技術をマスターするためには、言葉では説明し難い「コツ」、さらに言えば「極意」があります。その「極意」をマスターするためには試行錯誤しながら数多くの患者を診て、様々な反応パターンを学習して自分自身で掴み取る必要があるでしょう。しかしながら、ただ数をこなせばマスターできるという訳ではありません。目には見えない様々な生体エネルギー反応の情報を感じるとる訓練を積み重ねて、生体情報をキャッチできる感度を高める必要があります。レッグテストだけを臨床現場で活用されている方もいらっしゃると思いますが、マッスルテストやフィンガーテストをマスターすることで、様々な情報をキャッチする感度が高まり、誤作動記憶の陽性反応を引き出しやすくなるのではないかと私は考えています。恐らくレッグテストの感度も増して、レッグテストだけで検査していた時よりも陽性反応をより多く引き出しやすくなるでしょう。

これらの生体反応検査法の極意をマスターするためには第一段階として、「検査のためのマインド設定」を理解することです。まずは機械論的な考え方から脱却する必要が求められるでしょう。有機的な人間を対象に、その内なる生命体に存在する目には見えない自然治癒力を相手にする治療家にとって、機械論的な考え方では辻褄が合わなくなることが多くなります。機械論的な考え方とは、レッグテストで言えば、長さを機械的に読み取ろうとすること。マッスルテストで言えば力比べをして力量を判断しようとすることです。人間は機械仕掛けのロボットではないので、単純に長さを測る、あるいは力の強さを測るという訳にはいきません。レッグテストでは、骨の長さではなく関節の緩み具合や関節周辺筋肉のトーンの相対的な変化を微妙に読み取っています。刺激による誤作動反応が生じれば、神経生理学的作用を通じて、筋肉のトーンが微妙に変化を示すので、検査者はそれを感じて、足関節部の変化や筋抵抗力の変化として陽性反応を引き出しています。

PCRT研究会を継続している方の多くが生体反応検査法をマスターしていますが、数年継続しているにも関わらず、反応を読み取れていない方もたまに見かけます。早くマスターできる人もいれば、時間がかかる人もいます。マスターできている場合は、他者が見ても明らかに反応が示されているのが視覚的に分かります。その一方で、本人は陽性反応を感じているようでも他者から見てわかりにくい陽性反応の示し方をしている場合は、マスターしているとは言い難いところがあるようです。また、陽性反応が明確に示される方は、その検査技法の技量に伴って治療結果もついてきているようです。私たち治療家は、西洋医学的な知識があるからといって治療効果が高まるわけではありません。西洋医学では対象としない生体エネルギーに関する知識と技術が求められます。西洋医学の知識も大切ですが、自然治癒力を相手にする治療家は、まずは生体エネルギーを対象に治療を行なっているという理解を深めることが必要でしょう。