2013年3月28日木曜日

「治癒力」や「適応力」を最大限に発揮!

毎年、この時期には花粉が話題となりますが、最近ではそれに加えてPM2.5や黄砂などの問題がニュースで毎日のように話題になっていますね。外に出るとマスクをしている人が何か当たり前の光景ように感じてくるようになってきました。ファミリーカイロでも鼻炎や目のかゆみなどのアレルギー症状の検査をしてみると、大気汚染物質や黄砂などによって身体が過敏に反応している人が増えてきていることが分かります。

通常の医学モデルの世界では『有害なモノは避ける』という基本的な考え方があります。「そんなの当然でしょ」という人も多いでしょう。農薬などは害虫を殺すためのものですから明らかに人体に有害なので避けなくてはなりません。しかしながら、今話題になっているPM2.5(微小粒子状物質)などの動物実験による論文報告では、大気中の微小粒子が発がん性に「関与することが示唆される」としているその一方で、濃度や組成が場所により大きく異なることから発がん影響の判定は困難であると結論付けているようです。

今話題のPM2.5で問題なのは「毒性学的影響」よりも、「アレルギー学的影響」でしょう。アレルギー症状は、外からのアレルゲン自体にすべての人が過敏な反応を示すわけではありません。そこには「個人差」、「体質」というものがあります。その過敏度が高ければアレルギー症状に悩まされます。現代医学モデルのアレルギー治療も基本は『有害なモノは避ける』ということが根底にあり、アレルギー症状がある場合はその引き金となるアレルゲンを避けるということが基本的な指導になります。

ファミリーカイロでは身体の過敏症状を引き起こす大気汚染物質のアレルギー情報と身体とを適合させるアレルギー治療を施しています。分かりやすくいうと、身体が感知するアレルゲン情報を身体に慣れさせて、大気汚染物質などのアレルゲンに接しても身体が過剰に反応し過ぎないようにお手伝いする施術になります。治療を継続しながら身体がそのアレルゲンに反応を示さなくなると、鼻炎や目のかゆみなどの症状が改善されてきます。

最近では現代医学でもファミリーカイロの考え方と類似した「アレルゲン免疫療法」や「減感作療法」というアレルゲンを少しずつ身体に投与しながら慣れさせていく療法も注目されてきているようです。人間の身体は「適応力」、「順応力」という、様々な環境に適応しながら生き延びていく力を本来持ち備えています。その力を最大限に引き出して健康維持に役立てましょう。そして、マスクや予防薬を信じるよりも自分の「適応力」をもっと信じられるようになってほしいと考えています。

PM2.5情報、花粉情報、あるいはウイルス情報などの恐怖をあおるような情報に振り回され過ぎて、そのことで生活の質が落ち、健康被害を受けているような感じがするのは私だけでしょうか?このような情報を得ることは自分の健康を守る上で大切なことですが、もっと大事なことは人間の「治癒力」や「適応力」を最大限に発揮させることです。自分の身体を信じて活き活きと安心した心豊かな生活を実現してみませんか?

2013年3月24日日曜日

心理的要因が腰痛に影響するのは当たり前の時代

先日、以前から通院して下さっている患者さんから新聞の切り抜きをいただきました。タイトルは「腰痛 心理ストレスが誘発」。よくまとまった記事だと思います。最近はこのような心理的因子が腰痛に関係しているという記事やテレビ番組がだんだん増えてきているようで、患者さんのほうからその話を聞かせていただいています。

ファミリーカイロでは10年以上も前から心理的因子と身体のバランスの関係性を改善させる治療法の研究を継続してきていますが、ようやく世間一般ではそのことが当たり前になりつつあるように感じます。

とはいっても、医学モデルの影響は根強く、心理的因子が身体に影響を及ぼすということは非科学的だという理由で敬遠する人も少なくはありません。しかし、腰痛に限らず神経系‐筋肉系に関係するバランス異常は、80%以上は心理的因子が関係しているということは否定できない時代になるのではないでしょうか。

筋肉骨格系のバランス調整を目的にする治療者の多くは、心理的因子(ソフト面)は横に置いといて、身体面(ハード面)だけにしか目を向けない傾向があるようですが、将来はさらにソフト面とハード面の関係性に目を向ける治療者が増えてくることが予測されます。

心理的ストレスというと、一般的にはネガティブな感情を思い浮かべる傾向があるかと思いますが、心身条件反射療法(ニューロパターンメソッド)の研究では「喜び」や「意欲」などの肯定的感情も脳の誤作動を生じさせ、神経‐筋肉系のバランスを乱し、コリや痛みの原因になっていることが分かっています。

昔から心身一如といわれるように身体と心は切り離すことはできません。こころはとても複雑ですが、「刺激と反応」という視点でみればとてもシンプルです。ハード面とソフト面の関係性を施術することが当たり前になる時代にさらに貢献できるように、治療者仲間とともに毎日の臨床現場で研究を継続していきたいと願います。

2013年1月29日火曜日

未来への健康創り

 昨年、厚生労働省が発表した2011年の日本人男性の平均寿命は79.44才、女性は85.90才でした。ご自分が80歳になったと想像してみてください。さて、あなたはどのような生活をしているでしょうか?
  • 活き活きと仕事や生活を楽しんでいる?
  • のんびりと生活を楽しんでいる?
  • 介護を受けながら生活を楽しんでいる?
  • 健康不安を抱えながら毎日生活をしている?
  • 病院や施設で介護を受けながら生活をしている?
  • それとも、あの世にいる?
「想像力が未来を創る」と言われています。これは様々な分野で成功体験をした人に共通している考え方です。特に経営者に多いコメントですが、個人の健康面でも同じことが言えると思います。普通の人が未来のことを予測することは困難です。特に自分の健康を予測するなど、困難だと思われるでしょう。もしも、『未来の健康の50%は、「想像力」で決まる。』としたらどうでしょうか?
  • ネガティブタイプの人は、
  • 「80才にもなったら病気で不自由になり誰かの介護を受けているのが普通???」
  • 「○○年先の健康のことは分からない・・・」
  • ポジティブタイプの人は、
  • 「80才の時はまだ現役で働いていますよ・・・」
  • 「80才の時は健康で元気に生活を楽しんでいますよ・・・」
さて、あなたはどちらのタイプに傾いているでしょうか?
「健康」は与えられるものではなく、自らが創り出すものです。「健康」は、基本的にメンタル面が50%、肉体面が25%、栄養面が25%だとすると、
  •  メンタル面では、気持ちが未来に向いてポジティブに考えているか?
  •  肉体面では、生活習慣の中に何らかの運動を取り入れているか?
  •  栄養面では、食習慣のバランス(質、量、タイミング)がとれているか?
そして、身体の不調を感じたら、それが当たり前にならないように早めにケアをしましょう。健康診断を受けることも大切ですが、ご自分の体調不良をご自分の感覚で感じ取ることも大切です。体調不良を正確に感じ取るとるために運動などで身体を動かして確かめましょう。
  • 様々な方向に身体を動かして痛みや違和感はありませんか?
  • おなかを押えて痛みや違和感はありませんか?
  • 毎日、熟睡できていますか?途中で目が覚めたり、朝が辛かったりなどの症状はありませんか?
  • 食欲はありますか?
  • おいしく食べていますか?
  • 便通はどうですか?
基本的なことですが、万病は小さな症状から始まります。未来の健康創りはご自分の身体感覚をしっかりと感じ取ることから始まります。

体調不良を感じたら、それが当たり前にならないようにお早めにご相談ください。
 

2013年1月23日水曜日

頻尿の改善

6歳の男の子が頻尿でお母様に連れられて来院。一年ほど前から始まり、時々治っていたが完治しないとのこと。何かの集中している時にはトイレに行かないが、落ち着かないときには3分おきぐらいでトイレに行くという。

6か月前に小児科に行ったが、自然に治るので気にしなくていいといわれたとのこと。

日常生活では、保育園での散歩や遠足などでトイレがないところに行くような行事は不安で嫌がっている。検査では、「喜び」や「恐れ」の感情が絡んでおり、特に「恐れ」の感情は色々と絡んでいたのでニューロパターンセラピーを施した。

また、今までトイレに行かなくてはならないという学習が強化されているので、家ではトイレを我慢する訓練を治療と並行して行っていただくように、お母様にご指導させていただいた。

恐らく、お子さんが頻尿になると、周りの家族も心配して、「トレイにいかなくていい?」と声をかけることも多かっただろう。今度は、トイレに行かなくてもある程度は我慢できるということに自信が持てるようにご家族の協力も治療と並行して必要になる。

無意識的なスイッチと同様に意識的なコントロールも必要で、コントロールできる自分に自信を持てるように導いていく。

また、主訴ではなかったが、来院時にはいつも鼻づまり苦しそうだったので、鼻炎の治療を合わせて行った。数回の治療でしてきた様子で、以降の来院時では鼻の通りもよくなっていた。

5回目の施術を終えてお母様にインタビューさせていただいた。


2013年1月22日火曜日

「ポジティブな感情」が及ぼす影響

長年バトミントンをされていた患者さんが来院。最初は肩こりと親指の付け根の痛みを訴えて来院。検査をしてみると頸部を伸展すると痛みが強く、バトミントンの練習でも上を向くのがつらいとのこと。特に朝に痛みを感じるらしい。

検査をして本人が訴えるよりもかなり良くない状態だという印象を受けた。また、病院や整骨院を受診されたが変化が感じられないとのことだった。

最初の2回の施術では、肉体面だけのバランス治療を行い、3回目の施術ではメンタル面との関係性を検査して施術を行った。特に朝に痛みを感じるということから、おそらく寝ている間に無意識に身体が緊張して朝痛いのだろうという経験的に推測した。

そこで身体の緊張を引き起こしているメンタル面に関連した誤作動のパターンを検査してみると「連帯感」と「喜び」という肯定的なストレスパターンが示されたので、関連する内容を患者さんにイメージしてもらいニューロパターンセラピーを施した。

それから4回目、5回目では経過が良く、5回目の施術日には、前回のバトミントンの試合でいいパフォーマンスができましたとのご報告をいただいた。

以下がそのインタビュー内容です。

ストレスが関節の慢性的な痛みなどに関わるということが、メディアでも取り上げられるようになってきた。しかし、ストレスというと一般的には「ネガティブな感情」だと思われがちだが、「喜び」や「意欲」といった肯定的な感情もストレス=刺激として身体に学習記憶され症状につながることも少なくはない。

将来は、「ポジティブな感情」も心身相関的に身体に影響を及ぼすということが当たり前に語られる時代が来るだろう。

2013年1月21日月曜日

健康を制限する信念

先日、以下のコメントを患者様からいたただきました。

『先日は遠隔治療ありがとうございました。「信念」について気づかされました。10年前のパニック症以来、「用事を減らすようにして楽な予定を組んで病気を治そう」という考えが思考、行動を制限し、新たな信念を再構築してしまっていた様です。信念と聞くと「特別な思い」を連想しますが、日常生活がその信念のうえに成り立っていたことにはこのアドバイス無しでは気づかなかったし、多くの不調の根本原因が、誤った方向へ再構築された「信念」によるものだったとは予想外でした。・・・もちろん仕事の量を減らしたり趣味の時間を減らしたりして楽な予定の中で病気を完治させたいというのは自分の意思でやっていたのですが、そこに新たな信念が再構築されて悪影響を与えていたとは指摘されるまで全く気づかなかったことです。これから新たに健全な信念を再構築できればかなりの進展が期待できそうです。
それと、治療後は調子良く翌日は自由に行動できました(最近多い胃の症状等も全く出ませんでした)これからもファミリーカイロの力を借りて柔軟な適応力を見に付けていきたいと思います。』

胃腸の症状が強く、吐き気などの体調不良で外に出るのが困難で、コーチングを取り入れた遠隔治療を2回ほどさせていただいだきました。いくつかの反応が示されましたが、仕事に対する「意欲」と体調不良に対する「恐れ」が葛藤して自律神経が乱れていたようです。

簡単にいえば、「頑張りたいけれど頑張れない」という板挟みの状態で、その背後には「無理をすると以前のパニック症状の状態に戻ってしまう」というような信念体系があった様子。

人間という生き物は、肉体的にも精神的にも様々な刺激を受けて、それをスパイスに、そして刺激をエネルギーに転換して自然環境に適応して活かされています。

大自然の中で何十年も何百年も生き続けている大木は、雨、風、台風、日照り、など様々な刺激を受けて変化し、適応しながら活かされています。その大自然の刺激は、生命力を高めるうえで必要であり、その刺激がなくなれば木は弱くなってくるでしょう。

大自然は常に厳しさと優しさを持ち備えています。人間を取り巻く環境も常に厳しさを優しさ備えているのが自然です。常に優しさを求めて自分を過保護にしてしまうと、人間は自然の環境に適応できずに抵抗力を失い弱ってくるでしょう。

健康を維持していくためには内向きより外向きです。時には内向きに自分を内観することも必要ですが、意識を外に向けてその刺激をしっかり受け止められるようにメンタル面も行動面も外向きになることで、心も身体も鍛えられ、抵抗力がついて環境に柔軟に適応できるでしょう。

 
健康を守ると思い込んでいた「信念」が、実は自分を様々なルールで縛り、不健康にさせる信念だったということが多々あります。健康や幸福のために持ち続けている信念が、実は「自然の法則」にそぐわずに、健康や幸福に制限をかけていたかもしれません。

2013年1月20日日曜日

イップスの改善例

4年前より卓球の試合でサーブの時にイップスの症状を感じるようになる。それからだんだんとフォワーやバックハンドなどもうまくいかなくなり悪循環になっていたとのこと。

来院時にはその症状がだんだんとひどくなってきているような気がしていたとのことで、試合のことを考えただけでドキドキして掌に汗をかくほどになっていた。試合では常に緊張し、頭がパニックになることもあったらしい。

イップスの治療をはじめて、消去法のように誤作動のパターンを消去し、試合でも徐々に本来の自分のパフォーマンスを取り戻してきている印象を受けた。

しかしながら、10回目の施術では少し後ずさりした。ランキングが決まる大事な試合が控えているとのことで、その試合のイメージをして検査をさせていただくと緊張パターンが示された。そして、試合全体に対するモチベーションも下がっていると、以前は訴えていなかったメンタル面の感情もでてきているとのことでもあった。

そこでコーチングのスキルを導入して、色々と質問させていただき、二ユーロパターンセラピーを施した。そして、11回目の施術では、「勝つか、負けるか」のところで再度、緊張パターンの反応が示されていたので、「勝った後に得られるものは何ですか?」と質問させていただいたところ、クライアントさんはしばらく考えられて、「自己実現」という答えが返ってきた。

これは経験的推測だが、そうなると、試合は自己実現のための「通過点」になるので、勝っても負けても自己実現のためになるということになる。施術後は試合の緊張パターンも消え、ご自分の気づきも腑に落ちた感じだった。

そして、次の来院時にご報告していただいた内容によると、その試合では決勝戦まで進んだとのこと。決勝戦では相手に負けはしたものの本来の自分、イップス症状の前の自分を取り戻せた感じがしたとのコメントといただいた。

ダブルスも含めて7試合も試合をしたとのことだったが、イップスの症状はなく、試合全般的な緊張が身体に残っていた。すがすがしい疲れが身体に残った感じかもしれない。

その患者さんに12回目の施術後のインタビューをさせていただいた。