2015年9月11日金曜日

患者に合わせたベストなアプローチ




自然治癒力を妨げる原因は様々です。PCRTではそれをEB(エネルギーブロック)=誤作動記憶と定め、その原因を突き止め解放させる治療を行います。

症状が慢性であればあるほど、脳に記憶されている誤作動記憶のEBは複数存在する傾向があります。そして、慢性症状の多くは、その大元にあるEBを特定できればできるほど早期に改善が促されます。

その原因にも「メジャー」と「マイナー」という捉え方があり、PCRTでは症状の原因となる大元のEBを「メジャー」、それに関連する枝葉のEBを「マイナー」と定義しています。

このメジャーとマイナーのEBは検査を行う術者と患者で多様に変化します。患者が同じでも施術を行う術者が変われば、そのメジャーのEBは変化し、一つの症状にいくつかのメジャーが存在し、一つのメジャーが開放されると、別のメジャーが浮かび上がってくることも珍しくはありません。

理論的には深いメジャーが引き出されるほど、施術効果が引き出されるということになりますが、患者がそのような本質的な施術を求めていない場合は、治療効果が引き出されにくくなります。

まずは、患者が何を求めているのか、どのような施術を求めているかを見極めることが大切になります。施術が経験豊富な熟練者であったとしても、患者自身が心から本質的な施術を求めなければ、治療効果が得られません。

本質的な治療法だからといって、信頼関係がしっかりと構築されていない段階で、その治療を提供しても逆効果になりうることもあります。特に患者は治療者からの提案は断りにくい傾向がありますので、術者は、患者の建前に惑わされないように注意し慎重に判断しなければなりません。

PCRTは反射系、大脳辺縁系、大脳皮質系に対して幅広い本質的な治療を提供することが可能です。患者が肉体だけの刺激を受ける反射系の施術を望んでいるのであれば、その治療法が患者とってはベストな治療法になるはずです。もしも、幅広い技量のPCRT熟練者が、その患者に大脳辺縁系や大脳皮質系の治療を押し付けると、それは過剰施術になりかねません。

もしも、患者が反射系の施術だけでは症状が改善されないと感じ始め、大脳辺縁系領域や大脳皮質系にまで及んだ本質的な施術を心から望んだ場合は大きな治療効果をもたらすはずです。もちろん、その場合は術者の技量が伴わないと治療不足となり治療効果が引き出されません。

時代の流れとともに、患者のニーズも多様化しています。単に反射系を主にしたハウツー的な施術では患者のニーズに答えられない時代になりつつあります。術者は幅広く自然療法の本質とは何かを問いながら、目の前の患者に合わせたベストなアプローチが求められるでしょう。



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