2018年5月17日木曜日

心身条件反射療法基礎2の研究会を終えて

今回の基礎2では、生体反応検査法の復習から筋膜系、筋肉系、前庭器官、小脳、脳神経、蝶形後頭底結合調整法、ならびに基礎感情チャートの導入法など多岐にわたった検査と調整法を学んだ。特に今回初めて紹介した小脳機能異常の簡易検査には興味をもって使っていただいた。既存の神経学的検査と連動しているので腑に落ちただろうし、ほとんどの先生が次の日からでも臨床で使っている様子が想像できる。

今回、研究会の場の雰囲気はとても良かった。二日間、会場に気持ちの良い空気がいつも漂っていた。恐らく私たち指導者も含めて、純粋に学ぼうという意識が高かったように思う。特に熟練者の先生方がリードして、初心者をフォーロしながら心地よく学習する雰囲気は清々しさを感じさせてくれた。解ったつもりにならずに、謙虚に、素直に学ぼうという姿勢は、他の受講者のお手本になったのではなかろうか?

心身条件反射療法では臨床に役立つ様々な調整法を指導させていただいているが、自然療法の本質が分かる治療家としての「治療哲学」を学ぶ場でもある。患者さんに役立つ施術の技術、技能を学ぶことも大切であるが、その背後にある治療哲学は、治療家としてのバックボーンになる。長年、研究会を継続させていただいているが、単にテクニックだけを追求する受講生は、何か治療家としの背骨が定まらない傾向がある。それは恐らく「治療哲学」というバックボーンの習得をおろそかにしているからではないだろうかと、ふと思ってしまう。

講師という立場で治療家の先生方を指導させていただいて思うことは、「素直さ」が何よりもその人を成長させるということだ。すでに多くの知識や技術、経験があったとしても、素直に学んでいる先生はさらなる成長が著しい。その一方で、自分はある程度できていると思い込んでいる人は、素直さに欠け成長が止まっている。本人はそのことに気づいていないが、会場でその人の臨床を見ていると荒さが伝わってくる。

最近、ある先生が、飲み会の席で、「最初はPCRTが何か怪しいテクニックに感じていたが、PCRTが解れば解るほど、本物(本質)に見えてきた・・・」と冗談のように吐露していた。実際に臨床ではPCRTをメインに使っているとのことで、患者さんもどんどん増えてきているとの報告をいただいた。素直に学んでいるからこそ成長し続けているのだと思う。

セミナーや研究会に限らず、臨床現場でも患者さんから素直に学ぶという姿勢はとても大切だと思う。素直になれないときは自分の成長が止まっているし、素直になれているときはどんどん成長し続けている。素直に学ぶということの大切さを忘れずに実践していきたい。

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