ラベル AMセミナー の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル AMセミナー の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2017年6月22日木曜日

第70回AM大阪セミナーを終えて


 今回のセミナーでは臨床編を担当させていただきました。この臨床編は改定された新しいプレゼンテーションでした。多くのAM臨床家が筋肉系へのアプローチや頭蓋骨へのアプローチを臨床現場で独自に行っていましたが、今回はじめて、アクティベータトリガーポイントセラピー、ならびに頭蓋骨調整として臨床編のセミナーのプログラムに組み込まれました。これらはAMのテキストには掲載されていない内容でしたので、受講生は興味深く聴講していました。

セミナー回数を重ねるごとに、理解度が高まり、技術も向上されている方がたくさんいらっしゃいました。そのような先生方はAMの第二版のテキストを隅から隅まで熟読されており、質問の質も高くなってきているように感じました。また、テキストの中で、「恥骨後方」という今まで紹介されていない項目が記載されていることを指摘してくださった方がいましたが、後で翻訳の誤りだと分かりました。このような熱心な先生たちが集まっていただけることはとてもありがたいことで、ANJ組織全体の資質向上にもつながり、たいへん嬉しく思いました。

今回の大阪セミナーで、日本国内でのAMI社公認セミナーは70回を迎えました。これも今まで協力してくださったANJのスタッフや受講生皆さんのおかげです。記念すべき100回目を迎える頃には、ANJの認定者はさらに増え、社会的にも信頼が高まっている組織に進化していることでしょう。

今後も、AMを健全に社会に広め、地域社会に貢献できる組織へとさらに発展していく所存です。ご協力よろしくお願いいたします。


テキスト修正:P229 2段目上から4行目「恥骨後方」→「恥骨側方」


2017年4月20日木曜日

東京でのアクティベータセミナー AM seminar in Tokyo

東京でのアクティベータセミナー AM seminar in Tokyo

69回アクティベータセミナーが東京で開催されました。AMを主な治療法として使って繁盛している先生方が多く参加されていましたが、初心に戻ってさらに学びを深めているのが印象的でした。体験型のセミナーにはある程度の規律(受講者の心得)が必要です。AMセミナーでも規律やルールを重んじています。そのような規律があるがゆえに楽しさが会場に溢れているようにも感じられました。

例え熟練者であっても、AMにおけるポジション1の下肢長検査において、神経関節機能障害の反応を読み取れるだけの長軸圧をかけることができていなかったり、神経関節機能障害部位へのコンタクトの甘さから、受容器への活性化が不十分で陽性反応が消失していなかったりしていました。AMはシンプルであるがゆえに奥深さがあります。それはもう分かっていると錯覚しやすいという落とし穴もあります。シンプルな技法の中からその学びが深まれば深まるほど治療効果もさらに高まることでしょう。

米国におけるAMI社のインストラクターセミナーに日本人として初めて参加させていただいたのは今から20年前でした。丁度、AM30周年の年でAMのテキストの初版(英語版)が出版された年でもありました。そこからAMの翻訳を始め、4年後にAMI社公認セミナーを開催しました。あの当時を振り返ると、指導者としても学びが深まり、私たちインストラクター自身もさらに成長させていただいていることを肌で実感させていただいています。


2017年3月3日金曜日

「セミナールール」の先にある「志」

「セミナールール」の先にある「志」

昨年より、AMセミナーでの「セミナールール」、「受講者の心得」、「規約」などをしっかりと守っていただく事を強調しています。そして、その事によって、より質の高い学びの場ができていることを受講生と共に実感する事ができています。「ルール」や「心得」を守っていただくことは「学び」や「教育」に関わる現場では基本中の基本です。

組織が大きくなればなるほど、教育に関わる現場ではその基本ルールが大切になってきます。AMセミナーでは、初心者から認定を受けた熟練者まで、技術技能の幅に広がりがあります。そのような幅広いレベルの受講者で互いに学び合うと、相剰効果が生まれ、学びが深まります。この学びの深まりは、基本的なセミナールールや心構えがあってのことです。

さらに、「何のために学びを深めるのか?」ということも考えていただく必要があります。それは患者に貢献するためです。私たちのANJのセミナーでは、「チームで学んで、成長し、社会に貢献する」というビジョンを掲げています。そのような「志」があっての「セミナールール」であり、「学びを深める」という目的があります。

AMセミナー熟練者の多くが、150時間から300時間以上の受講時間を費やしており、セミナー回数にすると13回から25回以上です。個人の臨床経験にもよりますが、13回のラインは熟練者としてのスタートラインになっているように感じます。そのラインを超えるとある程度臨床現場での治療効果も数多く体験されるので、自信を持って施術されている様子が伺えます。

数年前には認定維持だけの目的でセミナーに参加されている受講生が増えてきて、「学び」という基本的な目的に問題が生じていました。初心を忘れて、貪欲、謙虚に学ぼうという姿勢が薄れてくる傾向があるように感じられました。その一方で熟練者であるにもかかわらず、慢心する事なく謙虚な姿勢で、自分の下肢長検査に問題がないかどうかのフィードバックを求める先生もおられます。

「初心忘るべからず」ということわざがありますが、認定を習得すると大きくは二通りの道に分かれる傾向があるようです。一つ目のグループは、熟練者になっても初心を忘れずに真摯に学ぼうという受講生、二つ目のグループは、「解ったつもり」で、学ぶ姿勢が感じられない受講生です。

このようなセミナー現場での受講生の態度や行動の違いは、恐らく臨床現場にも影響を及ぼしているのではないでしょうか。臨床現場でも「初心」を忘れずに、毎日謙虚な姿勢で活躍されている先生は、多くの患者さんとの信頼関係で守られているのではないでしょうか?その一方で、初心を忘れて慢心した先生はどうでしょうか?

私たちの仕事は常に「人」に関わる仕事です。他責にせず、常に自分自身を振り返り、人格を高める努力をしていかなくてはならないと思います。ライフコンパスアカデミーで行われるセミナーは、単に能力や技能を高めるだけでなく、「志」を高く掲げて、人格を高める修行の場でもあると考えています。今後も私たちスタッフ一同も自らの人格を高めるべく研鑽を積み重ねながら、皆様のお役にたてるように精進して参ります。 

2016年10月21日金曜日

お陰様でANJが15周年を迎えることができました。

早いもので、振り返ると早くも15年の歳月が経過していました。米国で多くのDC達が使用しているアクティベータ・メソッドを日本でも質の高いレベルで広めていきたいという思いから、AMI社との提携で本格的に米国と同等のプログラムをスタートしたのは20016月でした。当初、RMIT大学日本校にて、AMI社公認の卒後教育プログラムとしてスタートしました。

そのAMI社公認セミナーが始まる5年ほど前の1996年に、アクティベータ・ベイシック・マニュアルの日本語版(保井志之DC訳)が科学新聞社より出版されており、それを機に数年間、アクティベータセミナーを国内で開催しておりました。当時、国際基準でのカイロプラクティック法制化の機運が高まっていまっておりました。その影響も受けて日本国内のAMセミナーを一時中断して、2001年から国際基準に限定して、AMI社公認の国際基準セミナーを開催したという経緯がありました。そのような経緯も含めると私自身のAMセミナー活動は20年になります。


私が最初に米国AMI社のインストラクターセミナーに最初に招待されたのは19977月でした。当時、AMI社は35周年を迎え、AMCTのテキストの初版が出版された年でもありました。そこから、日本語版の翻訳計画を立て、複数のDCの先生方のご協力をいただき、2000年に国内で日本語版が出版されました。


2004年には、日本国内で正規にAMのプログラムが始まって以来、日本で初めてDr. Fuhrの来日セミナーが開催されました。また、全アジア空手道選手権大会、静岡県や埼玉県で開催された国民体育大会、夢の島マラソンなどのボランティア活動、ハワイセミナーの参加、ANJ主催のAMシンポジウムの開催などAMを通じて様々な活動をANJスタッフはじめ、AMセミナーを受講されている先生方と共に活動してまいりました。


2006年、日本におけるAMセミナーは、大きな転換期を迎えました。受講資格を国際基準だけでなく、国内の医療有資格者などに拡大し、AM国内認定制度をスタートしました。当時のANJに関わっていただいたスタッフと議論を重ねた結果の判断でしたが、患者の利益を最優先させるという方向性は、優秀なAMプラクティショナー(治療者)を生み出す結果となっています。


2008年度からは、大阪でのセミナーもスタートして、湯布院でのセミナー、第2回目となるハワイセミナー、2011年には福岡でのセミナーも開催され、AMテキスト第二版がANJスタッフの協力で出版されました。 2013年には、アクティベータ5が販売され、Dr. FuhrDr. RobertDr. DeVetaが来日され盛大に国際セミナーが開催されました。

15年を振り返りますと、だんだんとセミナーの質も高まり、それに伴って受講されている先生方のレベルも高くなっていることを肌で感じています。それは、ANJに協力していただいているインスタラクターのレベルアップにも関係しますし、67回にも及ぶセミナー活動の経験を生かして、セミナーの質を改善し続けた結果でもあります。このようなセミナーの質の向上に伴って、それぞれの先生方の施術を受けている多くの患者さんにもその恩恵がもたらされていると確信しています。私たちはこのような成果に甘んじることなく、多くの協力者に感謝しながら、さらに高みを目指してANJスタッフと共に精進してまいりたいと考えています。





明治の文豪、幸田露伴が自著『努力論』で主張したもので、望ましい未来作るには、「惜福」「分福」「植福」が必要だと説かれています。

私たち治療者に照らし合わせると、以下のようになるのかもしれません。

  • 惜福:目の前の患者さんと共に「喜び」を作り、思い上がらず、さらなる向上のために自分に投資する。
  • 分福:治療者同士でその福を分かち合い、切磋拓磨しながら、「喜び」の福を分け合う。
  • 植福:「喜び」の福が後世に永続できるように「種」を蒔き続ける。


古くから伝わる言葉で、

  • どんな事でも10年続けることは偉大なり。
  • 20年続けば恐るべし。
  • 30年にして歴史になる。


と言われています。


来年は、AMI社50周年を迎えます。常に時代の流れに合わせながら、業界の先頭を走り続けているDr. Fuhrをお手本にしながら、今後もANJは継続を力に変えて、次のステージへと邁進してまいります。