ラベル FCCニュースレター の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル FCCニュースレター の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2017年10月12日木曜日

「集中ケア」と「メンテナンスケア」

体調に何か問題がある場合、大きく分けると身体の「構造」に異常があるという場合と、「働き(機能)」に異常がある場合があります。もしも、身体の構造に異常がある場合は、病院で検査をしてもらう必要があります。もしも、体調不良に関係する構造異常や特定の原因がわからない場合は身体の「働き」の異常に注目する必要があります。

身体の「働き」に異常があるということはどういうことでしょうか?

身体の働きをコントロールしているのは、「脳・神経系」です。脳・神経は意識的にも無意識的にも身体をバランスよくコントロールしているのです。もしも、身体の働きをコントロールする信号が滞るとどうなるでしょうか?

例えば、膝の関節には屈筋という曲げるための筋肉群と、伸筋という伸ばす筋肉群があります。この屈筋群と伸筋群はONOFFを微妙に繰り返しながらコントロールしています。少しでもこのONOFFのバランスが乱れると、関節がうまくかみ合わなくなり痛みや違和感などが生じます。

この神経や筋肉のONOFFのバランス異常は、自然に治ることもありますが、もしも、その誤作動のクセが脳や身体に記憶化されてしまうと、長引くことがあります。また、一部の誤作動が長引くと、連動して他の部位にも誤作動が波及することがあります。

そのような誤作動の記憶は早期に調整して、神経や筋肉が健全に働くように再学習することが必要です。ファミリーカイロでは、神経や筋肉が正常に働くように、働きの悪い部位を検査して調整を行なっています。しかし、慢性化の記憶化(クセ)が強い場合、調整した後でもバランスの悪い状態に引き戻されやすくなります。



一度脳や身体に記憶化されたクセを健全なクセに引き戻すためには、戻りが少ないうちに「集中ケア」が必要です。習い事のように身体に覚えさせるために施術を繰り返し受け、バランスの良い状態が身体に学習されてきたら、だんだんと間隔を空けながら、「メンテナンスケア」へと移行することが理想です。

痛みなどの症状が特になくても「メンテナンスケア」を受けることで、症状が出る前の段階でバランスを調整することができます。大したことが無いような症状でも、それを放置することで身体がバランスの悪い状態に慣れて関節の変形などへと移行する可能性もあります。

ぎっくり腰などの症状も普段通りの動作で引き起こされるケースも少なくはありません。動作自体が原因ではなく、バランスの悪い状態のままでの動作によって、ぎっくり腰が生じてしまう場合が多いいのです。

車などの整備と同じように、定期的にメンテナンスを行うことで、体調不良になりにくい体質になるようです。体調が優れない時は「集中ケア」、たとえ痛みなどの症状がなくても予防的に「メンテナンスケア」で体調管理をすることをお勧めしています。

2017年8月2日水曜日

脳の神経細胞は増やせるのか? 〜若さを保つ秘訣〜

脳の神経細胞は増やせるのか? 〜若さを保つ秘訣〜

以前は脳の神経細胞は成人したら増えないと言われていましたが、最近の研究では、脳の限られた領域では神経細胞の生成が一生涯にわたって起こっていることが明らかになりました。その領域の中でも海馬は記憶や学習、気分・感情に深く関わっております。また、海馬はストレスの影響を受けることが分かっています。

脳の学習・記憶が低下するとどうなるでしょうか?コンピュータの性能が20年前に戻ることを想像してみてください。脳の性能が低下すると、肉体面や精神面に色々な不具合が現れます。また、老化現象も加速するでしょう。皆さんの周りの人を思い浮かべてみてください。ある程度の年齢を重ねても日頃から何かを学び続け、活動的な人は若々しくないですか?

科学的な研究で明らかにされているように、脳の細胞は増やすことができるのです。科学者の間では神経細胞が増えることを「神経新生」といわれています。神経科学者のサンドリン・チュレは、研究結果に基づいて実践的なアドバイスをしています。そのアドバイスに従えば気分良く過ごし、記憶形成を向上し、先々の老化にともなう脳機能低下が予防できるといっています。


では、どうすれば、脳の細胞を増やして老化を防ぐことができるのでしょうか?脳の「神経新生」を促すためには、「学習」を継続することです。次に、「運動」はどうでしょうか?特に有酸素運動で「走る」ことは脳の神経細胞が増えることが研究で分かっています。

では、どのようなことが「神経新生」を低下させるのでしょうか?「ストレス」や「睡眠不足」は新しい脳の神経細胞の生成を低下させます。脳の神経細胞は年齢と共に減少傾向にありますが、活動習慣や思考習慣によって生成されるのです。また、脳の「神経新生」は、活動や思考習慣だけでなく、食習慣の影響を受けることが研究で分かっています。

「神経新生」を促進させる
  • 「学習」、有酸素運動
  • セックス
  • 食事の間隔をある程度開けること、すなわち短期的な絶食
  • 20~30%のカロリー制限、すなわち8分目、7分目の食事制限
  • 食べ物の種類では、ダークチョコレートやブルーベリーに含まれるフラボノイドの摂取
  • サーモンをはじめ魚油の多い魚に含まれるオメガ3脂肪酸の摂取
  • 緑茶
  • 日光浴(ビタミンDの合成)


「神経新生」を抑制させる
  • 精神的ストレス、睡眠不足
  • バターや肉の脂身など飽和脂肪の多い食事
  • 精製糖
  • アルコールの摂取(例外として赤ワインに含まれるレスベラトロルは新しい神経細胞の生存を促進することが分かっています)
  •  
  • 興味深いことに、柔らかい食べ物は「神経新生」を損なうそうです。歯ごたえのある食べ物の方が「神経新生」を促すとのこと。咀嚼時の振動が脳に影響を与えているのかもしれません。


さて、ファミリーカイロでの施術は脳の「神経新生」に役立っているのでしょうか?科学的な証明をしたわけではありませんが、私は大いに役立っていると信じています。もちろん、健康づくりは患者さんの前向きな気持ちがあってのことですが、ファミリーカイロでは患者さんの身体の働きを最大限に引き出すお手伝いをさせていただいております。特に身体のコントロール系統である脳・神経系の働きに注目し、ストレスや睡眠障害などのメンタル面の調整のお手伝いもさせていただきます。たとえ走らなくても、日常生活では、身体を動かして関節や筋肉などが痛みのない状態でバランスを最低限保っていることが必要です。心と身体のバランスを保ちながら脳の「神経新生」を促し、老化を抑制していきましょう。

出典:TED Talk, Dr. Sandrine Thuret., healthharverd.edu., mentalheathdaily.com


2017年6月3日土曜日

脳のコリをほぐす

2017年度67月のFCCニュースレター

日本では、4月から新年度が始まり、学校でも職場でも何かと変化のある時期です。大きな環境の変化に伴って体調を崩される人も少なくはありません。そのような環境の変化に適応する際の心身の不調は「五月病」といわれています。ゆううつ、イライラ、眠れない、理由もなく悲しくなるなどの精神的症状や、胃の痛み、食欲不振、動悸、息苦しさ、疲れ易いなどの身体的症状が現れます。

原因の多くは精神的なストレスです。今までに経験のない環境の変化に心も身体も適応できない状態です。このような環境の変化によるストレスは、長い人生の中で多かれ少なかれ誰もが体験することです。いい意味で言えば、そのような変化が人を成長させてくれます。しかし、あまりにも変化のギャップが大きければ、そこに適応するのは難しくなります。一般的にいわれている「五月病」は、1〜2ヶ月すると自然にその環境に慣れて、精神面や身体面の症状も良くなってくると言われています。

6月〜7月になってもそのような症状が継続する場合は、効果的なケアが必要です。ファミリーカイロでは、腰痛や肩こりといった肉体の症状以外に、メンタル的な症状の改善も得意としています。特に「ストレスケア」は長年の臨床経験の積み重ねで効果を上げてきました。不安感やイライラ感などの気分障害は、数値化して効果を判断します。例えば、患者様の感覚でレベルを数値化すると10段階で10だったものが、施術後には5以下に軽減する方がほとんどです。全ての患者様に効果的であると保障することはできませんが、薬物療法を好まない方にはオススメできる施術法です。

なぜ効果があるかというと2つの理由があります。

1.       本来、脳には柔軟性(可塑性)や適応力がある
2.       脳に精神面や肉体面の症状を緩和させる脳内麻薬物質を持っている

脳の柔軟性とは、「慣れる力」のことです。周りの環境の変化に「慣れる力」は本来誰もが持っている機能です。しかしながら、ストレスを受けると、脳の神経回路が過剰にこり固まり、そのコリがほぐせなくなってしまうのです。ファミリーカイロのストレスケア(PCRT)には二つの方法があります。一つ目は、モヤモヤ感や自己否定感などをそのまま感じていただき、そのストレスレベルを数値化して、脳のコリをほぐすために生体エネルギーを調整する方法です。二つ目は、ストレスに関係する言語情報を検査して、脳のコリを少しずつ解きほぐしていく方法です。脳は心の現状を認識するだけで、凝り固まった神経回路が解きほぐされ、ストレスの感じ方が変わり、自律神経系も整えられます。そして、しばらくすると新たな思考の選択肢が生まれる方がほとんどです。


一般的には、問題が解決しないとストレスは治らないと思い込みがちですが、脳のコリがほぐれると問題の受け止め方にも変化が現れ、十分にストレスに対処できるようになるのです。また、ストレス解消法として、趣味や娯楽を楽しむことも大切ですが、脳のコリをほぐし心を整理することは、本質的なストレス解消はもちろん、心の成長にもつながります。

少しでもストレスを感じることや心に引っかかっていることがありましたら、ぜひお声をお掛けください。