2012年10月8日月曜日

PCRTアドバンス1研究会報告(その1)

先週末、PCRTアドバンス1研究会を開催し、今回も熱心な先生方にお集まりいただいた。予想通り盛り沢山な内容になり、消化不良も否めないといった感じだった。来年度からは、消化不良にならないようにプログラムを見直していく予定。

教える側についつい「分かっているだろう」という思い込みがでてきて、大切なところを端折ってしまっているということに後で気づかされる。学ぶ側の理解度を知るためには、教える側から学ぶ側へ幅広く質問を投げかけることが大切で、もっと質問を多くしなければ、その隙間は埋まらないだろうということを改めて学ぶことができた。

これは、特に教える側に問題があると思う。理解しているかどうかの確認のための質問を鋭くしていないので、学ぶ側も「分かっているつもり」になってしまい本当に伝えたいことが伝わっていないということがある。

もしも、教える側の意図する内容が伝わっていなければ、説明の仕方を変えなければならないということである。研究会では、毎回のように新しい研究成果を発表させていただいているが、その研究は、まったく新しい施術法というよりも、前の研究成果の延長線上であることが多く、前の研究内容を深く理解していなければ、その新しい研究内容も理解しがたいということになる。

人間の身体は未知な部分がたくさんある。ある脳神経学者がいうには脳神経科学の研究で分かっていることは1割にも満たないという。それは科学的に理論づけられない神経学的な反応、あるいは生命エネルギー的反応が、脳・神経系の世界にはまだまだたくさん隠されているということでもある。

世間一般では、科学的な証明、科学的な根拠があるから信頼できるという判断があるようだが、一割にしか満たない科学的理論ばかりを根拠にするということは、既成概念にとらわれてそれ以上の概念が生まれにくいということにはならないだろうか?

もちろん、すでに科学的に証明されている理論は大切であり、その理論を活用することで新たな発見もある。しかし、まだまだ知られていない脳・神経系の理論がたくさんあるという前提で研究を進めていかないと、効果的な成果は望めないだろう。

今回紹介させていただいた、「持続振動調整法」によって新たな治療概念が生まれたのではないかと考えている。筋肉系の検査で機能的に働いているかどうかの検査は広く知られているが、機能的に筋肉系が弛緩、すなわち正常に緩んでいるかどうかの検査は知られていない。この検査、治療法は、臨床上とても重要であり、今まで臨床的に活用されていない部分でもある。


恐らくこの手法は幅広く臨床で応用されることが予測される。この手法で多くの患者さんに喜びを与えていただければと願う。

その2につづく・・・・

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