2012年11月5日月曜日

「セラピー」から「コーチング」への橋渡し

日本ではセラピー、あるいはカウンセリングという言葉は一般的によく知られているようだが、コーチングというものにはまだまだ馴染みがないようだ。

セラピーやカウンセリングを必要とするクライアントは、肉体面、あるいはメンタル面に苦痛があって、それを改善したいという人が多いだろう。そして、セラピストやカウンセラーはクライアントの問題を改善、あるいは軽減するために、主に過去の事柄に焦点を当てながら問題の原因を、様々な角度からサポートする。

実際のセラピーやカウンセリングでは、肉体的、あるいはメンタル面の苦痛を少しでも早く軽減するために、現在の状況を具体的に知るための質問をして、肉体面であれば治療的なワークを施し、メンタル面であれば、その悩みや不満を改善するためのガイダンスや助言を行ったりする。
一方コーチングでは、肉体的、あるいはメンタル的に生活に支障があるほど問題ではないが、より豊かな人生を望むクライアントが多い。コーチはクライアントがより豊かになれるゴールへと向かうために、主に現在と未来に焦点を当てながら、クライアントの今までの思考習慣、ならびに行動習慣が変化できるようサポートする。

コーチングでは、現在の状況をより具体的かつ客観的に表現し、認知することでよりコーチングのサポート力が高まる。しかしながら、全てのクライアントが現在の状況を具体的かつ客観的に表現できるとは限らない。特定の課題や問題に対して批判的になったり、善悪の判断にこだわったりして、ネガティブな感情や負の行動のサイクルから抜け出せずに現状が変化しない場合もある。

ネガティブな感情を改善するためには適切なセラピーが必要になるだろう。ニューロパターンセラピーでは、ネガティブな感情に関係する他の感情のキーワードを検査によって引出し、それらの感情を整理しながら生体反応と結びついている神経生理学的異常反応を消去する施術を行う。さらに、必要であればコーチングの手法を取り入れて、クライアントの「理想の状態は何なのか」、「どこへ向かいたいのか」など、未来のためのサポートを行う。

セラピーもコーチングもクライアント自身から生まれる気づき(自己洞察)を大切にする。治療的セラピーによるクライアントの気づき(自己洞察)によって大きな変化がもたらされることもあるが、実生活の中での過去の行動様式や思考パターンのサイクルから抜け出して、新たなサイクルへとシフトしていかなければ、その気づきがひと時の自己満足で終わり、実生活の中では何も変わらず元の負のサイクルをぐるぐるとまわっているだけということも少なくはない。

多くのクライアントは時には肉体面ならびにメンタル面の苦痛の改善を目的とする「セラピー」が必要になり、また時にはより豊かで理想の未来をサポートするコーチングが必要な場合もある。ニューロパターンセラピーは、その両方の橋渡しをしながらクライアントがより豊かな人生が送れるように全体的なニーズをサポートする。

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