AMセミナー活動も17年目。多くの受講生がAMの技術技能を修得して、開業されて盛業している話を耳にするようになった。AM認定者が熟練者と呼ばれるようになり、セミナー会場で、初心者に丁寧に教えてくださる光景もそう珍しくはないようになってきた。「初心者」、「認定志願者」、「認定維持者」という3タイプの受講者がバランスよくチームとして学びを深めている様子がうかがえた。
私がAMセミナーを開催させていただいた当初、短い時間ではあったがAMセミナーの合間に、患者教育や治療哲学、さらには人間学のプレゼンもさせていただいた。要らぬお世話と言われそうだったが、人間力を一緒に高めていきましょうという願いから、「致知」という人間学雑誌もAMセミナーで紹介させていただいた。「致知」の購読はかれこれ約20年になり、今でも人間学の勉強は継続している。現在のAMセミナーでは、患者教育や治療哲学のプレゼンはほとんどしていないが、最近ではそのニーズもなんとなく感じる。
また、SNSやSOE対策などのインターネットによる集客に力をいれている開業者も増えてきている。そのような知識や技能も盛業に大切だろう。しかしながら、長い目で見ると患者さんとの深い信頼関係を構築するには、治療家としての人間力が問われる。私は長年のセミナー活動を通じて、多くの先生方との出会いがある。直感的ではあるが、人としての魅力を感じる先生に対しては、多くの患者さんに喜んでいただいていることが想像できる。
多くの患者さんから信頼される治療家になるためには、単に知識、技術だけの能力だけでは貢献できない。人としての「在り方」「人間力」が問われる。どの職業でも同じではあるが、人間力を磨き続けることは必要不可欠だろう。人に役立つための根底には「能力」よりも「人間力」が求められるだろう。人間力というバックボーンがあっての知識や技術的な能力が必要である。LCAでは単に技術技能を提供するだけでなく、治療家としての在り方も深く追求し続ける学習共同体でありたい。
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