2018年1月27日土曜日

急性腰痛症(#アクティベータメソッド症例)

急性腰痛症(#アクティベータメソッド症例)

四十代男性。3日前くらいから腰に違和感があり立ち上がるときに痛みがあったとのこと。研修中に歩いていたら腰にビキッという違和感を感じ、その後、真っ直ぐに立てなくなったらしい。たまたま隣に座っていた人が、長崎で開業されているAM(アクティベータメソッド)を使っている先生のところに電話をかけくださり、その先生を通じて当院を紹介された。来院時、旅行用キャリーバックを横向きにして取っ手を下げたまま、キャリーを使わず、バックに手をつきながら床に這いつくばるようにして来院された。

通常の検査ができないため、椅子に腰掛けたままで検査を行う。腰椎椎間板由来の症状であったが、下肢への痛みなどはないとのこと。前屈状態からどの方向へも動かすことが厳しい状態なので、フィンガーテストでエネルギーブロックを検査し、座位のままでアクティベータ器を使った。治療台そばのパーテーションに掴まりながら、前かがみで立ち上がることができた。立位にある治療台を背にして、仰向け状態になってもらおうとしたところ、激痛がある状態で到底仰向けにはなれない。

治療台を立て直し、うつ伏せの状態になってもらう。そこからAMを行い関節系、筋肉系の調整を行う。その後、立位状態に治療台を起こすと、患者さんは通常の立位姿勢を保つことができ、「わ〜、すごい!」と喜んでいただいた。恐る恐るではあったが普通に歩くことができるまで回復。旅行用キャリーバックを縦向きにして、取っ手を上げた状態でキャリーを滑らせて持ち帰ることができた。

次の日の朝も来院。前日の治療後、「適度に歩いた方がいいかもしれない」と提案させていただいた通り、来院前に20分ほど歩かれたとのこと。さらに回復されていた様子。AMの調整を行い、腰部の関節可動域もさらに広がった。遠方からの来院だったので、ご自宅近くのAM認定の先生を紹介させていただいた。次の日、患者さんから電話があり、さらに良くなって喜ばれていたとのことだった。

MRIなどの画像検査をしてみないとはっきりしたことは言えないが、おそらく腰椎椎間板にストレスが加わり、線維輪が断裂している状態。その程度によって椎間板内の髄核が脱出して椎間板ヘルニアの状態になっているのか定かではないが、いずれにせよ関節系と筋肉系のバランス調整は必要になる。通常医療では骨盤牽引やサポータで固定するなどの方法もあるだろうが、自らの身体でサポートできる状態に調整することが、何よりも大切だろう。


線維輪の断裂の修復には時間が必要になるが、関節系と筋肉系のバランス調整を繰り返しながら、腰椎椎間板に無理なストレスが加わらないように身体を学習させていくことが症状改善への助けになるだろう。

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