2018年8月9日木曜日

2018年度PCRT中級2のご案内

2018年度PCRT中級2のご案内

9月9日-10日に開催されるPCRT中級2では、主にアレルギー治療に関しての手法を学びます。スイスのアレルギー研究所が発表したデータによると、アレルギー患者は1950年代では非常に少なかったけれども、先進国では年を追うごとに増加し、2000年の時点では、何と3人に1人が何らかのアレルギー症状を抱えているといいます。現代医学では科学的な根拠に基づいて治療やアドバイスをしていると考えられますが、アレルゲンを避けるという「予防策」は効果があるのでしょうか?巷では花粉を避けるためのマスクやメガネなどの広告やアレルギー食材の表示をたくさん目にします。

しかし、最新の科学研究は、アレルギー食品などを避けることは、実はアレルギー予防に全く役に立たないことを突き止めました。つまり、アレルゲンを避ける「予防策」は、明確な科学的根拠が存在しないのです。これは、アレルギー医療の最新研究の現場を世界的に取材したNHK取材班が述べていることです。さらにアレルギー食品を避けることが、かえってアレルギーを発症する子供を増やしてしまっているという恐ろしい可能性すら指摘され始めているのです。現代医療はアレルギー症状を根本的に治すことが不可能だと考えていたため、予防策や症状を抑える対症療法で対応してきたのです。

しかしながら、22年前に日本人科学者がある特殊な免疫細胞の存在を突き止めたことに起因して、近年のアレルギー研究が飛躍的に進歩しました。現代医療においては、アレルギー医療の常識が根底から覆るようなパラダイムシフトがあったということです。簡単に言うと、「アレルゲンを身体から避ける」から「アレルゲンを身体に慣れさせる」という考え方に180度転換したということです。

現代医療ではその革新的な考え方から、2014年に「花粉症の舌下療法」という治療法が開発され、新聞、雑誌などで話題になり、根本的な治療法として期待されるようになりました。それは花粉成分が少量入った液体を舌の裏側に垂らして吸収させる治療法です。アレルギーの原因物質であるアレルゲンを敢えて体内に取り込むことで身体を慣らして完治させようという試みです。また、花粉の成分を入れたお米を食べることで花粉症を根本的に治す研究も進められています。

PCRT(心身条件反射療法)研究会では、20年ほど前からアレルギー治療の臨床研究が進められており、欧米で進められている様々なアレルギーの代替療法も参考にしながらその本質的な治療法を追求してきました。そして、現在のPCRTにおけるアレルギー治療は、明確なプロトコルに基づいて、効果的なアレルギー治療ができるように発展してきました。基本的には「アレルゲンを身体に慣れさせる」というコンセプトに基づいていますが、アプローチの仕方は、現代医学とは異なります。アレルゲンを「情報」=「エネルギー」として捉え、脳の可塑性を活用して、アレルギー症状を生じさせる誤作動の記憶を調整していきます。

アレルゲン情報をエネルギー的に身体に慣れさせることは難しいことではありませんが、様々な一般情報から由来するいわゆる根拠のない「思い込み」は、施術の妨げになることもあります。しかし、PCRTではそれが「思い込み」が関係しているのか、単に反射系に関係する「アレルゲン」の条件付けなのかを検査します。さらには、「アレルゲン」にプラスアルファーされた、大脳辺縁系に関係する複合した誤作動記憶なのかを明確にして施術を行うことができます。

PCRTの本質をしっかりとマスターすれば、アレルギー症状の患者さんをしっかりとサポートできる自信が身につきます。アレルギー症状は改善されないものだと諦めている患者さんは少なくはないと思います。そのような患者さんに貢献できるように治療の幅を広げてはどうでしょうか。様々な慢性症状と同様に、アレルギー症状の改善も、身体をエネルギー体として捉え、誤作動記憶という概念で治療をすることで、効果が出せることを確信されると思います。次回のPCRT中級2では主にアレルギー治療について学び、信念や意味記憶などの概念を深めていきます。皆様と共にさらに学びを深めていけることを楽しみにしております。

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